黒部宇奈月キャニオンルート | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

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 雄大なスケールで大自然のなかに佇む黒部ダムは、内外の観光客から絶大な人気がある。富山県側からのアプローチは立山黒部アルペンルートが一般的だが、そこにもう一つ、新しいルートが加わることになった。
 地図で確認するとよく分かるのだが、宇奈月駅から出発するトロッコ列車、黒部峡谷鉄道(イメージ画像)の終点、欅平駅から更に黒部川に沿って上流へ進むと黒部ダムに達する。上部軌道などと呼ばれる、この工事関係者専用のルートがあることは、吉村昭の小説「高熱隧道」でも知られている。このルートが、今年6月から一般の観光客にも開放されることになった。新ルートの名称は「黒部宇奈月キャニオンルート」だそうだ。
 昨夜(20日)に放送のNHK「ブラタモリ」では、早速この新ルートを訪問。トロッコ、エレベーター、インクラインなどを乗り継ぎ、黒部ダムまで到達する模様が放送されていた。
 前述の「高熱隧道」は、このルートの途中に非常に地熱が高い区画があり、大変な難工事だったことを題材にしたもの。画面を通じて、先人だちの苦労が伝わってきた。使用されているトロッコも、黒部峡谷鉄道のものより一段と小さい。
 この区間は法規的に一般的な鉄道に該当しないことから、運賃制ではなく旅行商品としてツアー代金を徴収する仕組みになるらしい。
 これは人気が出そうで、申し込みはかなりの競争率になりそうだが、現在、スタートに待ったがかかっている。1日に発生した大地震でこのエリアでも落石があり、黒部峡谷鉄道の鐘釣橋が損傷した。本格的な調査や復旧工事は雪どけを待ってからとなるので、他にも被害がある可能性もあり、今春の同鉄道の運転開始が不明のためだ。
 黒部宇奈月キャニオンルートは、本日21時から放送予定の「鉄道・絶景の旅(BS朝日)」でもとりあげられる。