1989年 | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

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「鉄道」を趣味の対象として、さまざまに楽しむ活動を記録するブログです。


 2024年2月22日、日経平均株価が史上最高値を更新した!と大騒ぎになっている。34年ぶりの更新とのことだが、我々庶民の生活実感としては全くピンとこない。
 前回の記録更新は、いわゆるバブル経済の最中の1989年末だった。今でも当時のさまざまな伝説が語り継がれており、最近流行の昭和回顧でもよく話題に出てくる。あの時代をリアルタイムで体験している世代だが、オイシイ思いをしていたのは限られた業種だけで、普通の中小企業勤務者にほとんど恩恵はなかったのが実態だったと思う。
 当時勤務していた会社では、出入りしていた証券会社と話す機会が多かったのだが、4月に入社した新入社員の夏のボーナスが3ケタと聞いて、開いた口が塞がらなかったことを覚えている。
 今回の高値更新を報じるニュースを横目に、1989年ってどんな年だったっけ?と記憶をたどってみた。そういえば、1989年1月1日はクラシック音楽好きにとって忘れられない日だった。滅多に仕事をしなかった伝説の指揮者カルロス・クライバーが、ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートに登壇したのだ。我が家ではウィーンからの生中継を高画質高音質で観るためにBSアンテナを立てた。
 時代は昭和から平成へと変わり、消費税がスタートするなど大きな変化があった1989年は、鉄道業界もまだまだ元気があった。国鉄の分割民営化で発足したJRグループ各社が、競うように自社の特性に合った新車を投入している。


 1989年に営業運転を開始した車両が対象となる、1990年のブルーリボン賞ローレル賞受賞車を振り返ってみると、ブルーリボン賞がJR東日本の651系「スーパーひたち」、ローレル賞がJR西日本の221系とJR四国の2000系TSEで、JRグループが独占している。いずれも傑作と思う車両たちで、国鉄の呪縛を解かれた設計者たちが思う存分仕事をした結果が出たのだろう。
 あれから30年以上という歳月が経過、既に後継車両が登場しているが景気低迷や人口減少を反映してか、あの頃の元気はないのが残念。
 ちなみに営業終了が話題になっている、万世の肉ビルも1989年ではまだ完成していない。