縄文時代中期から後期にかけて、東日本を中心に多数の土偶が作られていた。土偶は病気を治すまじないとして使われていたらしく、病気の箇所をわざと破壊していたとされる。よって完全な形で出土することは極めて稀である。国内で国宝指定されている土偶はたった5体、全て見てきたのでレビューする。
縄文のビーナス
長野県茅野市の棚畑遺跡で出土。これを展示する尖石縄文考古館へ帰省のついでに立ち寄ってみたのだが、何千年も前に作られたとは思えないデザインで、すっかり土偶の虜になってしまった。全く欠損がないことから、特別なものとして作られたのではないかと思われる。
仮面の女神
長野県茅野市の中ッ原遺跡で出土。同じく尖石縄文考古館に展示。縄文のビーナスよりも少し年代は新しく、サイズは大きい。全くユニークなフォルムのようだが、格パーツは類似のものがあり、いろいろなデザインを取り入れた上で昇華したと考えて良いだろう。
縄文の女神
山形県船形町西ノ前遺跡出土。山形県立博物館に専用コーナーが設けられ展示されている。国宝土偶の中では最も大きく、頭身が写実的である。
合掌土偶
青森県八戸市風張遺跡出土。是川縄文館で展示されている。合掌のポーズをしている土偶など他に類を見ない。この博物館は漆土器などの目玉もあり、八戸までこれを見に行く価値は大きい。自分はもう少し足を伸ばして三内丸山遺跡も見学した。
茅空
北海道函館市著保内野遺跡出土。函館市縄文文化交流センターに展示され、中空土偶カックウ様の愛称で知られる。模様が繊細で、この土偶の美しさは実物でないと分からないかも知れない。
縄文遺跡群の世界遺産登録を受けて、今はまさに縄文ブームである。土偶のみならず、土器や遺跡などをもう少し深掘りしてみようと思う。




