先日「インターネットを創った巨人たち」みたいなビデオを見た。

10年くらい前のビデオで、私が「インターネット・ベンチャー・シリコンバレー!!」とか夢見る高校生をやっていたインターネット草創期をリポートしたものだった。


まず衝撃を受けたのが、インターネットを作り上げた人々が、これでもかってくらいのオタクだったことだ。高校時代に見たテレビ番組なんかはかなりマイルドに表現されていたけど、そのビデオは生々しいことこのうえなかった。シリコンバレーは秋葉原か。「僕たちオタクのための技術をオタクじゃない人にも使いやすくしただけさ」とか言っていた。


プロジェクトXanaduの主催者にして、ハイパーテキストの提唱者、テッドネルソンにいたっては狂っていた。クレイジーきわまりなかった。ハイパーテキストの説明を求めらたところ、突然音楽を流し(レコーダーをもっていた)、哲学的しはじめた。常人にはついていけそうもなかった。インタビューも、もういいよって感じで終わった。


Xanaduでぐぐるとエロゲーメーカーがでてきて笑った。何の因果か、元ライブドア傘下のところだった。


時代を前へ推し進める人、新しいことをはじめる人は狂ってるのか、偏執的に何かを求めることのできるオタクなのかもしれない。


javaの根本を作ったジェームス・コスリングは狂っているというか、オタクだった。見た目も正しくオタクだった。自分の興味を持ったことについて話し出すと止まらない人っぽかった。ただ、決定的にコミュニケーション能力に問題があって、結局何が言いたいのかさっぱり理解できないんだろうなと思った。


サンの創立メンバーのビル・ジョイも「たまに興奮して穴倉(研究室)から出てきたと思うと、バーっと自分の喋りたいことを喋って、また穴倉にこもってしまう。ただ、彼の言っていることは十分の一も理解できなかった。」と言っていた。つまり、オタクの言っている訳わかんないことを実現してみたら、javaができたということのようだ。しかし、javaは多くのエンジニアに受け入れられ、開発プラットフォームとして大きな役割を果たしている。なぜか。おそらく、ビル・ジョイをはじめ、技術を理解し、世の中でどのように役立っていくのかをイメージし、実行した人がいたからだと思った。


Web2.0なんかもオタクの世界でホットな話題だろう。今日もどこかでWeb2.0をネタにしてオタクがわけのわからない議論をしているに違いない。ただそこには、そういうオタクの意見を分かりやすく伝えてくれたり、オタクの情熱を実現させようとするオライリーのおっちゃんみたいな人がいる。そうした人が、Web2.0を世の中にひろめていっているのではないか。


歴史に名を残すような人は、そのほとんどが狂っているんだろう。キリストとかソクラテスなんかは逝っちゃいすぎてたんだろう。逝っちゃいすぎで殺された。彼等を偉人や聖人たらしめているのは、彼らの弟子たちが、その行動を記録し、考え方をひろめたからだ。狂人の夢が実現されなければ、いつまでたっても、狂人は狂人のままだ。


ただ、狂人にはなれそうもない。歴史から多くのことは学べるが、狂う方法までは分からない。だから、何かを世に何かを広める人になりたいと思う。わけのわからない技術や、想像もつかないようなことを夢想している人たちの情熱を実現できるような人間。ビジョナリーと呼ばれるような人たち、ビジョナリー予備軍、アルファギークと呼ばれるような人の未来予想をビジネスとして実現可能にし、世に広めていく人間。よく言われる例えでは井深大より盛田昭夫。本田宗一郎より藤沢武夫。ウォズニアックよりジョブス。そんな感じ。


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古川享ブログ 「私の知っているビルゲイツ」


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