原発事故と自動車事故 | 「子どもを守る結城市民」のブログ

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先日、運転免許証の更新のために地元警察署に行ってきました。

免許更新時には講習を受けることが義務付けられていますが、このときに見る映像は事故の体験談やそれに基づく再現であったり、事故の生々しい現場であったりと、心が痛む映像ばかりです。。。
これまで免許更新毎に同種の映像を見てきましたが、共通して訴えている内容は、「車は便利な乗り物だけれども、扱い次第では人を殺す凶器にもなるんだよ」ということですね。

さて、交通事故に関して物思いにふけっていて思い出してしまったのが、この言葉です。
「原発事故よりも自動車事故による死者が多いのに、なぜ原発はだめで自動車はいいのか?」

皆さんはこの言葉をどのように受け取りますか?

私はこの言葉を目に、耳にするたびに非常に気分が悪くなり、特に反論の言葉を考える気すら起こりませんでした。
おそらくは、再稼動を容認する立場の人が考える詭弁なのでしょう。こんな事に意見する人もいないのでしょうが、この時間を利用して少し考えてみることにしました。

問いかけそのものの言わんとしているのは
「人が死亡する結果に至らしめる一つの事柄ばかりに固執して、それよりも死亡する人数が多い結果に至らしめる事柄を放置していいのか」ということでしょうか?

私の答えとしては、「両方放っては置けない」です。
自動車事故に関して個人で出来る事として行っている事は、家族や近所の子が被害にあわないように注意を諭したり、自身が自動車事故を起こさないために慎重な運転を心掛け、なるべく車を使わないようにもしています。
そうは言っても事故は発生するものと思いますが、その時は法による裁きに任せることになるのでしょう。

一方で原発事故はどうでしょうか。
5重の壁で守られていて事故など起こるはずないとされ、事故が起きた際の市民の人身・財産の保護などはまじめに議論される事はありませんでした。起こるはずの無い事故が起こると、被曝による健康リスクは非常に低い、考えすぎだ、と問題のすり替えがなされました。特に福島県民を含む東日本の市民の健康と財産がないがしろにされ、それが補償される道筋も不明です。
こういった状況に対して、法による被害者の保護は著しく不十分で、加害者は処罰すらされません。全く不条理です。
この原発政策の不条理さを周辺に問いかけ、地元自治体に問いかけ、国に対しても問いかけているのが現状ですよね。

「原発事故よりも自動車事故による死者が多いのに、なぜ原発はだめで自動車はいいのか?」は、道徳心のかけらも無い、しかも加害者の立場での発言なのでしょう。

なんだか少し無駄な思考をした気分になりました。。。

ご意見のある方、コメントください。