紅星亭に着く前に、ひとつ素敵な建物がありました。

紅楼です。

でも、紅楼って単に赤煉瓦の建物くらいの意味なのでは?ちょっと味気ない。

建物の前に説明がありました。

抗戦時期に建てられた、王陵基の別荘だった。

やっぱり歴史的建物だった!そして現在は枇杷山公園の事務所になっている。

 

王陵基は誰?ということで調べたところ、四川の軍人で、後に国民革命軍にも参加している人物。こんな別荘を建てられるということは相当な実力者なんですね。そしてもしかしたら現在の枇杷山公園の相当な敷地は彼の土地だったのかも知れません。

 

枇杷山公園ではもうひとつ素敵な建物を見つけました。

ここにあるって知らなかったから、目にした時には一瞬固まり、自然と「こんな所にあったの!?」と声が出てしまいました。

重慶市文物考古研究院。

でも、ここは以前の重慶自然博物館なのです。

90年代に三峡下りツアーで重慶に寄った時に訪れた、個人的な思い出深い場所です。

当時一緒に行った旦那さんにこの階段の写真を見せたら「お!あそこじゃん」とすぐに思い出したくらいに懐かしい場所です。

 

この階段が印象に残っているのは、映画でも見ていたから。

三峡ダムが完成することで沈んでしまう町を描いた「沈む街(原題:巫山雲雨)」という映画にここが出ていたのです。(多分この映画)

内容はあまり覚えていないのですが、三峡ツアーに来た客がこの博物館を見学するシーンがあって、ガイドの後ろをぞろぞろ歩くシーンが、重慶旅行に行った私達と同じじゃん!というのが印象に残ったのです。

 

博物館で覚えているのは恐竜の展示があったこと。

もっと強烈に覚えているのは階段を登り切った左手にあったお土産売り場で、当時大人気だった"やせる石鹼"を売っていたこと。ツアーのメンバーみんなが展示そっちのけで、値切って沢山買っていた思い出があります。

 

中には入れなかったので外から写真撮りまくり。

他の写真はサイズを落としてアップしているけど、これはちょっと大きめで掲載してしまおう!

 

この薄汚れた茶色の壁と飾り気のない建物。

良い意味の中華人民共和国っぽさが表れていて郷愁を誘います。

 

住所は「重庆市渝中区枇杷山正街72号」

中国の百度地図でここを確認するとユーザーがコメントを残していました。

「観光スポットでもなんでもない。チャンチャラおかしい」

「人いないし、観光地じゃない」とか書かれていました。

まあ、そんなもんでしょうね。

でも私個人にとっては有名な観光地の解放碑や洪崖洞よりもずっとずっと見ていて楽しいスポットです。

 

旅の楽しさは、有名観光地をいくつ巡ったかではなく、個人的な思い出をいくつ重ねるかにある。私はそう思っています。

ここを見られたのは"山城歩道"で迷子になったお蔭。

そういう旅が好きで、やめられない。