福島の高校生、被曝・原発・核を学ぶ  | ヒロシマ平和公園の四季

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「ヒロシマのこころ」とは、報復の連鎖を断ち切ること。
広島平和公園の碑めぐりのガイドをしている"たっちゃん"が、
平和公園の四季を通じて「ヒロシマのこころ」を届けます。

$ヒロシマ平和公園の四季-ドーム 冬

 県内の高校生が、原発事故や核問題を学んでいこうという自主学習グループを立ち上げ、27日、福島市内で結成集会を開いた。県内各地から集まった高校生は「3・11後の体験」や「将来の不安」を語り、東京から参加した高校生が熱心に耳を傾けた。

 この日、設立メンバー10人で結成されたのは「福島県高校生平和ゼミナール」。中心になった福島東高3年の矢葺(やぶき)優佳さん(17)ら4人は、被災した子どもたちの作文を詩にまとめた作品を朗読した。

 「原発というものがどんなものか、理解しないまま、東京電力の話を受け入れてしまったのが、親であったり祖父母であったりすることを考えるとつらい」

 「事故を起こした原発の電力は関東の人たちが使用する。関東の人たちが『がんばれ、フクシマ』と言っているのを聞くといやな気持ちになる」

 朗読を聞いた法政高2年の吉牟田(よしむた)智久さん(17)は「つらい話だけど、僕らが聞かねばいけないこと。訴えは胸に響いた。忘れないで伝えていくことが大事」という。矢葺さんは「私たちは被曝(ひばく)しているし、将来子どもを産むときの不安は消えない。この詩は私たちの気持ち」と話した。   
                       1月28日付の朝日新聞(福島県版 本田雅和)