フローレンス・ルイ
一時帰国で気分をリセットした私は、なかなか活動的です。
ビリニュス観光を一通り行った翌日、バスで一時間ほどのトラカイと
いうところへ行きました。
トラカイは、5つの湖に囲まれた細長い半島にある町です。
かつては、リトアニア大公国時代の首都であり、
リトアニア人、ポーランド人、ロシア人、カライム人、タタール人などの
民族が暮らしている町です。
そのうちの少数民族カライム人の家には特徴があり、
通りに面した側面に玄関は無く、三つの窓が並んでいます。
この三つの窓は、それぞれ、神、ヴィタウタス大公、自分の家族を
表現しているそうです。
この町がかつてのリトアニアの首都であり、また湖の景観も美しい所で
あるだけでも充分観光地として成り立つのかもしれませんが、
(土産物屋)
湖に浮かぶ城!
ま~!なんてメルヘンチック!!
ちなみに、
「湖に浮かぶ城」という言葉で、私がまっさきにイメージしたものは
「有閑倶楽部(マンガ)」で、奇跡の若返りの薬を発端に巻き込まれる騒動の舞台となった
スイスの湖に浮かぶ高級リゾート・スパ「フローレンス・ルイ」
でした。
その昔、ブルネイという国にある遊園地は無料らしい。
そしてその遊園地は、国王が王妃と息子のために作った私設遊園地らしい。
という言葉でまっさきに「まるで万作ランド!」と連想したことを思い出します。
どんだけ、私の頭の中は有閑倶楽部なのでしょう。
フローレンス・ルイのことを忘れることができないまま、
私は湖の周りを気力が持つ範囲内でグルグル周り、
橋を渡って城の中の博物館も見学してきました。
お天気に恵まれて、美しい景観を楽しむことができましたが、
私のトラカイで一番印象深い思い出になったことは、
城に渡る橋の手前で、上手にチェロを弾くストリートミュージシャンな
リトアニア人少年(推定13歳)の演奏でした。
丸二曲、足を止めて聞き入って、声をかけて、心付けを入れてきました。
彼の美しい演奏を聴きながら、美しい湖に囲まれ、気持ちよい風に吹かれつつ、
湖に浮かぶ美しい城を眺めている時だけは、フローレンス・ルイを忘れて、
中世のお姫様気分に浸ることができたのでした。


