イヤハヤ…

 
佐用都比売神社の本殿に続き、その周辺のお社にもお参りしたいと思います。

まずは若宮神社(祭神:高皇魂命)
高皇魂命は百嶋神社考古学では高木大神です。
ただ、若宮といえば普通は仁徳なので、高木大神とは時代も系統も離れすぎてる…という疑問は久留米地名研究会・古川清久氏も指摘しておられますね。
 

裏手にひっそり水神社(祭神:彌都波能売命)
百嶋神社考古学では彌都波能売(みずはのめ)命は神太市姫(大国主の姉)の別名となっています。
 
さて次が問題です。

 
 
この上3枚は片宮神社(祭神:天照皇大神)です。
立て札には「伯母宮神社」とあります。天照皇大神=おばさんと言っているのでしょう。天照皇大神をおばさんと言っているのは誰でしょう?
奥の院とも書かれているので佐用都比売より目上で、普通に考えたら「天照皇大神が佐用都比売のおばさん」となりますが、それで合ってるのかな?
 

こちらは若宮神社(祭神:菅原道真)。三寶荒神神社とも書いてあります。2つめの若宮ですね。
三寶荒神とは仏教の三宝を守護する仁王様のような存在とか、民間信仰のカマドの神様などとされていますが、百嶋神社考古学では金山彦です。
 
境内のお社は以上です。
では百嶋神社考古学に基づいて分析していきます。

まず最初の説明板より、玉津日女命(不明)=市杵島姫命=狭依毘売命=佐用都比売を赤□で表示しました。

次に由緒書から。
祭神は狭依毘売命(市杵島姫命)、相殿は素戔嗚大神、大国主大神、春日大神、八幡大神。
拝殿の脇に南国樹木が生えていたので大国主がメインだろうと当たりをつけましたので大国主を青□、それ以外を水色□にしました。
狭依毘売命(市杵島姫命)と大国主は見事に夫婦になってますね!ここまでで、この二人がここのメインだと分かります。

塩川神社(祭神:速佐須良比売)
速佐須良比売は百嶋神社考古学では鴨玉依姫で黄色□で表示しました。なぜ「塩川」なのかは分かりません。

佐用姫稲荷神社(祭神:豊受大神)
豊受(とようけ)大神は伊勢外宮様にして辛国息長大姫。緑□です。

若宮神社(祭神:高皇魂命)
高皇魂命は百嶋神社考古学では高木大神です。グレー□
若宮といえば普通は仁徳ですが、高木大神と解釈しました。

水神社(祭神:彌都波能売命)
百嶋神社考古学では彌都波能売(みずはのめ)命=神太市姫で、黒□で表示してます。

片宮神社(祭神:天照皇大神)です。立て札には「伯母宮神社」とあります。ピンク□
この意味がよく分からなくて、「天照皇大神のことをおばさんと言っている」なら上図の大倭彦が主体でしょう。
ですが久留米地名研究会・古川清久氏は別の考察をされています。
かいつまんで説明しますと、故百嶋先生のお話として「天照大御神=卑弥呼の母は高木大神の叔母だろう」と紹介されています。
高木大神の叔母は上図には記載されていませんが、高木大神が「俺のおばさんは天照大御神のおかあさんなんだぞっ!!」と主張しているようで、表示「伯母宮神社」と祭神「天照皇大神」は厳密には変かもしれませんが高木大神自身の主張としては分かります。ですから天照皇大神を高木大神が持ち上げている、と解釈できるのではないでしょうか。

若宮神社(祭神:菅原道真)。三寶荒神神社とも書いてあります。2つめの若宮ですね。
三寶荒神は百嶋神社考古学では金山彦です。  オレンジ□
 
以上を合わせて考えますと、やはり狭依毘売命(市杵島姫命)と大国主がここのメインだと思いました。ストーリーでは大国主が狭依毘売命(市杵島姫命)にここ佐用の地を譲った、となってます。夫婦なんだからそんなにいがみ合わなくてもいいでしょ、と言いたくなりますがこの夫婦は異民族ですのでいろんな利権が衝突するのでしょう。大幡主系の狭依毘売命(市杵島姫命)が佐用をおさえたということでしょうか。
そも狭依毘売命(市杵島姫命)はスサノオ系と大幡主系のハイブリッドですから強力です。
でも本殿の千木が外削ぎ(男神)になってて、狭依毘売命(市杵島姫命)が大国主を立ててあげたのかな? とちょっと笑えましたね。
 
一番奥に祀られている彌都波能売命(神太市姫)は大国主の姉で、大幡主の妹・埴安姫の娘ですので、言ってみれば陰の実力者でしょうね。弟の大国主をしっかりサポートしてあげたのでしょう。その娘の伊勢外宮様もセットで。
 
スサノオ、春日大神(=天忍穂耳=鹿島=海幸、海洋王で後の藤原)といった実力者が、兵庫の山奥の開発をバックアップしたのでしょうねぇ。
 
速佐須良比売(鴨玉依姫)はちょっと分かりにくいです。なんで入っているんだろうって感じですが、豊玉彦の娘だからってことでしょうか。