2002年に解散し、その後に一夜限りや期間限定の復活をし、去年の秋からの一年間はメジャーデビュー20周年のアニバーサリーイヤーとしてライブだけでなくテレビ出演も果たしたSIAM SHADE。

今でも俺にとって神に値するロックバンド。
その彼らが昨日の聖地・日本武道館にて完結した。

解散、1度目の一夜限りの復活には、同じ武道館でその瞬間に“6人目のメンバー”として立ち会えたけど、今回の完結には立ち会えなかった。
解散、幾度かの復活を経て“完結”という言葉を選び、それを選択をしたのも何だか彼らしくて、やっぱり彼らはSIAM SHADEというバンドなんやなと思った。

兄貴分であるLUNA SEAは再結成後も新曲を積極的に出してるけど、SIAM SHADEは再結成後の新曲は「Still We Go」1曲のみ。
おそらくSIAM SHADEとして新しく生み出す物がもう無いから、SIAM SHADEというバンドをやりきって完結しようという考えなのかもしれない。
サポートも含めたメンバー個々の現在の精力的な活動を見ると、そう思えてならない。
だから完結こそが最善かつ最も前向きで建設的な選択だったのだろう。


解散ライブは俺の好きな曲、1度はライブで聞いてみたかった曲を沢山やってくれて楽しめたけど、これで最後(特に「Don't Tell Lies」で栄喜さんが「この曲とも今日でお別れです」、「出発にふさわしいケジメの1曲にしたいと思います」と言った時)なんやと思うと悲しかった。





1度目の復活ライブは、その年の春から初夏に季節が移る頃に亡くなったチーフマネージャーの中村新一さんへの追悼を込めての物で、ライブの翌日の11月19日は新一さんの50才の誕生日となるはずの日だった。

この日のライブは悲しい出来事があったからこその一夜限りの復活ライブではあったけど、解散ライブの時のような悲壮感は無く、とにかく楽しめたし感動したライブやった。

このライブが、俺が唯一見に行った彼らの再結成ライブとなった。




俺は見に行けなかったけど、昨日の完結ライブはもう彼らのライブが行われないであろう事を前提にしたライブではあったやろうけど、解散ライブの時のような悲壮感は無く、そして1度目の再結成ライブの時に俺が感じたように笑顔で楽しめたライブになったのだと信じたい。

セットリストがネットに上げられてるのを見たけど(これがまたたまらない選曲やった)、この1年間のライブで演奏された曲も合わせてみれば、まさにSIAM SHADEというバンドをやりきったのだと思えた。

昨日で完結した彼らが、もしまた再結成、それも継続的な物なら、今度こそ新しいSIAM SHADEとして新曲をどんどん生み出して欲しい。
解散詐欺とか商法とか言われても、それを詐欺と言うなら、栄喜さん、KAZUMAさん、DAITAさん、NATCHINさん、淳士さんの5人のSIAM SHADEには、俺達6人目のSIAM SHADEを騙して欲しい。
きっとそれも彼ららしいと思う。


SIAM SHADEがまだブレイクする前の精神的に辛かった時期(俺はその頃から彼らが日本のシーンを変える事を予感していた)に栄喜さんがファンレターで自分を励ましてくれたファンへの感謝を込めて書いた「Dear... 」に、“同じ季節(とき)を 時代を過ごせる奇跡に 少しだけ気付いてくれ”という歌詞がある。
でもその奇跡に気付いたのは“少しだけ”じゃなかった。


「終わりは始まりなんでよろしく!」

解散ライブの最初のMCでなにか言おうとして言葉に詰まってしまった栄喜さんがバシッと言ってたっけな。