2010.09.22
「おんやど松本屋」の女将さんは、たいへん優しい人で、また、部屋もトイレも風呂も綺麗で料理もよく、これで1日3組の客しか取らないで、1泊6,800円で大丈夫なのか心配になってしまう。
朝食後、7時に17番井戸寺出てお参りをしていると、渡部さん、太田さん、シルビア、アーツ夫妻などみんなが集まって来た。
しかし、驚いたことに、シルビアとアーツ夫妻は、アスファルトの国道を歩くことはしないとのことで、ここから恩山寺まで列車で移動するという。
確かに国道55号はひらすら暑いだけで、何もおもしろくはないが、今までずっと一緒にあるいてきたので、外人向けのガイドブックにでも書いてあるのか、この割り切り方がびっくりしてしまう。
そんな訳で、またまた、地元のおじいさんに恩山寺までの道のりの説明を延々と受けていた太田さんをピックアップして、渡部さんは後から追いつくとのことで、恩山寺に向けて出発した。
前回は、徳島駅前にホテルを取ってあったので、徳島駅経由となったが、今回は地蔵越えで恩山寺に向かう。
地蔵院でトイレ休憩をしていると、渡部さんも追いついて来たが、太田さんと先に水車や獅子落としが沢山置かれている地蔵越えに向かう。
地蔵越えの頂上で休んでいると、渡部さんも登って来て、またまた太田さんと先に下りの道を歩く。しばらく歩いていると、いつの間にか渡部さんが前を歩いていた。どうやら近道を見逃してしまったらしい。
渡部さんに追いついて、3人で国道55号に向かって歩く。
途中、太田さんが帰りの日程の目処が立ったので飛行機の予約を取ると、25日(土曜日)の夕方の便が取れたが、代金をコンビニで払い込まなければいけないということで、地蔵越えを過ぎたところに、遍路地図に載っている「セブンS」に行くと言うが、四国には「セブンイレブン」が無いことや、「セブンS」はスーパーマーケットであることなどを話しながら「セブンS」を通り過ぎ、JR牟岐線の手前にある「ファミリーマート」で飛行機代金の決済をしていた。
国道55号に出る頃にはお腹もすいてきて、勝浦川橋の上に新しい遍路小屋も出来ていて、先に出た諸先輩方はそこでお昼にしていたが、もう少しと頑張って「小松サンパーク ルピア」まで歩いて、そば屋でお昼にした。
どうやら、渡部さんが膝に痛みを感じて来たとのことで、午後はゆっくり歩きましょうなどと話をしていると、地元のおばあさんから小銭沢山入った袋のお接待を「ジュースでも飲んで」といって頂いた。ありがたいお接待であり、3人のペット茶を頂いてその残りを、今回の区切り打ちの間の巡るお寺さんにおばあさんのご多幸をお祈りしながら納めさせてもらった。
ルピアで十分な休憩を取って、18番恩山寺に向かって歩きだしたが、どうやら渡部さんの膝が調子が出ないようで、急遽道ばたに寄り、渡部さんの膝を軽くマッサージをして、お遍路の必需品の「モーラステープ」を貼ってあげた。
人の往来する道端で、女性の膝をマッサージして、痛み止めの湿布を貼るなんてことは、東京ではとてもあり得ない光景であるが、歩き遍路では普通の出来事なのだ。
18番恩山寺に着くと、だいたい同じペースで歩いて来ている諸先輩方と、湖口さんも居て、また、途中からタクシーで乗り付ける先輩もありで、10人位の団体となり、そのほとんどの方は「鮒の里」に泊まることとなっていて、渡部さん、太田さんも「鮒の里」を予約してあるので、「鮒の里」に向けて集団移動した。
「鮒の里」に着く頃には、渡部さんが遅れてしまっていて、「鮒の里」のご主人に「あとから渡部さんも来ます」と言って、一休みさせてもらう。
太田さんは、そこで「木の棒」の杖を「竹の杖」に取り替えてもらって、杖のステージが少し上がった。
私と湖口さんの二人は19番立江寺宿坊に泊まることとしていたので、皆さんと別れて立江寺に向かい、宿坊に入った。