円安が酷いので海外旅行には不利な環境なのは言うまでもない。

が、それでも「このタイミングを逃してはダメだ」と思ったのは、早く「海外旅行勘」を取り戻したかったからだ。

同じ時間を遣うなら、少しでも刺激の多い環境に行きたいし、時間の取れる機会があるなら先延ばししてはならない。


久々の海外旅行なので、「少なくとも英語が通じる範囲で」ということで、最初インドを選んだ訳だ。

インドネシアは、日本語ガイドや日本人向けツアーもかなり充実していて、それ自体は有難い環境とも言える。が、そればかりに甘えては国内旅行と同じになり刺激が薄れる。


と言っても、旅先で必要な英会話など所詮知れているとも言えるのだが。

しかし、過去の海外旅行で、英語力の無さを痛感した鮮やかな記憶が少なくとも2回ある。


なおかつ、今回また、既に準備段階でそれを感じるシーンがあった。

それが「リスニング力の課題」なのだ。


詳しくはこうだ。

旅のアレンジの為に、現先旅行代理店に電話したことが何度かあったが、自動音声やオペレーターの内容は、さほど難しい内容はない筈なのに、聞き取れてなかった。


少し踏み込むと、話すほうは、伝えたいこと自体は割と英語が自然に浮かんでくる。(難しい内容では無論ない)

が、「対話・会話(のラリー)」が前提になってないな、と気づいたのだ。

例えば、何か聞きたいことがあったとして、「質問」まではできたとしても、「回答のリスニング」ができなければ、「会話」として成り立ってない。


心当たりはあって、「英文を読む」(リーディング)のほうは、苦にならずにできる。

が、「読む」のは常に(「自分が人の論考を摂取する」だけの)一方通行だ。

「意見」は形成できても、それをぶつけたり、インタラクションが前提になってない。


もう一つ、それと関連して、「こちらから投げかけた時に、どのような反応が返ってくるか?」が想定できてなくて、なおかつ、そこで現れる構文や単語も聞き取れてない。

「リスニング」能力には、そもそも「対話・会話の目的や意図」そのものが不足していたのだ。

まあ、そもそも実生活上、その「必要」(ニーズ)そのものに迫られなかった、というのに尽きるが。


しかし、その気づき自体は、極めて有益かつ重要だった。

即ち、今は生成AIとかポケトークとか、「ツール」の方が著しい進化成長を遂げているからだ。

そうした中で、「自分個人の語学力」をどう捉え、どのような方向に伸ばすべきか?

そのヒントが得られた、ということなのだ。


以前、友達が仕事でソウルに行った時に、現地での交渉を傍らで見せてもらって、全く自分は喋らず、Google翻訳で文面だけを出して交渉するのを見て感心したことがある。

自分も、知らない現地語しか通用しない場所ならそれを選択するだろう。


が、自分でも鍛えたい言語となれば、それだけでは満足できないしすべきでもない。

今回の旅は、だから(リスニング力では)「敗け戦」が前提で行くだろうか。

スキマ時間で仕込みできる・したいことはある、が…