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01Jan
- 今月の曲
  廻廻奇譚 - Eve MV(Live Film ver)廻廻奇譚(kaikaikitan) - Eve Live FilmStreaming/DL：https://tf.lnk.to/kaikaikitan Produced by Eve Music Video◆廻廻奇譚 - Eve Live Film StaffPlanning & Produce : Genki ...www.youtube.comこんばんはEveで「廻廻奇譚」です。アニメ「呪術廻戦」の第1クール初期オープニングテーマ曲でした。なんでそれで切りやめたかわかんないくらいにアニメだけじゃなく原作マンガのテーマ性にも踏み込んだ、いい曲でしたね。せめて1クールくらいは流し切ればポスト・「紅蓮華」くらいにはなれてた・・・YouTube動画にアップされたものには1億越えもあるから、実に残念。もっとバズれたろうに。アニメ主題歌というのには、2種類あってアニメ作品の物語性に強く依存したタイプと、まったく違う世界観を持つ曲調からの匂わせイメージタイプとに分かれると思っています。「廻廻奇譚」は、さっくりと前者です。歌詞の中に出てくる、難易度の高い漢字熟語にしても、『数珠つなぎ』という歌詞の部分などは明らかに原題にも含まれる作品の重要要素である『呪術』に掛かっている・・・じゅじゅつ・なぎ、ね。マンガの世界観の範疇にピッタリ収まるのです。作品名を高らかに歌い上げてはいないけれども、「紅蓮華」以上「残酷な天使のテーゼ」寄りな感じで物語性依存パターンです。だがしかし、この曲の韻といい疾走感といい工夫されたメロディーラインといい、寄り添っているからこその完成度を示す見事さは疑いようもない。この曲には「虎杖」が実在しているんですよね、おそらく。この曲をよりアニソンに近く聞くにはオーイシマサヨシの、もっと歌がわかるように聞きたい場合は小柳ゆきの、それぞれのカヴァー・ヴァージョンがYouTubeに動画がありますよ。ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
01Mar
- 今月の曲。
  どうも。米津玄師さんで、「カムパネルラ」です。これはもう、アルバム『ＳＴＲＡＹ　ＳＨＥＥＰ』のトップを飾る曲でありますし、結構有名なんじゃないかな？一応、公式素材だからあると信じて、下の動画。30分前後に「カムパネルラ」について、ご本人が語っておられます。一応、俺個人の補足というと烏滸がましいが、聴いていて思うことは、ですね。もちろん、この曲は『銀河鉄道の夜』などに依託されているんだけれども、主体となる視線が角度が地平が、宮沢賢治らの「ソレ」じゃあないんですね。寄居してはいるが、頼ってはいない。だからこそ、あの温かさのある世界から抽出したにしては、切迫感のあるリズムとビートなんだって思う。ご本人もいってるけれど、このアルバムを通底した「柱石」のひとつがこの曲であることは疑いないですね。クリスタルの傷、汚れていく手、時間だけが通り過ぎていく、などなど散りばめられた彼自身のフレーズがまさに贖いを尽くすような、敬虔な態度を思わせていますから。「優しいひと」や「カナリヤ」も込められた思いと言う意味では、同じくらいに重要かもしれないけれど、俺としては「カムパネルラ」を挙げてみます。ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ
01Feb
- 今月の曲。
  どうも。米津玄師で「感電」です。この記事が出ている頃には、クロエやら「日々の泡」（もしくは、「うたかたの日々」）やらボリス・ヴィアンなどのワードが有名になってるかも・・・。「肺に睡蓮」って、一見、意味不明な歌詞ですもんね・・・「遠くにサイレン」の韻であったにしても。肺に睡蓮のつぼみじゃなかったけれども、実はこの小説に案を紐解ける作品が、手塚治虫先生の「ブラック・ジャック」にもあるんです。心臓に植わってるのは、植物の芽が腫瘍になったもの、とされていたハズ・・・ペイシェントは少年で体から葉っぱが落ちるようになる奇病をピノコに見とがめられ、ブラックジャックに診てもらう・・・じゃなかったかな。「腫瘍」なのは、もちろん主人公が外科医だから、ですよねｗ他にも、そのものズバリ「クロエ」って映画もあった。利重剛さんていうと、優し気なお父さんから気弱そうで卑屈そうで劣悪な小悪党まで演じる名バイプレイヤーですが、俺ら世代にとっては、金八先生の脚本家の息子さんで通ってる。確か佐藤浩市さんと同世代に当たるハズ。彼の監督作品で、舞台と主人公と背景が（それじゃあ、別モンだ、という気もするが）ヴィアンのものとは違っている。まぁ、「肺に睡蓮」って部分はこんなもんかな、情報。「感電」というのは、「稲妻のよう」な生き方が「心臓を刹那に揺らす」「たった一瞬の煌めき」が、『お前』に伝わることってことですね。伝えてるのかも怪しい・・・この曲が、バディであるツレとの関係性を謳っているのに、一貫してモノローグ調であるのも対象の不確かさを言い表しています・・・ってのは、深読みしすぎで、きっと「コップのバディ物」である古典的パターンの現代的アレンジ連ドラ・主題歌ってものが占めた割合は非常に大きいでしょう。その舞台を与えられた米津くんが、音を楽しんでみたらこうなった、ってことじゃないですかね。米津くんにしては珍しいことに、この曲はちょっとジャジーです。ホーンセクションの多用。。。特に、トランペットがうるさいくらいに入ってる。でも本当に気づかなくちゃいけないのは、気にならないくらいに様々なノイズで「稲妻らしさ」を表現してるんですよね。仕掛けはしっかり施されていて、見事だと思います。ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
12Jan
- 更新休止。
  どうも、いつも読んでいただいてありがとうございます。ちょっと諸事情、、、というか、主にモチベーションの問題が起きまして記事更新が難しくなりました。この際、長年の習慣を断ってでも自力更生に向かう必要があるので、ブログの無期限休止をさせていただきます。別に断らずとも良いという気持ちもあったんですが、ここはすっきりと挨拶を置いておきたいと思いました。では、また気の向いたときがあればお会いしましょう。(´・ω・`)ﾉﾁｬｵ♪
11Jan
- 今月の「相棒」
  どうも。「相棒」シーズン7、「最後の砦」です。亀山刑事がデーンといらっしゃいますね。それでも7くらいになると、「相棒」が2時間サスペンス出身のお気楽ごキラクミステリから、ちょっと社会派ドラマ風になっていくところが見られます。連続通り魔事件が起きている最中、その容疑者を取り調べしていた所轄署刑事は誤って対象を死亡させてしまう。その経緯を知るのは、彼ともう一人・・・試験導入されていた取り調べ監督官の制服巡査だった・・・。事故と発表した警察当局に疑惑の目が向けられる中、特命係も独自に調査を開始する。やがて、死亡した男性への捜査が杜撰で強引だった事実が明らかになり、所轄署の刑事は特命係にマークされる。一方、取り調べ監督官の巡査には警視庁からの圧力がかけられて・・・。といった感じの話ですね。まだ、「俗な刑事ドラマ」臭が抜けていないのは、右京の科白ベースでいいような「真犯人はどうなる」部分までを相棒コンビが見つけ出してあぶり出す都合の良さですね。まぁ、最近のシリーズでもときたまあるけどね、そういうのは「下手なシナリオ」として登場させないだろうなぁ。このストーリーで重要なのは、最後の砦にされてしまった不運な監督官の巡査をも『悪である』と言い切る杉下右京の正義「観」と亀山薫の罪悪感や小野田官房長の現実的さとの対比であり、テーマが取り調べの可視化に向けた一環政策への警鐘なんだったら、事件の真偽はヨソ事でいいと思います。なんだったら、死亡した被疑者がやっぱり犯人だったというほうが、それでも取調室の真実は別、と言うためには明示的だと思う。ちなみに、元凶の「所轄署刑事」役は、おそらくメインゲストであったろう金山一彦。同僚刑事と警察の圧力と、真実との葛藤の挙句に拳銃自殺する取り調べ監督官の巡査役は鈴木浩介さん、そしてチョイ役ながらも真犯人役がムロツヨシだっていうね・・・キャストが軽くなると現在の感覚からいうとネームバリューのある役者さんが出てる話でした。鈴木浩介も大塚千弘さんと結婚したし、「ドクターＸ」くらいまではメガネ枠の一人くらいだったけども、いまじゃメインゲスト張れますもんね。ムロは、もちろんコメディ系ドラマには欠かせない俳優さんになっちゃって日テレでやってた主演ドラマでは、演出も担当してた・・・佐藤二郎も映画では監督してるし、福田組からの俳優って制作に回ること多いよね。余談になってきたところで、もう締めます。ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
10Jan
- 田中みな実の「プロフェッショナル」。
  どうも。去年から、再評価著しい田中みな実さんですね。彼女が、ＮＨＫの密着ドキュメント「プロフェッショナル～仕事の流儀」で取り上げられてました。「プロフェッショナル」の制作は、重厚さとともにこういう軽やかさを持つ。例えば、年間の密着が付いているであろう市川海老蔵に密着し、本来ならスペシャルにしてもいいようなものを急いで出してみたり・・・。こういうフットワークの軽さが、情熱大陸という先行の密着ドキュメンタリーがありながらも両者共存できている秘訣なんだろう。田中みな実の起用は、きっと女性スタッフの起用も織り込んだプロデューサーの合わせ技だと思った・・・これは、ありがちな組織的な「思考法」なので、出直せと言いたい。正直、田中みな実に寄り添う制作スタッフの姿は、いつもの「邪魔を感じつつもグイグイ行く」スタッフ像からはかけ離れていた。ただ、この田中みな実の回の主題であろう「共感性」というものは、きちんと押さえてあるんだし、「ぶりっ子局アナ」からの変貌に注力していく田中、そして次のステージに挑んでいくラストに向けて、寄り添い、はいいスタンスとも言えた。田中という未知数のプロが、今後どうなるのかには不安視させられるし、アーカイブにするほどの出来とも思わないけど、旬なタレントにも挑んだ作品としては評価できた。田中みな実という「素材」そのものについて言えば、マツコ・デラックスとの絡みとその終焉を思うと解りやすい。田中は当時、「ぶりっ子」で売っている局アナで、マツコにあざとさを指摘され糾弾されながらも怒ったりすかしたりで、いい「バトル」が成立していた。マツコ曰く、『プロレスになれてた』のである。それは、局アナというサラリーマン的立ち位置から言うと、とても大きいアドバンテージであり、離すべきではない。が、田中はある時のマツコの言葉に「泣く」。これにより、マツコは田中を共演ＮＧにしたともされる・・・いわば、今から言えば田中的「あざとさ」の真骨頂と見えるんだけども・・・。つまり、マツコとバトっている「程度」で満足していては、帯番組のＭＣなどはできない、ということだ。自分から、その道を閉ざした、嫌われることも厭わずに、である。「プロフェッショナル」はＮＨＫという放送局的にも看板であろう。その意味で、視聴率が稼げる素材にも果敢に挑む姿勢はいい、黒柳徹子を取り上げ、田中みな実を取り上げ、というタイムスケジュールを考えたら、その戦略性もわかる。あ、どっちも民放局恃みだな・・・最近、ＮＨＫって制作的にはハードル低いですよね。ハードルが消えかけてるともいえるんで、本質的かつ根本的問題である「受信料」も撤廃して、ただの公営放送にしたらいいのに・・・国から補助金貰えよ。そしたら、ハードルも復活できるさ。ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
09Jan
- 坂元裕司の疑似家族。
  どうも。ちょっと、奥が深い人の記事ですので、一部分だけについて書きます。坂元裕司さん、です。坂元裕司のシナリオの仕事で、特色すべきは大ヒット作・代表作が取り上げるべき主題ではないことです。彼は一時期、時代の寵児でした。それこそ、なろうと思えば野島伸司の後釜となれた・・・。でも、彼はそうしなかった。そこが、凄みとなって今の地位に至っている。テレビドラマの脚本を封印した今も、坂元裕司は注目され続けています。坂元裕司の作品の中で、日本テレビ系列・主に田中裕子が出演した作品群があります。隔年のスパンで制作されてきた、これらは「三部作」とも呼ばれ、いまだに語り継がれる。特に、芦田愛菜の出世作になった「ｍｏｔｈｅｒ」は、名作だろう。これらの共通項は、「疑似家族」でした。そこには、坂元氏が見る社会、家庭が崩壊していく日本・国際的にも虐待されていく弱者としての子供に対する目線がありました。家族という、最終コミュニティまで崩れ落ちてしまったら、我々は何をよすがに生きていけばいいのか・・・これは、犯罪加害者の家族とその被害者家族を描いた「それでも、生きていく」の発展した世界でもありました。この「疑似家族」たちの話は、重い背景にとらわれながらも「優しい」。キリキリと胃を痛め、ピリついた空気のなかにあって、それでも優しく温かかった。疑似家族を描いた作品、常に家族を見つめている作家というと、映像世界では是枝監督がいますが、坂元氏の目線はそれに勝るとも劣らないです。テレビという制約が強いメディアを主戦場にして、コアなファン層を持っている点では、坂元氏の評価のほうが高くてもおかしくないですよね・・・国際的にって言われると弱いけど。だから、坂元氏がテレビを離れて舞台などの台本を手掛けたのは正解だと思う。坂元氏が次のステージにいくしか、次の作品にいけるモチベーションと将来的なビジョンはないと思います。能動的に、正しく全うしたいと思うのなら、ね。疑似家族とは何か、というとファンタジーでしょう。他者のほうが優しい世界、は現実の欺瞞に満ちた世界ではあり得ません。ファンタジーとは、エンターテイメントの王道です。社会派ドラマ寄りになったといわれていた坂元氏が、エンターテイメントの王道とは皮肉もいいところでしょうが、それこそ我々の社会の屈折度なんじゃないでしょうか？坂元氏の次なる展開が、待ち遠しいもんですね。ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
08Jan
- 三宅裕司の残り時間。
  どうも。三宅裕司さん、ですね。ＳＥＴの座長にして、熱海五郎一座の座長。。。テレビの司会者などとしても活躍してたし、コメディアンとして俳優としてテレビでも舞台でも確固たる地位がある、、、ここまでは言わずと知れた部分ですよね。熱海五郎一座、というのを掲げた時、洋風なＳＥＴとは一線を画し、ダンスも音楽もコントもやりつつ飽くまで「和風」な雰囲気があった。曰く、「東京喜劇」。まさに、関西発の「お笑い」とは別の、東京人ならではの「伝統」に立ち返った継承、と俺には映りました。いまではそう多くないが、旗揚げ当初は浅草のお笑いを知り尽くした伊東四朗を共演に迎えていたのも、成程と思う。熱海五郎一座は、スタイリッシュというよりも「洒落てる」というに近い。三宅裕司さんが追い求める、「音・舞・笑」という融合性は残しつつも、ＳＥＴ的に舞台で融合させるのでなく、アクション性はなるべく排して大衆的な笑いを取りに来る。舞台での完成度は、演劇のそれではなく、レビュー的構成で見るほうが、きっと正しい。三宅さんは、タレントとして頑張ってた時代がある・・・我々世代に懐かしいトコロでは「イカ天」とか、ね・・・。あれは、ＳＥＴを軌道に乗せるためには売れてしまって、客が呼べるようになれたらいい、という発想からきていたが、タレントとして売れっ子になると逆にそれが舞台制作という本業の足かせになってしまった。相当辛い葛藤があったようですよ、せっかく増えてきた観客を減らしたくないし、完成度の低いものを見せたくもない。座長でありながら、超売れっ子タレントというのは大変だったようです。その後、三宅さんのテレビ露出が減ると同時にやってきたのは、関西発・漫才系の「お笑い」全盛時代でした。具体例にすれば、ダウンタウンとかの冠番組が一気に増え、認知度があっという間に広まった時期ですかね。はじめは、拮抗していた関西のお笑いと、東京のお笑いが、コント番組などの「それそのもの」からよりテレビ的なバラエティーに変化していくことで、「一発屋」「お笑い的瞬発力」などの差で、関西系の優位が明らかになった。この時期から、三宅さんの舞台はよくなった。熱海五郎一座も始まった。展望、将来、というのを三宅さんは見ていたんだろう。その後、タレントして致命的な入院生活。復帰のメドも立たない危機的状況の中で、三宅さんは「生かされた」。三宅さんは、新しい試みをしている。「子どもＳＥＴ」。小学生たちを舞台に立たせて、ＳＥＴ的演劇の経験を積ませている。これには、三宅さん自身の原体験があって、多くの親戚、多くの同年代のいとこ・はとこに囲まれていた幼年時代に、「ウケる」ことの快感をしったこと、これが大きく作用している。これを半ば人工的ではあるが、劇団にすることで次世代に残そうとしている・・・。熱海五郎一座も、浅草発のお笑いを残していこうと継承発展させた結晶であるなら、「子どもＳＥＴ」はもっとその先を見据えている。ちょっと、「余生は教育に・・・」的で、まだ年齢的に早すぎる気もするけれども、取り組みとして先手を打っておくに越したことはない。いつも舞台のコメディーを見てて思うんだけれども、それが演劇に寄っていようが、コントに寄っていようが、お笑いとされる「部分的存在」の包括エンターテイメントであることは間違いないと思う。お笑いが、漫才・コントといったジャンルを深く掘っていかなくなっているのなら、将来的にエンターテイメントとして残る、意義ある「形式」は舞台にしかないと思う。コロナ禍であればこそ、ライブで味あうことの意味は深く考えるし、いまおそらく苦境にある三宅さんの活動にも思いを寄せられる。まだまだ老け込む年齢じゃないんだから、一層頑張って欲しいと思います＾＾ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
07Jan
- PLACEBO。
  https://www.uta-net.com/movie/288880/どうも。米津玄師くんのアルバム「STRAY　SHEEP」から『PLACEBO＋野田洋次郎』です。本質的には、『今月の曲』に載せるのが筋なんだろうけど、いまのところPVがアップされていないのでそうもいかない・・・載せてあるのは、カヴァーバージョンです。この曲は、とにかく野田洋次郎の声がチャーミングで、（特に、トラジディー～♪の発音とか）そこが抜けると台無しな気がするんですよね、『灰色と青』をカヴァーされてもなぁ、、、というのとおんなじです。曲は、とにかくハッピーなラブソングで、楽しんで歌ってる様子が手に取るような、そんな曲です・・・それでも、相変わらず『愛してる＆好きです』とダイレクトには言ってないんだけどね。それを言ったら、おしまいなんだろうか？米津君的に・・・。ワードセンスが素晴らしいのは勿論ですが、この曲はごく一般的ですね。奥行きのあるチョイスをしているって程でもない。椎名林檎さんもそうだけど、米津くんの歌詞は韻だけでなくパズルのピースになっていると同時に読解力を要するのが、特徴ですよね？その点、この『PLACEBO』は、「偽薬って言っても薬効はあるってことじゃんか』と読めば、なんなく『気の迷いじゃない、嘘じゃない、思い込みじゃない』というところに行き着ければもうあとはストレートでいい。全部、その方程式でワードが散りばめられてるんで、キラッキラなラブソングですよ。まぁ、『袖が触れてしまった』に解説を入れないといけないような人にとっては、この曲でも難しいのかもね・・・ちなみに、袖触れ合うも多生の縁、ね。多少、じゃあないから！いわゆる、リインカーネーションがこんな一言に詰まっているってこと。そこも知ってて、米津くんは歌詞に入れ込んでいる。それとか「鉢合わせのピーカブー」が「いつかの偶然」と「コメディとトラジディ」と「背反のアイロニー」にまで数珠繋ぎになってるのも、見事ですよねー。野田さんは、米津くんからすれば憧れな存在で、彼自身こうして共同作業できたってことを自分のご褒美だと思うって言ってました。RADWIMPSと米津玄師を知るタイムラグがあまりない俺なんかにとっては、そういうものかおめでとうとしか言えないけれど。だいたいの一般人も、『前前前世』と『Leｍon』にタイムラグどれだけある？って思ったりして。いわゆる、高校生か大学生かの違いが、40代の面接官にどう見えるかくらいじゃあないの？藤井棋聖が二冠になったら、どんがらがっしゃんになる将棋界みたいなもんなんじゃ？最後に、「STRAY　SHEEP」全体について。ヒット曲がたくさん詰まっている、宝石箱になってしまった感があるアルバムですが、「優しい人」や「ひまわり」、「Deｃollete」などのネガティブさは米津くん独特の毒ッ気は相変わらず堅持されていて、聴く者に多くのクエスチョンマークをつけさせます。もちろん、最近のメインストリームなのか知れないけど、歌詞から文脈を見つけてシンガーが何を伝えたいか分析しようって類いには、ですけれど。音的には、オーケストレーションが本格的に入ってきた段階ですので、どういうジャンルでもどんと来い！というちょっとした自信も伺えるような作品です。もうラップミュージックに拘らないで、ボーカルとしての深化も見たくなってるんだけど、それは贅沢ってもんかな・・・。ちなみに、この曲をヘビロテしてた本来の記事は『プラセボでアナフィラキシーショックは起きるのか？』という記事でした。。。余談ですね＾＾；ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
06Jan
- 坂上忍、の存在意義。
  どうも。坂上忍、です。この人のことを取り上げるなんて、年明け早々、ネタ枯渇感満載だと思う。でも、大きく「日本式ＭＣの作られ方」を考えてみた、というのならアリかな、と。個人的に、俺は坂上忍は嫌いです。俺の周囲も、この人物に好感を抱いている人は少ないし、いないに近かった。それなのに、帯番組のＭＣに抜擢されると、トントン拍子に大きな番組に仕立て上げた。まぁ、外的要因もあるんだろうけども、そういうのを含めて個人の運だと思うんでね。元々子役出身の、忘れされかけた俳優だった坂上忍を発掘してきたのは、いま彼を重用しているテレビ局ではなかった気がしている、、、確か、毒を吐くしキツイんだけど上下関係などの旧態に馴染んでいてなかなかに頭の回転もいい、ということで重宝されていた気がするが、それでもタレント群の一人に過ぎず、「ＭＣ」に耐えうるという評価ではなかったと思う。タレントというのは、その時その時の「バリエーション次第」であり、そういうの、っていうニーズがあって存在するものなので欠員があれば補充という具合にピースを当てはめていくのが通例なんだろう。それが、長期間大型帯番組の終了後の間隙の後番組の日替わりＭＣという形で、坂上忍はＭＣになったと思う。もちろん、付け焼刃に見られがちなこの手の後番組は苦戦を余儀なくされた。そこで改編期になって比較的に視聴率の良い坂上忍をメインＭＣにして、旧来通りに週5日で回すように戻った、と同時期に、番組内容も情報バラエティーから情報ワイドショー的に変わっていった・・・これが、坂上の一般社会に批判的であるキャラクターにマッチし、メインキャスターであれば当然のこと自説寄りではあるけど抑制された表現、となるのがきっと良かったんだろう。。。『ああ、こういいたいのを我慢してるな』というくらいの演技は、大役をこなせない坂上忍であってもできるだろうし・・・。その昼番組が、3時台の帯番組の沈滞によって夕方枠（ニュース番組）までの長い時間を任されるようになった・・・これだけの時間を居間やリビングでテレビつけっぱという家庭がどれだけあるかによるが、坂上忍単体で見れば起用されただけで「大物」感に繋がったと言える。個人的に好きではない、という理由のうちにあるのが日本のＭＣ独特なんだろうけど、沈鬱そうな暗めの眼差し（眉間の皺から目の下のクマ加減まで）に、考えているっぽい「間の開け方」という金太郎あめ的なビジュアルがある。失敗例になったタレントＭＣ・・・村野ナントカとか前田ナントカとか大和田獏さんとか、彼らも一様にそういう手管は使っていたが、坂上忍のような「こすっからしさ」「小物ぶりを厭わない潔さ」は、彼らにはなかった。坂上忍に、一定の支持があるとすれば、そこいら辺の上に弱く下に強い「風」を見せていても構わないんだ、という一種の「二重構造」な立ち位置に好感を抱くんだろう。まさか、日本的男性の一パターンとして坂上を受け入れてる主婦層がいるとは思えない。いままでのアナウンサー出身ＭＣの典型的立ち位置からも、坂上は逸脱していない。登場したてのときは謙る格好で入り、いずれ「ちょっと傲岸」になり、最後は「孤高」で降りている・・・久米もみのもまだ降板していない小倉もみんなこの轍を踏んでいる。坂上の場合、本業がほぼ無い（＝代表作は子役時代にまでさかのぼるんだと思う）状況なのでできることなんだろう。子役からステップアップした、と思える世代はシルバー層だろうし、40代以下の彼より若い年代には「いなかった人・新しい人」というくくりで捉えられているから、通用するんだろう。日本テレビが今も大事に抱えているＭＣに、中山秀征というのがいて、この人の「なり損ね」ぶりは、坂上忍と対比してみるといいかもしれない。お笑い出身ではあるが、どちらかというと大きく「タレント」枠で事務所に抱えられていた中山は、便利なバラエティーのにぎやかしから自分の代表番組を持つようになって、司会者的になった。ところが、彼の個性はバラエティー司会者のそれでしかなく、時として独裁者的に振舞うことも必要な「情報ワイドショー」のＭＣのそれではなかった。それに加え、日本テレビという抱えられたメディアの色も不幸した。どちらかといえば、権力志向のメディアであり、マスコミの専権事項の「批判的態度」が制作側からも感じられないところでは、中山的な「宥和タイプ」はなぁなぁにしか見られない。ＴＢＳの帯を任された恵さんが「師匠筋」とは違って、制作側を茶化して和ませる手法で「安心感」に繋げられる、いわゆるお笑い出身らしい「緊張と緩和」のさじ加減でうまくやっているのと、対照的だ。対比は、坂上にも言える。フジテレビは一時期の勢いが陰ったメディアであるが、チャレンジ精神という意味ではそこを捨てたことがないマスコミであろう。ともすれば、超タカ派にもなるし。そこで、強気でいる坂上のキャラクターは「映える」のは、ごく自然だ。これは相乗効果であり、中山と局との「相殺効果」とは一線を画している。中山の出世番組の「同僚」女性タレントが二人とも全盛期を踏まえてもうすっかり飽きられてしまっているのもむべなるかな、盛者必衰なんだろう・・・。もちろん、坂上自身にも「盛者必衰」は来る。引きずり降ろされるのか、飽きられるのかわからないが、なんかポッキリ折られそうな気がするが、どちらにせよいずれ来る。ただ、令和を迎えた中で、坂上忍を必要としてた幾人かがいた・・・という事実は残ってしまう。そういえば、お笑いタレントを前に討論したり、演説したり、そういうの好きだよね・・・フジテレビ。その視聴者代表が、坂上か？とは思うんだ。まぁ、なんでもいいか。ヒマねたでしたね・・・。ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
05Jan
- プレッパーズ
  どうも。プレッパーズ、ですね。来るべき、最終戦争に備え自宅に核シェルターを構え、銃を用意し水や食料を備蓄して、サバイバル生活を生き抜こう、という人たちですね。これはアメリカ、特に保守派支持の一部によく見られる現象でした。つまり、社会的には頑固でマッチョな意見をブっておきながら、現実には将来を悲観して、万が一の備えに怠りないって、そういう心理が伺えます。社会的にいえば、銃規制の緩やかな国でないと実際行動は難しいので、日本でこれをやろうとしてもほぼ無意味です。プレッパーズは無秩序への対応を旨としてますんで、専守防衛して単に生き残るってだけとは意味が違うんです。それに共助な日本のムラ意識の中で、『俺だけ、俺だけ』なプレッパー式思考が受けいれられるかは、実に微妙だと思う。最近、アメリカのプレッパーズ事情も変化しているそうで、共和党支持者の個人主義からの発展形を脱して、共存主義的とでもいうべきリベラル派プレッパーがでてきたそうです。環境破壊への怖れからでしょうねぇ・・・。そうじゃないと、共存コミュニティを作っていこうとならないでしょう。つまり、ハルマゲドンはないが地球が変動してしまうって思えてきたんでしょう・・・。なんにしても、いずれは今の幸福が失われるんだ、という強い強迫観念なしでは考えられない発想です。でも、他者との共生を考えるんであれば、立ち向かおうって発展させればいいと思うのに、なんで小さな枠組みに拘るんだろう？アジアの極辺からではそこが不思議・・・。小さいコミュニティっていうのは、一人の声の大きさに負けてしまうことが多く、だから個人崇拝・カルトなどと分類されやすいので、リベラル派的には進んではいけないデンジャーゾーンだと思います。急進主義もよくないとは思うけど、こういう内省的左派も、問題になりますよね。そうでなくとも、左派というのは団結力に欠け、内部分裂しやすい傾向があるのに、大同団結目指さないでどうすんの？自分だけ生き延びても仕方ない、って日本人特有なのかなー？ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
04Jan
- 落語・「二番煎じ」
  どうも。古今亭志ん朝師匠で、「二番煎じ」です。「二番煎じ」の背景は、冬の夜回りです。江戸時代は火事が多かったし、犯罪防止の意味でも夜回りは意味が大きかった。今でも、いや今だからこそ、夜回りは大事だと思うんですがね。子どもだけじゃなくシルバーも気を配らないといけないんだから、お上である警察に依存してないで、自分たちで防犯、監視すべきですよねぇ。でも、冬って決めつけたら、寒さをこらえて夜回りするのはキツいですよね。町の公民館の一室で、「二番煎じ」やってたりして・・・ｗまぁ、おまわりさんが参加することはないと思うけどね・・・そうすると、サゲが消えるか＾＾；ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
03Jan
- 摂津晴門とは、何者？
  どうも。今年は新年からの大河ドラマスタートでないので、まだ「麒麟がくる」ですよね。この中で、幕府の奉公衆となった十兵衛の対立軸として、政所執事の摂津晴門（片岡鶴太郎さん）という人物が登場してきます。旧態依然とした足利幕府の「体現者」として、改革推進の十兵衛に対する「悪」な役どころですね。ドラマ的にはわかるけれど、摂津氏というもの自体の時代的存在感を考えると『そんな悪者扱いしなくたって・・・』と思いました。足利幕府の政所執事といえば、北条早雲の本家筋としても知られる伊勢氏です。こちらは、代替わりごとに脈々と任命されてきたホンモノです。摂津氏は、言うなれば近衛家から関白を出せないときの他の藤原家系のお公家さんの家のようなもので、摂津晴門の先代が重用されたことで、『この家も論考あった』と幕府が認めて摂津晴門を執事に留めたに過ぎない。実際に、ホンモノさんである政所執事家な伊勢氏は、将軍の裁量に不満を持っていたと見られ、摂津の政所執事時代には十四代将軍・義栄に付き三好衆と行動を共にしています。その後、摂津晴門の跡、織田信長に三好家残党が京都から追い払われることで、伊勢家は足利義昭の将軍家に帰服しています。つまり、摂津晴門という人物の政所執事というのは将軍義晴、義輝系の在京期間の不安定な幕府体制にあっての「措置」でしかなく、よもや三渕藤英・細川藤孝のラインに繋がっていた明智光秀と深刻な対立を、権力争いを演じているような存在ではなかった、ということです。三渕・細川のこの兄弟の足利義昭に対しての功労が大きいのであれば、同様に摂津晴門も越前まで同行していた点で同一であり、逆に伊勢氏の幕府復帰が叶うと自分の地位が不安定になるワケだから摂津は三渕らの同類である明智になるべく触れたくないハズ。将軍恩賜のご料地が横領物件だったなんて、将軍のクビがころころ変わるようなこの状況を考えれば、単に『よくある話』で新参者として、改革派としての明智をイジメる意図はなかったでしょう。まぁ、陰湿なイジメはあるんだろうけども、織田信長の奥方のいとこという触れ込みな明智光秀とわざわざ揉めていいことはないでしょう。ただ、このドラマでの摂津晴門の立ち位置にいた人間は、この義昭の幕府にもいるはずです。つまり、織田氏に恩を蒙っておきながら、越前の朝倉氏とも気脈を通じ、なんなら「宿敵」である三好にも松永久秀経由でも和睦できるパイプを保っていたであろう人物の存在は確実にあったはずです。江戸幕府まで、幕府権力は「調停機関」としての役割が強く、調停できるから権威があるわけで、調停能力がないのはイコール将軍としての徳がない、となるわけです。ちなみに、「麒麟がくる」では将軍義輝暗殺も、『この将軍ではダメだ』という諦観のあったためだとされていましたが、だとするとこの永禄の変のときに義輝近侍の若い息子を失っていた摂津晴門の心中は複雑怪奇なものになりますよね・・・だって、晴門の行動履歴の消えたのちの摂津氏はもう彼の血筋ではなくなっていて、消息不明のようなものです。細川や伊勢といった残った家のこと考えたら、結局は「そこまでの・・・」な家柄だったんでしょうね・・・。明智にしても、石田三成にしても、時の権力者にさからった大逆の罪人でありながら女系とか落し胤とかで、現代にも子孫いますもんね・・・。摂津氏という消えた家筋を、悪人にまつりあげるのは新たに松永弾正のような者を作ろうとする試みに過ぎず、あまり賢いやり方とは言えますまい。本質的に、足利義昭の与党というのは安芸の鞆幕府にまで付き従った連中のことで、摂津氏が続いていたらここに含まれていたと思うんです。要するに、将軍という名に自らも運命を捧げてしまっている、自縄自縛な、この戦国の自律性の高い時流には生きていけないような、そのくらいの存在でしかない。その心根はどうあれ、あわれなものじゃないですか、ましてや天下の悪人に仕立て上げるなんて残酷すぎる。本来、義昭と織田家との対立の果てに、進退を翻した細川・明智のほうが幕府的には「悪」ですよ・・・もともとこいつらによって信長のほうに付いたってだけなんだから、義昭と信長が対立したら、調停して見せるくらいのことしないといけないのが、こいつらなワケで。明智は、本能寺の変後に義昭の入京を促しているのでいいとしても、細川はひどすぎる、と思うのは私情が絡み過ぎているかな？ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
02Jan
- 今月の曲。
  どうも。スカパラの「ボーカル付き」の記念すべき１曲目。「めくれたオレンジ」です。スカ、というジャンルに詳しくはないんだけど、ホーンセクションっていうのが前面に出てきてるジャズ風なのってすごく好みでして、スカパラが世に出る以前から。スカパラにまったく関係ないんですが、以前の「今月の曲」で島谷ひとみさんの「Ｎｅｖａ　Ｅｖａ」って曲を出したことがあると記憶してるんです。あれも、ぶっちゃけると「スカ」の曲なんですよ。プカプカ、ン、プカってだけが「スカ」じゃあない。どんなテンポになろうとも、どういう構造になろうと、結果的にどんなジャンルに当てはめられようと、この曲はホーンセクションすげぇなって感じたら、結局スカだったってこと、多いです。インスト作品で有名だったスカパラが、歌を入れるとなって作詞はどうすんだろうなって思ってたら、谷中さんがやってた。あの「男、男した」顔から、いかにもそれっぽいタッチながらもよくよく見返してみると、なんとも女々しい失恋ソングがどっさり出てくるとは思わなかった。この曲の次の「美しく燃える森」は奥田民生さんボーカルで、きっと一番よく売れた作品（Ｍａｎ　ｗｉｔｈ　ａ　ｍｉｓｓｉｏｎとのコラボのほうが売れたかな？有名な曲ですもんね、でもあっちはスカパラのほうがフィーチャーじゃないっけ？）だと思うんですけど、あれもやっぱ別れたあとに彷徨う様を歌うもの。はじめ、スカパラのボーカル入れってこの初期3部作くらいで打ち止めだと思ってたんですが、いまではもう新曲は誰のボーカルでやるんだろうってなっちゃってますね。田島貴男表記ですが、つまりオリジナルラブですよね、ボーカル。でも、オリジナルラブのご自身の活動のときの歌よりもこの曲やキリンジの「エイリアンズ」のカバーなど、他人の歌を歌う時の方が田島さんがよく聴こえるのは気のせいなんでしょうかね？「接吻」や「プライマル」が名曲なのは重々承知のうえで、あえて言わせてもらう・・・ＢＳでリリー・フランキー司会でやってる「カバーズ」というシンガーがカバーばっか歌う番組で、田島さんがジュリーの「勝手にしやがれ」を歌ってたのも味わいがあったっけ。ということで、スカパラの歌曲も意外にいいもんですよ、な紹介でした。ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
01Jan
- 落語・「初天神」
  どうも。新年あけましておめでとうございます。柳家小三治師匠で、「初天神」です。もう枯れかけた頃合いの師匠ですが、名人の風格で圧してきますよねぇ。凧の件からサゲは、時間の都合よりも演じる体力的に演らなかったのかもしれませんね。でも、落語家・噺家ていう商売（かぎょう）は、お爺ちゃんになってこそ、ですなぁ。ちょっと思ったんですけどね、女性の噺家さんが大成しないって言われるのは、単に諦めの悪いお婆ちゃんがこれまでいなかったってだけなんじゃないですかねぇ。ほら、女性ってこんな姿になったら人前に出たくないって生き物でしょう？だから、芸人でも口だけ所作だけ、って人は延々と演ってなかったりする・・・女優さんに転向して老け役やってたりね・・・。そういうトコなんじゃないですかね、頑張ってお婆ちゃん落語家にまで到って欲しいもんです。「初天神」の舞台というか、背景の、出店ってのも通じにくい世の中になりました。今でいう移動車の個人経営の店舗、とか説明するにも長ったらしくなりそうです・・・閉口しますよね。おもちゃを出先にバンバン売られてたら、親はやりにくかったろうなぁと感じます。かくいう俺も、おもちゃ買え～って道の上に大の字になって泣き叫んだガキでした。当時の状況までが、「初天神」の雰囲気が通じる世代でしょうね。もうスマホのうえで何もかもが収まって、金だけ親がかりな世相だと親が金を持ってるから甘える・駄々こねるってのがよくわからないでしょう。子どもたちが、法外な金額にまで手を出しちゃうようになったのは、高度経済成長期以来なんだろうけども。いや、めでたい正月にくだらない与太を飛ばしましたな。ただただ、めでたい落語をお聴きくださいって書けばよかった＾＾；ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
31Dec
- 落語・「芝浜」
  どうも。一年も終わりですね、「芝浜」です。演じるは、立川談志師匠です、言わずもがな・・・。「芝浜」という作品は、大ネタでしょう。30分で収まらないし、人情噺だし、主人公夫妻の心情が出せないと通用しないし。。。素人がやるとして、やり易いとされてはいますが、そこは「落研にいたような連中」のことなんであって、演技のえの字も要素がないひとには無理ってもんですよね。師走の平穏な日常に訪れる「告白」のために、この演目の大半は存在しています。このおかみさんの「告白」にすべてが詰まっていて、詰められていないと、つまり、技量が不十分だとなんとも後味の悪い噺になってしまうんですね。そこのどこまでの「詰まり具合」を物差しにするかで、この演目への落語家さんたちのハードルも変わってくるんだと思います。それでも、お客のお座敷でリクエストされたら演らないといけないんでしょうけれど、もうそういう「呼ばれ方」は落語界でも珍しいのかもしれないですね。すっかり公演する「独演会」スタイルが基調になって久しいですもんね。下手にツウぶって、『寄席で聴かねぇと！』なんて手合いが幅を利かせない方がいいけれどもさ・・・。落語が下卑てしまって「お笑いジャンル」にまで下っていくのは本意ではないけれど、名人の名人による、ツウのための古典になっていくは辛いもんです。評論家気質だった談志師匠などは、このあたりを痛感してたんだろうし、落語の在り方なんて観念論と行く末という確実な未来のことを思うと、『しようがねぇだろ』じゃあ済まされないものがあったんだろうと推察してます。俺なんかが推察したところで、なんの役にも立たないけれども。「芝浜」というのは「文七元結」と並ぶ人情噺でしょう。その割には、演じ分けは実に少なく済み、下手したら前座さんでもうまく演れる・・・言われてみたら、聴き手の耳も試されている演目かもしれないです。ですので、談志師匠のが絶品だとしても聴き分けられなかったりしたら台無しなワケです。もしも、談志師匠が「芝浜」を極地にまで磨き上げていなかったら、立川志の輔は古今亭なんちゃらで、単に落語家でいるだけで満足する凡庸な芸人に終わってたかもしれない・・・まぁ、これを読んでる人が志の輔師匠嫌いだったらどうでもいいんでしょうけど。そのくらいには、後世に影響与えてるワケですね。聴き分けが、演じ分けが、実に難しくトライのし甲斐がある、そういう師走の噺です。コロナ禍で、どうせ出かけにくいんだしＹｏｕＴｕｂｅででも、どうぞ！ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
30Dec
- 今月のタビミちゃん
  どうも。タビミ（♀）ですね、元気です。なんか、猫（ペット）と暮らす覚悟、らしき4コマ漫画がツイッターで話題なんだとか・・・。猫を飼うための初期費用から、日常的な諸費用に、いろいろな諸経費を掲げて『これだけの覚悟がないと命と向き合ってはいけない』と言っているんだとか・・・。確かに、生活苦でペットと別れたとか捨てざるを得ず保護猫さんにしたとか、よく聴きます。だけどさー、幸せな猫もいれば不幸な猫もいるのが普通ってもんじゃないの？猫目線にたつと、野良ちゃんが少なった現在地のほうがよっぽど不気味で、殺処分になっていってるんだろうなーって結局はの現実・・・殺処分ゼロとかいいつつ、保護センターをたらいまわしにしているに過ぎない、規制ばかりの行政の現実、を知ってるとさ、飼い主側の「身勝手さ」だけを糾弾するのはおかしいよ。タビミはお金かけてません。その代り、俺はもっとも多くの時間をタビミに割いてるし、旅行なんてタビミ飼ってから行ったことがない。このマンガの作者は、ペットホテルの料金も経費にしているようだが、俺はそもそも旅行を禁じている。それだけとっても、このマンガの「見せ方」は一方的なものなんじゃないかって思う。だって、俺はそうしながらもタビミに済まないな、人間の身勝手につき合わせてるなって思ってるモノ。もちろん、命が大事だから飼ってはいるけども、これがタビミが望んだ「猫生」であるかどうかの自信は俺には持てないもの。どんなにペットが立ち位置を上げようと、不幸なコもいれば幸せなコもいる。日本が豊かである、と言われながらも不平等が残っているのとおんなじです。いくら意識を改革したって、社会構造が変わったって、対象が別の生き物なんだからまったく別の価値観で対さないと意味ないんです。我々側だけで、どうにかなるんだって発想そのものが、まず猫を尊重してないんだってわかって欲しいもんですね。ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
29Dec
- 今月の「相棒」。
  どうも。「相棒」の記事ですが、今回は3シーズンに渡って伊武雅刀さんを主要ゲストに迎えた『倫敦』シリーズについて、です。杉下右京のスコットランドヤード研修中の『相棒』であった南井（伊武）が、日本を舞台に偏執狂的殺人者らを操って犯罪を起こす、と一言でいうとそういうストーリーになっちゃいます。杉下にとっての「犯罪の罪」と南井にとっての「原罪の意味」が齟齬をきたしたためであるというようなサジェスチョンがされていて、この対立の上にかつての相棒を右京が追い詰めていくとなっています。南井の連続殺人鬼らは自らの死をもって罪を贖うしかない、という考えも、右京の「それでも法の下にあるべきなのだ」という考えも、実に軽々に語れない部分であるので、社会派ミステリーであったにせよ、テレビドラマごときに語って欲しくないし、土台無理だろうなと思ったら、案の定、1話、2話のミステリアスさが、3話、4話でまったく尻すぼんでしまいました。落とし所が、南井は認知症になっていたというのも、こんなオチに使うかよと思いましたね。長年の警察官としてのキャリアが、犯罪者理解へと導かれる道筋や、その経験値がボケた判断の中で執行されたら？という2つの問題点が明示されているときに、この問題個所をくっつけてしまうのは、安直と言うかもったいないような乱暴なような、そんな気がしました。犯罪者とのグレーゾーンが警察にはあり、それが組織などの物理論でなく捜査官の心理風景に及んでいてもおかしくはないです・・・規律というのは、そういった心に纏う鎧なのだとも考えられます。捜査官の退職というのが、その箍を緩ませることもあるでしょう。ですが、イコール認知症というのは、ね。確かに、それはそれで問題だけれど、だったら若年性アルツハイマーをテーマに持ってきてもいいわけで、老人と特定すべきでないと俺は思いました。また、死をもってしか解放され得ない殺人衝動、の解決もこのシリーズは棚上げしています。右京の論理が社会正義であったとしても、衝動殺人の罪の「結果」は法の裁きであっても医療的所見に依らざる得ないのが、実体でしかないんです。被害者遺族も社会の一部なら、加害者の人権もまた社会の一部でる事実に、この左翼系新聞メディアを母体とする制作部は、沈黙してしまっている、と断ずることができますね。そもそも、こんな大きな命題は、それこそ映画に持っていくようなテーマであり、いつも舞台設定だけ華やかな「劇場版　相棒」への自らの限界を示しています。だから、いつまでたっても「主婦の安心して見られるミステリー」と揶揄されてしまうんだ、と思いました。まぁ、批判ばかりしても仕方ないですので付け加えておくと、第2話の伊丹万作さんの演技（彼は、及川光博さんの神戸尊の過去事件の関係者としても怪演していた）は良かったです。さすが、サラブレッド。ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
28Dec
- 落語・「睨み返し」
  どうも。柳家小三治師匠で、「睨み返し」です。掛け取り、というのが日本にはあって、結構最近まで続いてたという事実を知らないと、この落語は面白くもなんともないですよね。ニコニコ現金払い、なんて通過点に過ぎず、今後到来するデジタル通貨時代にはこの掛け取りはもしかしたら復活するかもしれないですよ？晦日にまとめて払う、いい文化じゃないですか！まぁ、ずるずると大みそかまで持ち越す人が、また続出するかもだけど。そういう「持ちつ持たれつ」なコミュニティの復活って、今後の日本には大切なんじゃないのかな？「睨み返し」は、人睨みがいわば「持ちネタ」でないとダメですね・・・要するに、顔芸。素養で言うと、団十郎の睨みなんて（成田屋でなくて、浮世絵の役者のしてるヤツ）できたらいうことないですな。借金取りは「悪い人」ってのが、ドラマの影響なのかよく目につくけど、日本中が貧乏で誰もかれもが借金背負ってた時代には、ちょっと石投げたら借金取りに当たるくらいに多かったでしょうから、人のいいのから人相と性格にギャップのあるのとか、それはバリエーションに富んでたと思うんですよね・・・この噺に出てくるくらいにね。そうだよ、どうせ日本は借金大国なんだから個人資産割り当てで国民ひとりひとりに借金任せちゃえばいいじゃない・・・そしたら、未来に義務を押し付けることなく経済危機回避・・・また貧乏国家に戻るんだろうけども。ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪
25Dec
- 「天使」という落語を作って欲しい！
  どうも。「死神」ですね、落語の。落語を作って欲しい、てんだからベースはやっぱり落語なワケですよ。クリスマス当日に、「和」そのものな落語ってのもどうかと思うんだけど、「天使」という別の主題からみれば、Ｘｍａｓって格好なワケでして・・。「天使」っていうのは、「死神」という和由来ではないでしょう？洋物にも死神は通用するか。落語の「死神」をちょっと解説すると、ある男が死神と知り合い、人の寿命の死神による見分け方を教わり、医者と称してひと儲けするんだが・・・という、ちょっとブラックユーモアな演目で、特に面白いことにこれってサゲは各落語家個人に任されちゃってるんですよ・・・つまり、オリジナル。誰がやっても変わらないのが落語だと思ったら、「死神」だけは絶対そうじゃないんですな。最後の落とし方は、絶対違うんで、見ものですよ？「死神」は言うなれば、命を持っていく役目だから、人の寿命が判る。だから、足元から枕元にいざるように移動していく、不気味な存在なんでしょう。俺は、この死を司る役目は天使でもあり得るじゃないかって思ったんですね。だって、地獄に行く人もいるんだから天国だっていけるでしょ？天国に行くときは、不気味なんじゃなく羽根の生えたのに来て欲しいじゃないですか・・・。そうするとですね、天国行きの案内人と地獄行きの案内人（案内ウロボロスでもいいんだけど）まで、ランク分けっていうか区別されてるんじゃないですかね？だったら、その区別の目安はなんでしょう・・・テストがあるわけないでしょ？やっぱ、営業成績ですよね・・・営業がセールスとは限らないんで、つまりは実績評価つーことですわ。天国っていうのは、幸福に生きた証みたいなもんですよね・・・貧しいけれど純真だったとか、愛に包まれた長寿を全うしたとか、愛する人に抱かれて死ねたとか、そんなケースがパッと浮かびます。きっと、そんなひとらが大勢いるんでしょう。そこで、天使が天国に連れて行くときに、つまり死ぬ間際に天国行きの権利を確かめるワケですな。『アナタの人生で、この分水嶺のときこうしてたらこういう人生だった・・・さて、今終わった人生と今見た人生、どっちが幸福でしたか？』ここで、どっちも素晴らしいものだったとしても優劣はつくわけです、嘘はついても無駄、天使ですから。たとえば、マッチ売りの少女にお婆さんじゃなくてお爺さんが生き残ってた人生を見せちゃうとか、「フランダースの犬」のネロに奨学金を与えられた人生を見せるとか、すっごいイジワルっちゃイジワルなチョイスをしてくる・・・そらそうです、幸福な人生だったかどうか、現世に後悔が残ってたら天国行きなんて帳消しでしょう？でも・・・天使もこれが「実績」になっちゃう。別にウロボロスになってもいーやと思ってたら別だけど、基本はキューピッドさんみたいでいたいもんでしょう？だけど、天使には「分水嶺」の位置も結果も恣意的にはできない・・・こういうのは神の領分ですもんね。だったら、誘導するしかないわけですな・・・「だ～けど～」的に。もしも、初恋の相手と結ばれてたらこういう結果だった、くらいならどうにでもなるかもしれないけど、アラウンドゼロに埋没してなかったら、あの飛行機に乗っていなかったら、とかはどうにもならないでしょう？覚悟を決めて、天国行き狙えても、絶対後悔ありますもんね・・・。こういうどうにもなれなかった最期のひとに、後悔しない方に誘導するのは大変だと思うんだ。「死神」の場合も、詳しくは示されていないけど、主人公の親か祖先に関係するなんやらで、つまり死神の都合で、主人公は振り回される。「天使」の場合も、天使の「ウロボロス危機」にたまたま当たった死んだ主人公が振り回されるってことで、どうにか落語、新作落語にしてもこれは圓朝の向こうを張るみたいでハードル高いけども誰か作ってくれませんかねぇ？ではでは＾＾メイ吉でした（´・ω・‘）ﾉﾁｬｵ♪

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