釜山の大衆郷土料理と言えばやはりデジクッパ。旅行者の方は、えっ?何の料理?と思われるかもしれま
せん。簡単に言えば、薄めのとんこつスープの中に豚肉とご飯が入った料理です。例えると長浜ラーメンのスープ
を薄めその中にご飯と豚肉を投入したような、そういったイメージの料理です。
あっさりとしていてお茶漬けのような感覚で食べることができます。
もともと「デジクッパ」は、朝鮮半島の北部(現在の北朝鮮)で食べられていた料理の1つです。1950年に起こった
朝鮮戦争の時に、釜山へと避難してきた北部の人たちが伝えたのが由来だそうです。
「デジクッパ」とは、「デジ」=豚肉、「クッパ」=スープ入りご飯を意味します。牛肉がなかなか手に入らなかった
時代に、牛肉の代わりに豚骨を長時間煮込んで作った料理が「テジクッパ」の起源です。美味しさはもちろん
栄養も満点、しかもリーズナブル。今や釜山を代表する名物料理としての地位を確立しています。
(2018年1月2日撮影)
味の決め手は煮込む時に調味料を加えず、豚足を中心に豚の部位のみを使うというスープです。臭みがなく
淡白であっさりしたスープなので、一緒に出される薬味を加えて自分で味付けをします。薬味はお店によって多少
異なりますが、今回ご紹介する浦港(プンソン)デジクッパの薬味はアミの塩辛、にんにく、ニラ、キムチ、唐辛子、
タテギ、卵麺です。この薬味を自分好みに調整して味付けをする訳ですが、注意したいのは、アミの塩辛を入れ
過ぎると辛くなりますので、少しずつ入れながら調整することをお奨めします。
初めてデジクッパを見た時、博多とんこつラーメン(特に一蘭)のルーツは、このデジクッパじゃないのか?
と思いました。とんこつスープに、旨味と辛さが凝縮したタテギ。米を麺に変えれば、一蘭のラーメンに近づく、
そんな気がしました。
浦港デジクッパ (풍성돼지국밥) (プンソンデジクッパ) の場所です。
場所は西面市場の路地裏にあり、地下鉄西面駅西7番出口から徒歩3分程、釜山ロッテホテルから
でも徒歩5分です。この通りが雑多な感じの飲食店が立ち並び、デジクッパ通りとなっています。
通りの奥にもB級グルメの屋台が並び、観光客から地元の人まで気軽に楽しめる一角になっています。
(2018年5月2日撮影)
(2018年1月2日撮影)
こちらが今回ご紹介する浦港デジクッパ (풍성돼지국밥) (プンソンデジクッパ) です。
このお店の界隈にはデジクッパ屋が密集しており、店名には各お店のオーナーの故郷や先祖の地の地名を
つけていることが多く、地名を冠した看板がずらりと並びます。各お店の前には大釜があり、そこでお店の
アジュンマ(おばさん)がスープを煮込み続けています。通りを歩いていると、大釜から立ちのぼる湯気と香ばしい
香りに食欲がそそられます。
(2018年1月2日撮影)
観光客の来店も多い為、日本語でも案内があります。
朝日放送の「おはよう朝日です」で、宮根さんが紹介したお店という点をそこそこ大きくアピールしています。
ライバル店と集客を巡る激しい競争をしている為、このようなワンポイントの宣伝は必要不可欠なのでしょう。
日本人であれば、宮根さんを知らない人はいませんからね。「宮根も来たのか!」という感じで日本人観光客が
店に入っていきそうです。
(2018年1月2日撮影)
定番メニューの料金が出ています。2020年現在価格が値上がりしていますので、改定して説明します。
◆デジクッパ 6500 → 7000 (6500のメニューは7000に値上がり)
◆豚煮定食 8500 → 9000
◆スコクという豚の柔らか煮のようなお料理は大・25000→27000、小・20000→22000 と値上がりしています。
(2018年1月2日撮影)
韓国内でも釜山独特の料理の為、他の都市ではなかなか食べられないこともあり、国内旅行者も多数訪れており
どのお店も賑わっています。お店によってスープの味も違うので、いろんなお店を食べ比べてみるのもお奨めです。
自分で色々な食べ方、味付けができるのが「デジクッパ」の特長のひとつなので、自分流のデジクッパを作って
食べましょう。
(2018年5月2日撮影)
こちらは4か月後の5月に再訪した際のデジクッパです。
(2018年5月2日撮影)
安定のクオリティで美味しく頂きました。
以上、西面のデジクッパ通りにある人気店 浦港デジクッパのご紹介でした。
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