院長の田渕です。
今年もフィラリアシーズン
が終盤を迎えようとしていますが
多くの方が健康血液検査を実施していただきました。
オプション検査の中に
含まれていた
中高齢に大切な
甲状腺ホルモンについて
少し説明します。
甲状腺は
人間と同じように
のど・首の辺りに2つ付いています。
体温の調節・成長などの生理機能・脂肪の代謝・糖の代謝にかかわっています。
一般的には7~8才くらいで甲状腺ホルモンが低下するといわれています。
数値が低くても必ず症状が出るわけではありません。
毎年当院で甲状腺ホルモンを検査する
外見上健康なワンちゃんの
およそ
20%くらいは正常値より低い値を示します。
症状が出る前に検査をして
低値ならば甲状腺ホルモン剤を投薬するという
予防的な対策が必要です。
昨日ブログに登場の、腫瘍を切除した
http://ameblo.jp/tabuchi-vet/entry-12277582997.html
ダックスちゃんも今年の春の健康検査で甲状腺ホルモンが低いことがわかり
術前から甲状腺ホルモンを服用していました。
甲状腺ホルモンは
低値の状態で麻酔をすると麻酔の覚醒が悪いことがあります。
〈一般的な症状〉
これっ、という典型的な症状が少ないことも特徴です。
・脱毛、皮膚乾燥、フケ ←わたしの経験では皮膚症状が一番多い
・なんとなくぼんやりしている
・寒がり
・心拍数・血圧の低下
・肥満傾向
これらって
なんとなく高齢になると当たり前の症状のような感じなので
見分けにくいですね
毎年のことですが
ホルモン値が低いワンちゃんで
投薬を始められて
今まで
なんとなく元気が無かったのが
「なんとなく元気が出てきました」
ということで
投薬を続けている方も多いです。
中・高齢のワンちゃんに
甲状腺ホルモンの検査
大切です。