竹野駅に戻る途中で まず立ち寄ったのが 北前館。
北前というのは もちろん 江戸時代に大活躍した北前船だ。
北海道や東北地方から 日本海を通って
瀬戸内海に入り 大阪まで 大量の物資を運んで
莫大な富を得た北前船が 多いときは 800艘も係留して
竹野浜の一帯は 北前船の寄港地として 栄えた。
なんといっても 猫崎半島は 北西の風を遮ってくれる。
この街の明るさには そういう歴史もあったのだ。

 

 

北前館
天神丸の復元模型。
たくさんの荷物が積めて 日本海の荒波にも耐えられるように
ずんぐりした形をしている。 
ハイリスク・ハイリターンという言葉が思い浮かぶ。

 


竹野浜に面したところに 北前館はあって
天神丸とか船鑑札を展示している資料室(無料)のほかに
レストランも 日本海が一望できる誕生の湯という日帰り温泉も ある。
海水浴に来て 温泉にも入れるなんて 天国だと思う。
 

 

竹野浜をあとにして 民宿が点在する竹野の街に入るとすぐに

大きくはないが タケミカヅチが祀られている 鷹野神社がある。

 

 

タケミカヅチは 高天原から アマテラスの使者として

出雲へ遣わされ 大国主命に国譲りを迫り

国譲りを拒んだ大国主命の息子タケミナカタの手を握り潰し
国譲りを実現させた 武神だ。

出雲から船で帰る途中 タケミカヅチは猫崎半島に立ち寄ったのだ。

神様が降り立った地だから 誕生の浦だったのだ。


ところで 猫崎半島は 風や波で運ばれた砂が積もって
陸続きの半島になるまでは 賀嶋という島だった。
賀嶋山にあった神社は 加島宮。
 

 

タケミカヅチは 鹿島神宮に祀られて 鹿島神とも呼ばれている。
するするすると いろんなことがタケミカヅチでつながった。

鷹野神社あたりで 雨がぱらぱらっと降り

鹿島神宮を訪ねた時 いきなり雷雨になったことを思い出した。
さすが雷神とも呼ばれるタケミカヅチだ。
偶然だけど よっぽど歓迎してくれているのかと錯覚する。

 

 

鷹野神社
鷹野神社。北前船にまつわる方角石や
菅原道真ゆかりの牛の石像も ある。


さて 竹野は とても雰囲気のいい街だけど
その中でも ひときわ立派なお屋敷が 鷹野神社の近くにある。

大坂夏の陣の後 大阪の住吉大社に関係ある人がやって来て
この地にお屋敷を建てて 住吉屋さんと呼ばれた。
江戸時代には もちろん 北前船の船主として栄え
明治時代に 大きな財力をなした。

 

 

御用地館
住吉屋。 現在は御用地館(歴史資料館)になっている。

母屋も 茶室つきの離れも 土蔵もある。

1800年頃 伊能忠敬も 全国を測量する旅の途中で
この住吉屋さんを宿にした。

港町はいい。 人も物も船も往来して。


御用地館と竹野駅のちょうど真ん中あたりの道端には

竹野温泉の源泉が湧いている。

 

 

竹野温泉源泉
ちょっとぬるめのお湯。
山陰海岸には ここにもそこにも 温泉が湧き出ている。

 

 

竹野浜から 竹野駅まで 歩いて20分くらいだけど

あちこち立ち寄りながら歩くと そう遠く感じない。

今回は立ち寄らなかったけれど 竹野海岸には

はさかり岩や 6千年前のじゃじゃ山洞窟や
スサノヲが鬼の集団を退治したという伝説の淀洞門もある。
 

 

竹野駅

竹野駅に戻ると ストーブがついていた。 足もとがあったまる。
知らない人とストーブを囲むというのも いい。
竹野駅は 掃除も行き届いていて トイレも清潔で
おもてなしの基本中の基本ができていて 気持ちいい。

 


北前館

住所 兵庫県豊岡市竹野町竹野50-12

電話 0796-47-2020

公式HP http://kitamaekan.net/

 

 

鷹野神社

住所 兵庫県豊岡市竹野町竹野84-1

電話 0796-47-0210

 

 

御用地館 (おようじかん)

住所 兵庫県豊岡市竹野町竹野422

電話 0796-47-1555