鉄道模型珍品堂「JR北海道・キハ281系」の巻 | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

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 だいぶ間が開いてしまったが、久しぶりの「鉄道模型珍品堂」を。
 JR北海道の爆走特急の先駆けとなったキハ281系は、9月で定期運転を終了していたが、この度、さよなら運転を行って引退した。さよなら運転列車は、途中停車駅を東室蘭駅のみという最速ダイヤのスーパー北斗を再現したそうだが、スピードダウンにより到達時分は遠く及ばなかったようだ。
 今回は惜別としてキハ281系の模型を紹介する。MODELS IMON製品で、いささかこじつけながら珍品ポイントも豊富にある。
 珍品ポイント1はスケールで、80分の1で16.5ミリ軌間という16番スケールだ。これ以降、IMONは87分の1で12ミリ軌間という純正HOスケール路線をひた走っているから、現状ではほぼ唯一の16番のオリジナル製品なのだ。
 珍品ポイント2は製造担当で、この模型は国産ではなく韓国のAJIN社が製造したもの。その後の純正HO製品は国産にこだわっているから、これまた例外的存在だ。
 珍品ポイント3は発売日。キハ281系の発売は、2001年1月1日だった。そう、21世紀第一号を目指したのだ。元日から営業しているIMONならではだが、働くスタッフの皆さんは毎年お疲れさまです。
 ただ、この日の発売にこだわったため、少々見切り発車の面もあり、添付される説明書が間に合わず後送だったし、模型そのものも一度リコールがかかり、一部不具合点を修正している。



 珍品ポイント4は、このメーカーらしくマニアックな作り分けがされていること。キハ281系は割と早く後継のキハ283系に移行したため、総勢27両しか作られていない。
 しかし最初に登場した編成は試作車(900番台)で、その後の量産車と細部が異なっている。これらを作り分けしているのだ。
 この製品の販売形態は、先頭車2両セット、中間車3両セット(キロ入り)、中間車2両セット(キロなし)となっていて、揃えると標準の7両編成となる。しかし、各セットのなかに試作車が散りばめられており、複数の組み合わせから選ぶ形で買う者を悩ませたのだった。
 画像ではキハ281形(先頭車)が並んで写っているが、ホロ枠が付いている方が試作車。その後のJR北海道特急車の基本となる造形の前面だが、Rのとり方や運転台脇から屋根への稜線などが結構違っているのが分かる。

 ステンレス車体はニッケルメッキで表現。これがこの模型を韓国生産とした理由の一つで、メッキ処理技術が優秀と定評があったAJIN社で製品を作ってみたかったそうだ。実際、発売から20年以上が経過しているが、メッキされた面は経年劣化もなく美しい状態を保っている。
 まだまだ紹介ポイントがあるのだが、長くなったので明日に続く。