東急百貨店本店 | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

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 この週末は、山手線の一部を止めて渋谷駅の大改良工事が行われた。激変が続く渋谷駅周辺だが、駅から少し離れている東急百貨店本店も、遂に建て替えが発表された。
 東京に生まれ育っても、東側の下町住まいだと渋谷は縁遠い街。1970年代、デパートのおもちゃ売場の一角に鉄道模型売場があるのが当たり前だったが、渋谷のデパートには行く機会がなかった。
 ところが、東急百貨店本店にカツミが運営する鉄道模型売場がオープンし、その広告が鉄道模型趣味誌(1970年11月号)に載った。何と、レイアウトがあるではないか。これを一度見てみたくて、初めて東急本店へと向かったのだった。
 東横店は渋谷駅の上にあったが、本店って何処にあるんだ?とキョロキョロしながら何とかたどり着いた。デパートの模型売場としては大きいスペースがとられており、広告写真で見たレイアウトがあった。天賞堂のオメガセントラルなどと比べると簡易的なものだったが、中央にデパートをイメージした大型ビルを配して、高架線を中心した立体的な構成は子供心を満たすには十分だった。ただ、訪問時に走っていた模型が自由形電機だったりして、少々ガッカリした記憶もある。
 模型売場が撤退してからは東急本店に行くこともなくなったが、1989年に隣接する東急文化村が開館すると、再び利用するようになった。東急本店の建て替えに合わせて文化村も大幅リニューアルをやるようだ。
 東急百貨店と言えば、面白いエピソードがある。東急新玉川線が開業し、地下鉄半蔵門線との相互直通運転が始まった。ひと頃、半蔵門線の終点は三越前駅。当然ながら、東急の電車も「三越前」行きの方向幕を表示した。すぐ近所に東急日本橋店がありながら、ライバル百貨店の名称を掲げて走ったのだ。だから東急線内での車内放送で、行先の駅名を聞いたことがない。「この電車は、地下鉄半蔵門線直通です…」が定番のアナウンスだった。半蔵門線の水天宮駅延伸で、この静かなバトルは終わった。
 デパートと言えば、新宿の小田急百貨店も建て替えが発表された。JR新宿駅の上を横断する東西連絡通路の建設も発表されたが、一緒に行われるのだろうか。
 いつ行っても工事をしている印象があるのが大ターミナル駅だが、これも大都会の宿命なのだろう。