100系新幹線の試乗会 | たっちゃんの鉄楽切り抜き帳

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 早いもので、今日から10月だ。昨年の10月1日は、東海道新幹線開業50周年ということで大騒ぎだったが、今年は静かなもの。そこで当ブログでは、東海道新幹線の51歳の誕生日にちなんだネタを。

 開業以来の0系を、初めて全面的にモデルチェンジした新型新幹線100系が営業運転を開始したのは、昭和60年(1985年)10月からだった。これに先立ち、同年7月28日に国鉄主催の体験乗車会が開催されている。この時の写真をご覧いただきたいと思う。




 この試乗会は、東京駅に集合し、名古屋駅まで100系に乗車する企画だった。帰りは、自由席回数券を渡され、好きな列車でお帰りくださいというもの。そして参加費は、この帰りの回数券相当の金額だった。

 100系新幹線の目玉であった、2輌のダブルデッカー車輌(二階建て車)には、当初赤いロゴマークがあった。ニュー・シンカンセンの頭文字をとって、NとSをデザイン化したもの。

 車内では、指定された普通車に乗車し、順番に二階建て食堂車とグリーン車を見学するという行程が組まれていた。車内では国鉄のスタッフがメモ帳片手に、参加者に新車の感想を聞いてまわっていた。


(↑) 二階建て食堂車


(↑) グリーン車2階


(↑) グリーン車1階 一人用個室

(↑) 平屋グリーン車 二人用個室

 この列車は営業運転ではないので、座席の枕カバー等はなし。車内広告もなかったので、スッキリしていた印象がある。なお、写真に写っている人物は同行した弟だ。

 国鉄として、初の試みだった二階建て新幹線100系は、さまざまな試行要素が取り入れられており、当初は平屋のグリーン車にも通路の左右に個室があったし、二階建てグリーン車の一階部分も、一人用、二人用、四人用とタイプの異なる個室が作られていた。

 営業運転開始まで、かなりの調整があったようで、この後の試乗会では個室内部が工事中だったり、二階建て車輌が一輌抜かれた状態で開催された回もあった。

 その後、量産された100系新幹線は、側面の窓が大きくなった。さらに、供食体制の見直しにより、食堂車からカフェテリア車に変わり、グリーン車が3輌に増えている。

 ちなみに、100系新幹線の食堂車は、現在、JR東海の「リニア鉄道館」に保存 されている。