今回は、「英会話環境にはアイドリングが必要」ということを論じたい。
それは、表題の「留学挫折」の発生要因やそのメカニズムの私的分析ということと結びついているのだ。

今回の旅における、英会話・語学力状況やその環境について軽く振り返ってみよう。
・前半2日は厳しい惨憺たる有様で精神的ダメージが甚大だったが、後半2日は、ツール活用も含めて、比較的スムーズに意思疎通出来た。特に、ドライバーと、「2日間の周遊プランをどうするか?」に関して完全に意思共有できたので、(自信ではないにせよ)ほっとした。
なおかつ、最初渡した行程表内容からは変わったが、想定通りの周遊ができ満足した。
・「積極性」は「もう一歩」「もっと早く」あれば良かった
・その為には、前もって「アイドリング」してあり、英会話への慣れ、「あったまり」があると良かった
・構文・文法力や語彙力は低い。正確さはないし、知らず調べてしまうものも多い。

このブログでそこまで論じるかはわからない(たぶん書かない)が、実はこの旅で、「海外で/グローバルに何をやりたい」のヒントが得られたのだ。
そこで意外にも、今まで思ったことない「語学留学してみたい」という願望も生まれた。

実は、自分は、大学は英語系の学部に通っていた。留学のチャンスもあったが、目的が見つからない為に見送った(経済的理由もあったが)。その事自体は、特に悔いはなく正しい判断だったと思っている。下手に行っても、英語力も明確な目的意識もない自分の失敗は目に見えていたからだ。

だいぶ前置きが長くなったが、ようやく表題の「留学挫折」がなぜ起きるか、を論じる地点にきた。
というより、既にここまでで答えは出ている。
1英語力不足
2留学の目的意識、明確な目標不足
それじゃ子供騙しではないか、と思われるかもだが、要はそれに尽きると考える。

ただ、その2つの状況を、もう少し精細に観察・分析することはできる。
「英語力不足」と言った時も、「どの程度のレベルの不足か?」が問題になる。
日常会話レベルすら怪しいのか、それはできても大学の授業単位では難しいということなのか。言いたいのは、「英語力不足」と言う時の実力状況を自分で正確に知り、自ら強化できる状況にあるのか、ということなのだ。
これは結構難しい筈だ。特に、「明確な目標・目的意識なく、漠然と語学をやる」人間にとっては。
「どこを目指す」というのがはっきりすれば、「そこに向かうのに何が足りないか」洗い出すのは比較的たやすく、対策も立てやすい。
しかし、それがなければ、能力課題状況の分析も、その対策もできはしないのだ。

ただし、もともと帰国子女でバイリンガルがデフォルトの人は話が別だ。彼らは、最初から英語ができるから、そうしたこと自体を考える必要がなくなる。

即ち、自分の学生時代は、終始そこに留まったということなのだ。
英語は好きだったが、「なぜやる、どう活用する」を学生時代に見出すことはなかった。「いずれ必要になる」という漠然とした将来性と、洋書(学術書)を読むという実際の必要性の2つがあっただけだ。

前の記事で、旅は「投資」で、「タイミング」が大事だと論じたが、「留学」も要は同じではないか。
「語学力」、「留学先での目的・目標」をちょうど高めたところに、「留学」がなくてはならない。それがないまま行っても「事故る」(挫折する)に決まっている。