アパホテルが中国で大きな騒動になった理由

 

「アパホテルと中国って、何かあったよね?」

そんな記憶がある方もいるかもしれません。

 

大きな騒動になったのは2017年1月。

 

きっかけは、アパホテルの客室に置かれていた、アパグループ代表・元谷外志雄氏の著書でした。

 

その本に南京事件や慰安婦問題について一般的な認識とは異なる主張が書かれているとして、宿泊客が動画を中国のSNS「微博(ウェイボー)」などで紹介。

 

動画は急速に拡散し、中国国内で強い反発が起こりました。

 

中国政府も反応。

中国外交部は内容を批判し、さらに中国の国家旅遊局は旅行会社や予約サイトなどに対し、アパホテルとの協力を停止するよう求めました。

 

一方のアパグループは、

「異なる立場から批判されたことを理由に撤去することは考えていない」

という趣旨の見解を発表。

 

日本では言論の自由が保障されていることも理由として挙げ、書籍を撤去しない姿勢を示しました。

 

ちなみに日本政府は南京事件について、日本軍の南京入城後に「非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できない」とする一方、被害者数については諸説あり、特定の数字を認定するのは困難との立場です。

 

一冊の本をきっかけに、

ホテル企業の表現
歴史認識
そして日中関係まで――。

 

大きな議論へと発展したアパホテル騒動。

 

今振り返ってみても、ホテルと政治・歴史の問題がここまで大きく交差した、印象的な出来事だったと思います。