日本映画「エクレール・お菓子放浪記 」昭和18年、孤児ゆえに感化院に入れられたアキオ(吉井一肇)は指導教官の暴力に脅えつつ、院長の姪・陽子(早織)が教えてくれた歌「お菓子と娘」で気分を紛らわせている。その後がめつい強欲ババアのフサノ(いしだあゆみ)という老婆に引き取られたアキオは、陽子との文通を楽しみにしながら映画館で働きはじめるのだが・・・。食糧が不足していた戦中戦後の動乱期、主人公の少年アキオは空腹な時、刑事の遠山(遠藤憲一)からもらった菓子パンの味が忘れられず砂糖をたっぷり使ったお菓子を夢にみて、歌声に希望を託しながら、その思いは、好きになった年上の女性への恋心とシンクロし、持ち前のバイタリテーさで真っ直ぐに生きていく。主題とストーリーはいい映画なのだがエピソードの羅列で流れが悪くギコチなく感じたしアキオの成長の過程が不明瞭。主人公も浮浪者の子供達も格好は当時の服装なのだが顔が現代的で可愛すぎイケ面で泥 臭さが感じなかった。売りの震災前の石巻でロケ撮影も何処がという感じでわかりにくかった。2011年 監督 近藤明男
両角長彦著「大尾行」1日尾行、ノルマ20件。探偵業も楽じゃない。追う者と追われる者との、知略をつくした戦い。 大手の探偵社に勤める村川は、アントレイサブル(尾行追跡不可能)な女!? 必ず撒かれるという女性を追跡する。しかし、尾行する能力に長けていた村川が、尾行途中で女性の姿を見失ってしまった。この女は、ある製薬会社の元社長宅に通う女で製薬業界の地図を塗り替えんとする大合併の成否を握るといわれているたった一人の女だった。 彼女を追ううちに、“事件"に巻き込まれていく村川。やがて見えてきた製薬業界の裏で蠢く謀略と、彼女の正体は?最後に勝つのはハイテクか、地を這うアナログか!?いろいろ考えた末、主人公が取った行動とは。読んでいるうちは面白くスピード感ある展開で一気読み出来たのだが、振り返って思い返してみると、疑問点が一杯で意外な結末 も突っ込みどころ多々だった。年間自殺者4万人に迫る現状に対する政治批判はわかるのだがそれにたいする解決ヒント、著者の考えが見えてこなかったのは残念。 2012年6月光文社刊