自分と洋食器との出会いを、ふりかえって書いてきています。
大学進学のとき、新潟から上京して、
新潟では見たことがなかったような喫茶店にうっとりし、
洋食器の世界を知ることになりました。
本を見たり、食器屋さんを巡ったりして、
窯やシリーズの名前もだいぶ覚えるようになっていた頃でしょうか。
新潟に帰省した際、「古町」という昔ながらの繁華街にある、
「白十字(はくじゅうじ)」という喫茶店でミルクティーを注文しました。
そのとき出されたのが、このエインズレイAynsleyのカップでした。
黄色の「コテージ・ガーデン」というシリーズです。
まず、この黄色に目を奪われました。
一面黄色のカップというのは、見たことがありませんでした。
そして、内側の絵付け。
ミルクで煮出したミルクティーだったので、
はじめは内側の絵付けが見えなかったのですが、
飲み進むうちにだんだんと現れてきて、
「あ、なんだこれは」、と驚きました。
この「白十字」という喫茶店、
新潟に住んでいたときから、お店の存在は知っていましたが、
高校生の頃は気にもとめませんでした。
2階にあるお店に入ってみると、
落ち着いたいい雰囲気の喫茶店でした。
そして、こんな素敵なカップが出てくるとは。
西洋の文化は東京でないと触れられない、と、
どこかで勝手に決め付けていたのかもしれません。
新潟にもあるんだなあ、と、
自分の育った土地を、少し温かい気持ちで見直しました。
上京してから、もうずいぶんたってからのことです。
エインズレイというと、
ウェッジウッドやマイセンなどの、超有名ブランドと違って、
少し興味のある人でないと知らない窯だと思います。
クラシック音楽で言えば、
チャイコフスキーやベートーヴェンより、ちょっと有名度が下がる、
ボロディンとかリヒャルト・シュトラウスという感じでしょうか。
一般の人が知らない、エインズレイを知っているというだけで、
「中級編」に突入したかも・・・、と勝手に思っていました。
その後、横浜モアーズに以前あった、
「創美」というお店で見つけて買いました。
ハンドルが、とても持ちやすいカップです。


