地域づくりのお話。 | あわらぶ

地域づくりのお話。

先日、

大学時代かなり関わっていた

NICE (日本国際ワークキャンプセンター)という

http://www.nice1.gr.jp/

国内外ワークキャンプ運営NGOが

今年度、企画していた

日本一周キャラバン隊が

福井県あわら市にやってきてくれました!


*ワークキャンプとは世界中の若者が約2週間、

共同生活をしながら、現地のニーズに合わせたワークを行う

国際的ボランティア活動です。


NICEでは国内各地で週末ワークキャンプというものも運営していて、

キャラバン隊はその各地を回ったり、説明会をしたりしていたそうです!


あわらぶ

↑あわら市清滝にて


おんちゃん、えぇ顔ー☆




で、ちょっとまじめなお話。


大学時代、私はNICEを通じてさまざまな日本の現状を見てきましたし、

今の協力隊の活動のを通しても、日本各地の現状を知りました。

(他の隊員の話を聞いたりして)


どこにでも共通することは、

豊かな自然と文化がいっぱいあるけれども、

それを維持していくにはヒトの手がいるということ。


しかし、高齢化や人口流出などによって、

担い手は減っていく一方だということ。

つまりは、昔できていたことが、今ではなかなか難しくなっています。

そして、昔のままの風景や生態系が保たれなくなっています。


例えば、村総出での山の管理ができないことにより、

山が荒れ、土砂崩れや鉄砲水などの原因になります。

さらには、植物変遷が停滞し、動植物と共に生物多様性が極端に減ります。

また、水田周りの管理などを怠ると、雑草が生え、あぜが崩れ、

再び水田として利用するには何年もかかってしまいます。


では、なぜ今、このような担い手が少なくなってしまったのでしょうか。


明治大学農学部教授の小田切徳美さんの研究で、

「誇りの空洞化」というものがあります。


今の中間山村(過疎化が進行している地域)では、
3つの空洞化が進んでいるらしく、

①人口の空洞化:人口流出、少子化
②土地の空洞化:耕作放棄地の拡大
③ムラの空洞化:集落機能が落ち込む


上記3つが原因で、

「誇りの空洞化」

が深刻だそうです。


つまりは、地域住民自身が自分の村に誇りが持てなくなり、

そこに住む意義を見出せなくなり、

「こんな村なんて・・・」と考えるようになるそうです。


そうすると、

親は子どもをソトへ出したくなるし、

伝統文化を積極的に教えなくなります。

自身もムラに対して消極的になります。

そうやって、だんだんと担い手が減っていくようです。

(実際、私の地元でもそうでした)


そこで、その誇りを取り戻すためには、

(つまり地域づくりには、)


①「参加の場」
②「カネとその循環」
③「暮らしのものさし」


が必要だそうです。


①は、直売所や加工所、特産品のお店など地域参加型の新しいコミュニティづくり

②は、①で生み出されるもの(6次産業の実現)

③は、「ここってすごい!」と言ってくれるソトのヒトやメディア(地元のよさを再認識する)


ということです。


*詳しいことは、下記URLよりご覧ください!


つまりは、自分が関わった地元のモノ(農産物や加工品、手工芸品やムラの自然や文化など)が、

ソトから「すごい!」と思われることによって、改めて地元の良さを再認識し、

それを「自分の手で」守っていこう、もっと広めていこう、という意欲が湧くため、

もっとムラに関わろうとしていき、地域のヒトが元気になります。

そんな大人たちを見て育った子どもたちには、自分の地元に対する誇りが生まれ、

「帰ってくるヒト」になります。(Uターン)

また、そのような土地に憧れるヒトがいる現在ではIターンの可能性も生まれます。


地元を元気にするには、

やっぱり地元のヒトが元気でないと

意義がないと思います!


もちろん、地域をなんとかしないと!

と考えて、さまざまな団体が、

本当にさまざまな活動を行っています。


そこに地域のヒトがいかに関わるか、

ということがその活動の意義であると思います。


その、地域を見つめなおすきっかけ作り(ソトからのものさし)が、

あたしの緑のふるさと協力隊であり、

NICEのようなソトからの若者かと思います。

(地域活性化への第一歩として、ココってすごいっ!と気づくことが大事)


このあわら市にも、

たくさんの魅力があります。

本当に豊かな自然と、ヒトと、モノがあり、

それを、地域の方に気づいてほしいなぁ、と

切実に思っています。


もちろん、地域の若いヒトにも!


地域のおんちゃんたちが、

「あわらっていぃざ~」

「あわらのこんなことってすごいやろ~」

ってにこにこしながら話せる場所になってほしいです。


あわらのよさを残していくためにも、

たくさんのヒトにあわらの素敵さが伝わればよいなぁと

いろいろ考えた日になりました!!


このブログでもあわらの魅力をできる限り伝えたいですし、

現場でも、魅力発信アクションを起こしたいと思いますっ!


【参考】

明治大学農学部教授

小田切徳美氏

「中山間地域におけるコミュニティビジネスの創造」

http://www.ja-hitodukuriken.jp/topics/100708_01_05.pdf#search='


「北陸の視座vol.22 中山間地域の地域づくり」

http://www2.hokurikutei.or.jp/lib/shiza/shiza09/vol22/topic2/