俺がロックに目覚めるきっかけになったバンドがBOOWY。
そのドラマーだった高橋まことさんのGIGSを23日の金曜に見に行った。
まずは地元愛媛のBOOWYのコピーバンドが3バンド前座として出演し、メインがドラマーがまことさんでボーカリスト、ギタリスト、ベーシストが愛媛のメンバーによって組まれた今回のライブのためのセッションバンド(もちろん全曲BOOWY)。
日本ではボーカル、ギター、ベース、ドラムの4人編成の場合、ステージでの立ち位置はギターが上手、ベースが下手に構える事が多いけど、今回のライブは全バンドがBOOWYを意識して逆にギターが下手、ベースが上手に構えていた。
1バンド目は松野町のBOOWYA(ボウヤ)というバンド。
ボーカリストが1224ライブ(アンコールで氷室さんが解散発表をした)の時の氷室さんを意識したようなジャケットを着てた以外は、BOOWYを意識してというよりは自分達のスタイルのステージングや衣装でBOOWYの曲を演奏していた感じやった。
選曲は「DREAMIN’」、「B.BLUE」、「IMAGE DOWN」、「MARIONETTE」、「NO NEW YORK」(順不同)の超鉄板曲5曲で、前座バンドにそれぞれ与えられた数十分ほどの限られた時間をBOOWYの王道のタテノリの8ビートとメロディで駆け抜けた。
2バンド目はSHOWSがBOOWYのコピーバンドとしてステージに立ったSHOW BOOWY(過去にRED WARRIERSのコピーバンドとしてステージに立った時はSHOW WARRIERS)。
こちらは鉄板所で直球勝負をしたBOOWYAとは打って変わり、マニア心をくすぐるコアな選曲が中心。
もちろん俺もくすぐられたし、こういうのを待っていた。
初っ端から「INSTANT LOVE」、「ミス・ミステリー・レディ」をやられりゃそりゃたまらんわ(笑)。
MCで「(序盤2曲は)マニアックだったからノリにくい曲が続いたけど、ノリやすい曲をやります」と言って演奏された「MORAL」は確かにノリやすいテンポ感やビート感で初期のBOOWYを語る上でも欠かせない曲ではあるけど、決して鉄板とか王道とかいう感じではないコアな位置にもある曲。
演奏された曲の中では、「BAD FEELING」がまだ比較的鉄板所だったかも。
しかもあのリフを布袋モデルで弾かれてたのもミソ。
他にも「DOWN TOWN SHUFFLE」、「1994-LABEL OF COMPLEX-」、「RANDEVOUS」もやってた(もしかしたらこの中の曲は、次のバンドがやった曲を記憶違いで書いてるのもあるかも・・・)。
何度も言いますが、こりゃたまらんわ(笑)。
3バンド目はバンド名は忘れたけど、衣装やステージングや雰囲気と言ったビジュアル面全般ががこの日出たバンドの中で最も本人達に近かった。
衣装は全員87年バージョン(ボーカルの人は1224ライブ、それ以外のメンバーは“CASE OF BOOWY”)を意識していた。
選曲は前出の2バンドとは被らなかったけど、鉄板所とマニアック所を上手く織り交ぜた選曲で、2限られた持ち時間の中でメリハリや緩急をつけていた。
1曲目の「LIAR GIRL」は1224ライブを髣髴させずにいられなかった。
「THIS MOMENT」、「JUST A HERO」、「わがままジュリエット」といったバラードも織り交ぜられていた。
「RUNAWAY TRAIN」はライブで布袋さんが弾いていたように、Aメロの前でスライド(グリス?)を入れたプレイも盛り込んでいた辺りがまたマニア心をくすぐった。
松井さんの代名詞でもある高速ダウンピッキングが見どころになっていた「WORKING MAN」は終始ベーシストの右手を見ながら見ていたけど(途中で他のメンバーも見たやん!というツッコミは無しね(笑))、ルートで刻む所もギターとのユニゾンになるキメも、本当に松井さんばりにダウンで弾き通していた。
そしてお待たせしました、まことさんをドラマーに据えた本日のメインのセッションバンド。
こちらはいつの頃のを意識してるというよりも本物のまことさんがいるし、メインだから鉄板所もマニアック所も多い持ち時間と曲数でのGIGSになった。
序盤の「B.BLUE」、「ハイウェイに乗る前に」、「BABY ACTION」の3連チャンは“ROCK'N ROLL CIRCUS”や“LAST GIGS”の時と同じパターンで、おそらくまことさん本人もこの流れで叩くのは当時以来初めてやったのかもしれない。
鉄板所の「JUSTY」、「CLOUDY HEART」、「BLUE VACATION」「ONLY YOU」、「NO.NEW YORK」、初期のマニアック所の「TEENAGE EMOTION」、「OH MY JULLY Part1」、「GIVE IT TO ME」という風に本当にBOOWYのGIGSのようでもあり、こんな選曲の組み合わせが聞けたのはデビューからその時まで発表した全曲を演奏した伝説の4時間ライブ“CASE OF BOOWY”くらいやろという感じやったし、しかもドラムはまことさん本人。
アンコール1曲目が「BEAT SWEET」やったのも、“CASE OF BOOWY”の時と同じ。
そして大ラスは氷室さんさながらに「夢を見てる奴らに贈るぜ!」と言って歌われた「DREAMIN'」。
トップバッターのBOOWYAが1曲目に演奏したのもこの曲だったから、まさにこの日のGIGSは「DREAMIN’」で始まって「DREAMIN'」で締めたのもミソ。
しかもそれが事前に示し合わせた物ではなかったのがまたすごい。
ライブを見てて何度も久しぶりにBOOWYのライブアルバムを聞きたいと思い、早速家に帰って寝る前に聞きました(笑)。
「GIGS at BUDOKAN
BEAT EMOTION
ROCK'N ROLL CIRCUS
1986.11.11~1987.2.24」
BOOWYのライブ史上最高とされている、このツアーのファイナルとなった日本武道館での追加公演のGIGSを全曲収録しています。