リアルタイムはキルギス、ビシュケク。
ビザを取ったり山を散策したり、おいしいシェア飯頂いたりして大いに楽しんでます。
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今日は、どうしてもひっかかることがあったので、旅情報や旅日記ではなくて
自分の考え整理用に、思いの丈を書いてみます。
まとまりきっていないので、語弊があったり、気分を害す表現もあるかもしれません。
あくまで、私一個人の、考え途中の考えという前提で、読み進めて頂ければありがたいです。
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キルギス ビシュケクでタジキスタンビザの申請をしていたら、
同じく申請に来ていたでカナダ人のマイクと仲良くなった。
マイクに、日本について何か知っていることはある?と聞いてみた。
この質問はよくするようにしているんだけど、今回の回答は衝撃的だった。
質問の答えは
「スシ、サムライ、ニンジャ、カロウシ」
だった。
マイクは、2002年のTOYOTAでの過労死で、日本に「カロウシ」があることを知ったそう。
そんな死因、日本にしかないよ!
どうして日本人はそんなに働くんだい?
カロウシって響きがファニーだね!
マイクはジョークでも話すみたいに笑ってたけど、私は心底複雑だった。
日本のイメージを聞いたら死因が出てくるんだよ。
世界で有名な日本語トップ3に過労死が並んでいるんだよ。
つまりね、
過労死は世界的にみて異常な事態なんだよ。
そんな風に考えたことあった?
自分自身が、過労死を事象として受け入れてしまっていたこと。
そのことに、今日まで気づいていなかったこと。
この二つの事実に、マイクの答えで気づいたんだ。
本当に恥ずかしくて情けない話だけど、
過労死のニュースを見ても、「またか。この業界はほんとブラックだな」位にしか思ってなかった。
ゼンショーホールディングス(=すき屋)の第三者報告書も、問題意識なんかなくて好奇心だけで読んでた。
いわゆるブラック企業の話を耳にしたときは、自分の職場の労働環境と比較して、どっちがマシか考えたりしてた。
「日本の職場って、日本人ってそういうもんだよね」
って、受け入れてしまっていた。
「そういった事実が存在すること」を真剣に問題だと考えたことがなかった。
(そういった現実からどうやって身を守るか、なら真剣に考えたことあるけど)
これはきっと私だけではなくて、
過酷な労働条件で雇用する企業に、ブラック企業という名前がついてから、
断続的に労働をしたことによって亡くなることに、過労死と名前がついてから、
「そういうものだ」って、受け入れてしまったんだと思う。
思い出してみると、ブラック企業の話をするときって、真剣みに欠けてることがある。
「俺先月、残業150時間だったわ。」
「マジで!超ブラックw」
「辛すぎw」
というような。自嘲気味、嘲笑気味というか。
「ブラック企業」は「w」との組み合わせが妙にしっくりくる。
ブラック企業に勤務していることを嘆くこと、嘆きあうこと、
が一つのパターン化していて、ブラック企業が存在することを受け入れていた気がする。
仕事の愚痴は往々にして、非生産的で、心証がいいものじゃない。
でも一たび「ブラック企業」の皮をかぶせると、
愚痴ることに正当性が加わって、
自嘲気味に話すことで重苦しさが軽減されて、
吐き出しやすくなる。
まるでブラック企業であることが、潤滑油みたいに機能する。
当事者は、そんなことに問題意識を感じるほど暇ではないことは、よくわかってる。
実際にブラック企業で働いている人や過労死の危険と隣り合わせで働いている人は、
とにかく目の前のタスクを片付けて、睡眠時間を確保することに必死なんだ。
ブラック企業撲滅するより、退職した方が寿命は延びるに決まってるんだ。
自分が死にそうなんだ、過労死の存在そのものに思いをはせてるゆとりなんかない。
だから、そういう人たちに対して、「問題意識がないことが問題だ!」なんて言えない。
実際そういう環境下にない人たちは、所詮他人事だから「問題意識がないことが問題だ!」なんてことも言えない。
だけどこの、「言えない」も積み重なって、
「そういうものだから仕方ない、変えられない」って現実を受け入れてしまう一要因になるんだ。
だから、ちょっと怖いけど、ちゃんと言おう。
過労死やブラック企業はネタじゃない。
存在そのものに問題意識がないなんて、絶対におかしい。
カロウシの国、ニッポンでいいわけがない。
マイクの質問の答えは今日は見つからなかった。
どうして日本人はそんなに働くんだろうね?
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