山陰海岸ジオパークには 火山活動や断層の影響を受けて
たくさんの源泉があって 京丹後市内だけでも40もある。
なかでも 木津温泉は 京都でいちばん古い。
奈良時代に 行基が シラサギが傷を癒やしているのを見て
発見したともいわれ しらさぎ温泉とも呼ばれている。
天平の飢饉のときには この地を訪れていた行基が
温泉につかるようにと説いてまわって
木津では 疫病の難を免れることができて
今でも 木津温泉といえば お肌にいいといわれている。
というわけで 網野駅から 北近畿タンゴ鉄道に乗って
京都でいちばん古い木津温泉に立ち寄った。
といっても 木津温泉駅は 網野駅の隣だ。
木津温泉駅のホームには 木津温泉の足湯があって
午前9時から午後5時まで利用できる。
駅構内の壁には 温泉旅館の大きな地図も掲げてあって
なかなか親切な やる気のある駅だ。
駅前に並んでいる温泉旅館の いちばん駅に近い えびすやは
松本清張が 1966年の夏に 2か月滞在して
『Dの複合』を執筆したことでも有名で
直前に予定を組んだために 部屋はとれなかったけど
温泉だけ入れてもらった。
えびすやは さすが京丹後の名湯だけあって 気品がある。
竹林を眺めながらのお湯は いつまでも浸かっていたかった。

松本清張が滞在した部屋のある大正館へと続く廊下。
宿泊客は 「清張の部屋」という書斎で
読書や珈琲を楽しむこともできるという贅沢さだ。
お湯をいただき これから電車で豊岡に向かいますと話したら
1000円分の利用券と 電車の中でどうぞと飴までくださった。
今度行くときは 泊まりたい。 お料理もいただきたい。
とてもいい匂いが漂っていた。

温泉の前の廊下に 松本清張。
『Dの複合』といえば 売れない作家が僻地に伝説をめぐる旅を
雑誌に連載して 事件に巻き込まれる話で
第1回目の記事は 浦島太郎伝説の丹後半島だった。
網野駅の北の浅茂川の海岸が その浦島太郎伝説の地だ。
えびすや
住所 京都府京丹後市網野町木津196-2
電話 0772-74-0025
公式HP https://www.h-ebisuya.com/

