新しい街に着くと、たいてい初日は乗り降り自由ポップオンバスに乗る。
景色を見ながら街を一回りする屋根なしバスは観光の第一歩だ。
夫は旅行にはいつも磁石を持ち、地図を見ながら街を回る。
また、フィレンツェにはアルノ川、パリにはセーヌ河、ウイーンにはドナウ川が街を流れている。
そんな街の目印を参考に、夫は太陽の位置と時間、そして磁石で自分の位置を確認する。
それは、長年の山登りの経験から。確認しなくては、落ち着かないのだ。
ウイーンの宿は「オペラ座から900メートルホテル」というたいへんわかりやすい名前のホテル。
小さなミニキッチンとバスタブ付でその上朝食付きなのに格安のお気に入りのホテルだ。
ホテルの前の道にはトラムが走っている。夫はポケットから磁石を取り出した。
さっき、乗り換えた「ミッテ駅」や地下鉄の「カールツプラッツ」の位置を確認している。
地下鉄の路線図は彼の大好物で、本日の観光の目的地のルートを頭の中にたたき込む。
夫の案内で、宿の前からトラムに乗り、「カールプラッツ」駅で下車、地下鉄に乗り換える。
U4線はシェーンブルン宮殿への路線だ。私は地下鉄と川の暗渠の上に作られた
「ナッシュマルクト」市場が気になっていた。
幸い、ウイーンの電車とトラムの乗り放題48時間フリーパス:11.70ユーロの切符を手に入れている。
シェーンブルンの帰り地下鉄で市場の端の駅Kettenbrückengasseに着き、
そこから、カールプラッツ方面へと歩くことにした。
日本の新鮮な種類豊富な野菜たちを見慣れていると、画一的な種類の野菜を少し並
べたこの市場は見劣りする。
ドライフルーツや香辛料、惣菜、レストランなどの店のほうが多い。
こういった市場で買い物をする際、美味しいものを手に入れるには、人が群
がっている店で買うに限る。
ヨーロッパに来てから「オリーブ」好きになった私たちは、山のように様々な色の
オリーブが積み上げられ、お客が次から次へと注文している店の行列に並んだ。
私たちの番が来た。100グラム2ユーロのオリーブを指さし、「ワン」と叫んだ。
すると、店の主人は大きなビニール袋にお玉で、どんどんオリーブを詰め込み始めた。
もしかして、1キロ?と間違えた?
「ノウノウ」と言ってはみたが、すでにビニールはいっぱいになっている。
結局オリーブ1キロと、ピーマンのチーズ詰めなどの惣菜で30ユーロ以上の買い物になった。
「5ユーロの露店のソーセージサンドなら6個買えるね。」
などと話しながら、徒歩でホテルに戻った。
こういった知らない街での散策の際の夫の方角と距離の正確さは私には無い能力だ。
本日のまかないメニュー
ツレ:チンするご飯で手巻き寿司 私:チンするご飯でカレー
市場で買った惣菜プラスオリーブ 持参の梅干し ビール
ごちそう様
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