近年、グローバルサウスと呼ばれる国々が急速に力を伸ばしている。グローバルサウスの一画を占めるインドに関する記事が、7月18, 19日の毎日新聞に掲載された(「インドから見える世界」)。

 

14億の人口を抱えるインドは、現在、中国を抜いて、人口世界一となった。この振興大国を導く指導者たちの外交戦略が実に賢いのだ!

 

以下、記事の内容を簡単に要約すると:

 

 

インドは、欧米の対露政策には加担せず、他のグローバルサウス諸国同様、中立の立場を取っている。

 

その結果、

 

「2022年度にインドが輸入した原油に占めるロシア産の割合は21年度の2%から10倍近くの19.3%に急増した」

 

制裁によって値崩れした安価なロシア産原油を購入したことで、50億ドルを節約できたという。しかも、安く仕入れたロシア産原油をインドで精製し、欧州などに輸出するという裏技をやってのける強かさも持ち合わせている。

 

このように、インドは徹底した自国ファースト政策を貫いているのだが、国際社会から避難を浴びるどころか、不思議なことに、むしろインドの存在感が高まっているという。

 

その理由は中国にある。

 

中国の存在が巨大になり過ぎて、それを脅威とみなす米国との対立が深まる中、欧米諸国(日本も)は、中国の代替として、巨大な市場を持つインドに熱い視線を送っていると言うわけだ。

 

インドが好意的に受け入れられている裏には、実は中国の存在があるというのは、非常に興味深い指摘であると納得させられた。

 

 

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そういえば、インドはコロナ禍においても、実に賢い政策をとった。2年前、感染者が爆発し、インド崩壊かと思われた時に、イベルメクチンを積極的に導入し、コロナ感染者数を劇的に減少させている。

 

日本の報道機関は、こうしたインドの事情など全く報道しないので、ほとんどの日本人は知らないだろう。(感染爆発は報道したが、その後のイベルメクチン投与に関する情報は、全く報道されなかった)

 

インド政府関係者は、「特定の陣営に所属しない方がより多くの国から便宜を引き出せる」と考えていると言う。

 

実に賢い戦略だと思う。アメリカに追従するしか脳のない日本の現首相と何たる違いだろうか!!