JBLの移籍者リスト入りした三菱ダイアモンドドルフィンズの柏倉秀徳と、トヨタ自動車アルバルクの五十嵐 圭の両ポイントガードの行く先が決まった。


柏倉は今月上旬にレラカムイ北海道への移籍が発表された。

レラカムイは190センチ以上の選手が多く、ポイントガードの桜井は194センチ、その控えの阿部は大柄ではないが180センチ。

一昨シーズンはその阿部以外は全員190センチ以上という全体的に大型チームだった。


柏倉の移籍者リスト入りが発表された時、レラカムイは生粋のゲームメーカータイプのスモールガードがいないし、桜井も元々はシューティングガード(学生時代はフォワード)やったから、レラカムイに行くのではないかと予想していたが、その予想は見事に当たった。


桜井、阿部、そして柏倉のポイントガードのうち、誰がメインガードになって、どういうローテーションやフォーメーションの起用になるかは実際にはまだ分からないけど、例えベンチスタートでも柏倉をが1番で、得点力のある桜井or阿部が2番も兼ねる形で置く2ガードにすれば、柏倉は高校生の時から元々ゲームコントロールやパスワーク、視野の広さには全国レベルで定評があったし、その柏倉に活かされる形で桜井が本来のオフェンス力や得点力を活かせるし、逆にその桜井のパスを受けて柏倉がここぞという場面でシュートを狙えるフォーメーションも考えられる。

そういったフォーメーションになった時のエースシューター折茂さんの起用法も気になる。



そして最もその行く先が注目されていた五十嵐はつい数日前に三菱電機ダイアモンドドルフィンズへの移籍が発表された。

前述した柏倉の退団、浩太朗さんの引退で、昨年の主力のポイントガードが中川のみになった。

三菱はプロのクラブチームではないが、ほとんど(全員?)の選手がプロ、もしくは契約選手のチームだから、プロ選手である五十嵐の加入も予想した。

ドイツのチームへの入団が決まった石崎の退団した東芝ブレイブサンダースは全員社員選手で固めてるから、まず無いと思った。


もう1つ予想してたのは、昨シーズンのプレイオフの覇者であるリンク栃木ブレックス。

メインガードの田臥は五十嵐とは違うタイプのガードやし、その控えの安斎が移籍者リストに入ったから栃木も考えられた。

もし五十嵐が栃木に移籍したら、田臥もいるからチケット売切れは必至やろなぁ・・・。


結局三菱への移籍が決まった五十嵐やけど、昨シーズンのトヨタ、一昨シーズンの日立サンロッカーズではメインガードでありながらも、自分らしいプレイができず納得のいかない2シーズンを過ごした。

五十嵐といえば華やかなイメージが強いが、俺は逆に彼の事を常に試練や苦境と背中合わせの選手やと思っている。

世界水準とも言われるスピードとアグレッシブなプレイには定評があるが、プレイの正確さにおいてはムラがあり、何よりも“勝てるポイントガード”として評価されていない。


そんな五十嵐が自分らしいプレイができ、なおかつチームが好成績を残せるカギとなるのが佐藤託矢の存在だと思う(前から思ってるんやけど、バスケ選手に佐藤って名前の人けっこういるよね・・・。日立の佐藤稔浩、東芝の佐藤賢次...etc)。

五十嵐のような自分からアブレッシブに行くタイプのポイントガードには、インサイドにバスケIQが高く、周りを活かす影の動きが上手い選手がいると、自分のプレイを発揮しやすいはず。

佐藤はまさにそれ。昨年は怪我で日本代表候補合宿も辞退し、そのためリーグ戦も1試合も出る事が無く、チームの成績も不振だったけど(柏倉もシーズン前半は怪我で不出場)、佐藤が完全復活すればチームの成績はもちろん、五十嵐も活き活きとしたプレイができるはず。



柏倉も五十嵐も1981年度生まれのいわゆる“田臥世代”の選手。

この両選手のプレイもその移籍先のチームも秋に開幕する今シーズンの注目する点の一つだと思います。