この日の朝はケルン大聖堂の鐘の音で目が覚めた。ヨーロッパにいる感が凄い。一方妻氏は鐘の音も何のそので大爆睡していた。





ケルンを発ち、次の目的地ベルギーへと向かう日だ。我々はケルン中央駅を7:42に出発するブリュッセル北駅行きICEに乗り込んだ。電車に乗っているだけでいつの間にか国境を越えていて、言葉がドイツ語からフランス語とオランダ語へと変わる。毎度の事ながら、陸続きのヨーロッパへ来たなと感じる瞬間だ。





予約した時はこの電車はブリュッセル南駅行きだったのが北駅行きに変更になっていた。まぁここまでは分かる。途中停車駅にリエージュのギユマン駅と書いてあったのが、どういう訳かリエージュの手前で車内放送(独語、仏語、英語)でリエージュには停まりませんので、リエージュへ行く方は臨時停車駅で降りて下さい的な事を言っていた。リエージュで降りる予定は無かったから良かったものの、停まるはずの駅を通過するとは?と思いながら、Google mapを見てみると、本当にリエージュすら通る事なくブリュッセルへ向かって行った。絶賛強力トラップが発動されていた。

信頼と実績のDeutsche Bahn(ドイツ国鉄)はその日も当然のように遅れまくる上に、ブリュッセル北駅止まりになったので、宿があるブリュッセル南駅まで行くのに北駅で乗り換えた。大型スーツケースを2つ転がしているのでエレベーターに乗ったら、まさかのエレベーターの中が猛烈に小便臭い。ブリュッセルは北駅周辺等、場所によっては治安がそんなに良くないと聞いていたが、早速ブリュッセルの猛烈な大洗礼を受けた。ちなみに南駅構内も至る所に路上生活者がいて、絶妙に小便臭い。やはりブリュッセルは場所によっては少々治安がと言われる理由が分かる。殺人や強盗等凶悪犯罪の匂いはしなかったが、何とも説明の難しい日本と違った雰囲気は感じた。



宿に荷物を置いて、ベルギー国鉄10区間乗り放題のチケットを購入し、ベルギー屈指の観光都市であるブルージュへ向かった。

ブルージュへは1時間ぐらいで到着する。着いたのが丁度昼時だったので、昼ご飯を食べようとしたところ、流石の観光都市で軒並み満席満席と言われ、適当に入った店でランチを食べた。量は多かったが、味はまぁ普通だった。ブルージュでは街歩きが目的なので、当たりの食事ではなかったが、そんなにダメージではない。

私の母親が50年ぐらい前にベルギーに行ったらしく、その中でも特にブルージュは綺麗な街だと聞かされていた。まさにその通りで、何でもない風景ですら御伽噺の世界にいるようだった。どこを切り取っても絵になる風景が広がっている。6時間ぐらいずっと歩いて写真を撮りまくった。













途中行列の出来ているワッフル屋があったので、休憩がてら食べてみようという事になった。リエージュ式の柔らかいワッフルを注文すると、ホットケーキをその形にして焼いただけの生クリーム大量且つ甘さ盛り盛りで、放っておいても観光客が入れ食い状態なので、決して美味しくはなかった。全然食べる必要は無かった。正直期待外れだった。もっと調べておけば良かった。そんな事があってもブルージュは美しくて良い街だった。


ブルージュを後にしブリュッセルへ戻る途中駅のゲントでも途中下車し、少しだけ散歩してみた。






余りに散歩し過ぎて晩ご飯の時間を逃してしまったのと、ワッフルが重過ぎてそもそもそんなにお腹が減っていなかったので、ブリュッセル南駅にあるスーパーで軽食を買ってそれを宿で食べ、食後のデザートにはブルージュで買ってみたチョコレートを食べたりしていた。これがとても美味しくて、無駄にワッフルなど食べずにチョコレートをもっと買えば良かったと若干後悔した。歩き疲れたので、食後すぐに風呂に入って寝た。