今日は軍団生活ではない。普通の時間に起きて、散歩がてら朝ごはんに小籠包を食べに行った。昨日の蟹小籠包が美味しかったので、もう1回食べて帰ることにした。


庄氏隆興・蟹樽小籠(風陽路店)という店まで歩いて行って、蟹肉小籠と普通の鮮肉小籠を1人前ずつ注文した。蟹肉は蘇州の方が好みだったが、これもこれで美味しい。肉の方も汁がいっぱい入っていて満足した。


歩いている途中に無錫小籠と書かれた店があり、無錫と言えば上海近辺の街の中でも突出して甘い味付けをするという話は聞いていて、しかしながら行った事が無いので、どれぐらいなのかが気になって蟹肉小籠を食べた後に入ってみた。

1人前4個で有難いなと思いながら2人前頼むと、まさかの1個が先程の2個分ぐらいある。確かに具の味付けは甘い。先程の鮮肉小籠よりも圧倒的に甘い。無錫仕様は少々甘過ぎた。

朝から妻氏の分の残りも合わせて合計20個分ぐらいの小籠包を食べてしまい、なかなかのハイカロリーである。しかも甘口小籠包も食べて余計にお腹がいっぱいになってしまった。


結論としては、小籠包は台湾の味付けの方が好きだ。未だに台北の民生東路にある杭州小籠湯包より好みの味には出会えていない。



この時点で朝の8時半頃。今日は帰る日なので、少し早めに11時半頃に昼ご飯を食べて帰る予定をしていた。

が、予想外に無錫小籠を食べてしまったので、何とかしてお腹を減らさねばならない。というわけで、アテも無く外灘と豫園を通って大回り散歩して帰った。



宿へ戻って荷物を詰めチェックアウトをし、出発した。



今日の昼ご飯は和記小菜(金玉蘭店)という店を予約していた。家族で食べに行きそうな普通の店だが、店に着くと地元民でごった返していた。店は滅茶苦茶広いのにごった返している。中国版食べログの予約ページを見せると、机の番号が書かれた紙を渡してくれたので、そこまで行って待っていた。

このお店は水晶鶏が有名らしいので、それと紅焼肉と揚州炒飯、デザートに胡麻団子とマンゴープリンを注文しようとしたら、水晶鶏は大き過ぎて半分も食べられないからやめた方が良いと言われた。

写真で見る限りそんなに大きそうな雰囲気はしなかったが、私が広州で水晶鶏を食べた時は確かに特大の蒸篭の中で蒸された鶏肉丸1匹が入っていて、とても大きい物だった記憶がある。なので、それと同じような別の小さい料理に変更した。


料理を注文して待っていると、待てど暮らせどお茶が運ばれてくる気配がない。しかし机の上にお湯だけが置いてある。もしやと思って周りを観察していると、周りのお客はどこからともなく持参の茶葉を取り出して、そのお湯に入れている。

しまった。そう言えば中国では茶葉を持参しても良いシステムになっているのを忘れていた。蘇州で貰った個包装ジャスミン茶があったのに。仕方ないので鉄観音を頼んだ。



そうこうしているうちに料理が運ばれてきた。

鶏肉は塩だれ冷菜仕立て、紅焼肉は炒飯に合う味でとても美味しい。最終日にようやく紅焼肉を食べる事が出来た。炒飯は至って普通の炒飯で安心する味だ。が、どれもこれも滅茶苦茶量が多い。炒飯に至っては多分日本の中華料理屋の6人前ぐらいある。



中国では円卓を囲みながら大人数で食事を楽しむのが当たり前なので、これぐらいの量が無いと困るのだろうが、それにしても2人旅でこの量は無理すぎる。しかも朝ご飯に散々小籠包を食べている。

鶏肉と紅焼肉をおかずに炒飯を半分ぐらい時点で、お腹が爆発確定だ。結局鶏肉と紅焼肉は食べ切ったが、炒飯は無理だった。デザートが重くのしかかる。

周りのお客の様子を見ていると、大人数で円卓にぎっしりお皿を並べて楽しそうに食べている。どうみても食べ切るのは無理な量に見えるが、結構食べている。中国人の食欲は凄まじい。



余りに苦しいので、少し休んでから店を出た。あとは地下鉄で浦東国際空港に向かうだけだ。


5/1は中国の5連休初日で、連休期間中は1日あたり2.7億人が移動するという意味不明なニュースを見ていて、きっと浦東国際空港も結構カオスな状況になっているに違いないと思っていた。


帰りは中途半端に余っていたマイルを使って上海浦東16:05発羽田行きのJAL86便を特典航空券1人1万マイルで予約しており、いくら空港が混んでいても日航の場合は別口カウンターでチェクインをする事が出来るので、そこは問題ではない。問題は保安検査や出国審査である。私の記憶では浦東国際空港はいつ行っても激込みだ。

と言う訳で、店を出発して出発の2時間半ぐらい前に空港に着いた。が、着いてみて完全に拍子抜けだ。あの浦東国際空港がガラガラだった。張家界へ行く時の混雑はどこへやら、中国大丈夫か?と思うぐらいガラガラだ。


飛行機のチェックインは勿論のこと、保安検査も出国審査もものの数分で終わってしまった。

こんなことならもっと宿でゆっくりして、もうちょっと遅めの昼ご飯を食べてから空港に向かえば良かった。


ラウンジに行っても昼ご飯を食べ過ぎて飲み食いする余裕はなく、空港内の免税店やら土産物店を見に行っても、結構シャッターが閉まっていて、いよいよやることが無くなってしまった。仕方ないので、ラウンジでコーラでも飲みつつ眠いなと思いながら時間を持て余していた。


今回乗る日航は羽田まで2時間ちょっとで到着するらしいが、エコノミーでの予約でプレミアムエコノミーの座席を解放していたので、有難くもその席を指定しておいた。若干広いのとフットレストが付いているので、エコノミーよりかは格段に快適に移動出来る。結構疲れが溜まっていたらしく、寝てしまって離陸の瞬間は知らない。


少しばかり経って目が覚め、椅子を倒してフットレストを上げてまた寝ていると、知らぬ間に機内食が運ばれてきた。カレーの匂いで目が覚めた。

と言っても昼ご飯の満腹感は当然まだ残っているので、機内食はちょっとだけ食べてまた寝てしまった。


すると、着陸に備えて座席を元の位置に戻して云々の時間となり、指示に従って戻し、気付いたら着陸の衝撃だった。

2時間少々のフライトは体感5分で終わった。

早々に入国と荷物を回収して自宅へと帰った。


こうして中国への旅が幕を閉じた。また行こうと思う。今回の旅は中国の絶景、微カオス、食事を楽しめた。何より妻氏が湖南料理を食べられた事と、他の観光地も行っても良いかもと言ったのが大収穫だ。