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おはようございます。



師走に近付き、皆さんも来年の事を考えている方も多いとは思いますが、皆さんの会社では、賃金の引き上げ等のお話しは出て来ているでしょうかね?



先月、私が勤務する、神奈川中央交通の中間決算が発表され、株主に対して、冊子(1枚目の写真)で報告されました。



以前にも記載いたしましたが、賃金交渉等の、労働環境を会社側と交渉するのは、労働組合の責務です。


この労働組合に関してのお話しは、約半年前の6月26日にアップした、「労働組合の意義とは何か?その2」にもアップいたしました。

その時には、分社化のお話しと、他社の事案を出しました。


今回の中間決算では、2枚目の写真が利益関係の表で、左側から、営業利益、経常利益、四半期純利益の順番で並んでおり、営業利益4792百万円(前年比26.9%増し)、経常利益4610百万円(前年比23.7%増し)、純利益3082百万円(前年比32.6%増し)と、前年よりどの利益も増えている。


だが、その利益のほとんどは、経費削減がほとんどであり、その努力は、各社員一同の努力の賜物。


そんなに利益が出ているにも関わらず、会社や組合側の、分社化のお話しは進む一方。


私自身の所属は神奈川中央交通の親会社側ですが、私の入社の3年弱を境に、運転士に限り、新規採用は神奈交バスの子会社で行われており、親会社の定時勤務時間は8時間10分であるが、子会社の神奈交の定時勤務時間は8時間22分と、1日あたり12分あたりの勤務時間を月に換算すると、約5時間長くなっており、年間に換算すると約60時間、親会社側との隔たりがある。

そもそも、子会社の神奈交バスでの採用を加速させたのは、バス業界の自由化をにらみ、「ドル箱路線に新規事業者が参入した時への対応」を敏速に行える為であったが、当初会社側が危惧していたドル箱路線に新規事業者は現れず、早15年近くが経ちます。


子会社での採用にあたり、「運転免許費用助成」制度を作ったりし、一定期間運転士が離職できない様な制度を作りましたが、その制度の費用を一部返納してでも離職する運転士が多いのは何故だろうか?


それは簡単、「この仕事に魅力が無いから」に尽きる。


どの仕事でも簡単な仕事はありません。私自身も、簡単にその様な事は申し上げませんが、頑張っているにも関わらず、「その努力に報う報酬」が無ければ、その企業の従業員は離職するのは当たり前田のクラッカー。(笑)

(古い(笑))


事実、運転士にのみならず、事務職でも、最初は初任給もある程度高い設定にしてあっても、毎年の昇給額が少なく、退職金も半年毎に配られるSLPと言う物だけであり、そのSLPを約30年勤めている間貯蓄していても500万円にもならない。


その状況で将来性が無い企業に入社した、有名大学卒業した従業員が定年迄勤める方が間違いである。


もし、退職金と同じようなお金が欲しければ、役員になり、「役員慰労金」を貰う様な場所迄出世しなければならなく、事務職はまだその場所にたどりつく可能性はありますが、私達運転士には「絶対無い」(笑)。


この様に書くと、「じゃあたかさんの基本給っていくら?」と聞かれると思いますので、その写真が3枚目の写真です。


ちなみに、私の入社は最初の3年間は嘱託社員扱いでしたから、正社員に上がってから約15年ちょっとでこの基本給です。


しかも、田舎の閑散路線バスと違い、朝晩のラッシュ時には、相当な利用者が居る地域。


本来ならば、基本給が30万位になっていてもおかしくない勤務期間。


これからも分社化で、定時勤務時間を一律8時間22分に変えると言う会社側と組合側の考え方からすると、これから入社しても、15年経ってもこの基本給に届くのかは疑問であり、本来長年の間努力してきた子会社の神奈交社員も、親会社と同じ様な待遇にすれば、もっと離職率は低くなるし、新入社員も増え、最終的に会社の繁栄に繋がるはずである。


よく組合側は「雇用の確保と職場の確保」をうたっているが、いくら経費削減しても、離職や体調不良によら、休職者を増やしてしまっては、それこそバス運行にも支障が発生してしまい、その結果は利用者に不便を掛け、最終的には会社の利益確保が難しくなる事は、素人のわたくしでも分かる事。


また、会社の利益が毎年20億円以上出しているにも関わらず、賃金引き上げを行わない事は、運転士達のモチベーションのアップにも繋がるはず。


事実、今年の神奈川中央交通グループ内の大きな苦情があった。


苦情って大なり小なりありますし、私自身も頂いた事はありますが、それは大抵「お客様と乗務員の意思の疎通が無い」事であったりとか、「一方的な事を言われての感情論により、言い合ってしまった」ものがほとんどですが、この後紹介するお話しは、その二つの事案とは掛け離れたものでありました。



一つ目は、「車椅子のお客様の乗車拒否」。


もう一つは、「横浜市のパス利用者に対するあからさまな暴言」でした。


先の事案では、ターミナルにてバスを待っていた車椅子の方がいらして、その時他のお客様から「あの車椅子の方が乗車されたいみたい。」と教えて貰ったにも関わらず、その運転士は「時間が無いから。」と言い、そのまま車椅子の方を残してバスを発車させたもの。


確かに、車種によっては、車椅子の設置に時間が掛かるバスがありますが、だからと言って他の先客が居て指定された場所に設置する事ができないならともかく、始発地点でなおかつ、他のお客様から教えて頂いた方を置いてきぼりにしてしまうのは、いかがなものだろうか?


もし運転士を庇うにしても、「日頃から、遅れてしまった乗務員に対し、事務所の対応もきちんと行われているのか?」位。


もし、どのような事案で遅れても、その後事務所側がきちんとフォローしていれば、いくら時間が掛かってもきちんと乗車させると思うのだが。



もう一つは、横浜市のパス利用者に対する暴言ですが、横浜市等の大きな自治体では、障害者や保護対象者へ渡される公共交通パスがあり、その利用者の分は、各種の補助金や利用者からのお金で賄われており、全くの無料ではない。


私自身も最初は、戸塚営業所に居た為に、横浜市のパスの事は良く知っている。

事実たまに全然違う場所の自治体でありながらそのパスを利用しようとする方も居るが、その都度「この場所では使えない」旨をきちんと伝え、その利用した区間の運賃をいただいている。



今回の暴言は、横浜市内のパス利用対象区間内であったが、そのお客様に対し乗務員が発した言葉は、「またゴミかぁ?」だったらしい。


この二件の事案は私の勤務先の営業所ではないものの、その通達は即座に来た。


確かに、利用者の中にはとてもなく横柄で、期間を過ぎたパスを提示し、不正利用しようとする方もいらっしゃいます。


今回の二件は、明らかに運転士側のモチベーションが低く、言い訳はできないと思うが、この様なモチベーションの低さに導いた原因は何だろうか?



もしかしたら、この二人の乗務員は、日頃は真面目なのかも知れない。


でも、今回の様な気持ちになってしまうのは、「潜在的な何か」があるに間違いない。


言葉のやり取りや、「喧嘩こしの売り言葉に買い言葉」ならば、ある程度同じ運転士として、その気持ちは分かるが、特に車椅子の方を置いてきぼりは、あり得ない。



いくら頑張っても賃金等に反映されなく、希望を見いだせない我が社では、今後も同じような事案が多数発生してもおかしくない。


その事を体験した利用者や、その事実を見ていた他の利用者からは、絶対的に「やっぱり神奈中ってこんな感じ。」で終わってしまうし、いくらバス事業以外で営業努力しても、これから先の繁栄はあり得ない。


他にも重大事故となってしまった案件もありましたが、こちらはまだ完全に詳しい事が分からないし、この事故により重体になられた方もいらっしゃいますので、明細は控えますが、こちらは完全たる「運転士の見落とし」が原因。


朝の逆光も原因ではありましたが、だからといって全部をフォローは出来ないお話しでした。




話しは賃金に戻りますが、以前にも、我が社の賃金のお話しをいたしましたが、その時「毎月80時間の残業して給料はいくら?」と言うお話しもいたしましたが、最近の裁判で、業者の他社の事ですが、居酒屋和民での従業員自殺の裁判がありましたよね?


あの時、厚生労働省が提示した「過労死のライン」は、毎月80時間がその基準点だと聞く。


私も先月の残業時間は、94.5時間で、その他に休日出勤(代休にならない買い上げ分)が14.5時間あり、合計109時間でしたが、私より多い残業時間を稼ぐ運転士も多数居るが、私の営業所だけでこの状況であれば、他の営業所を全て含んだら、毎月80時間以内の残業時間で生活している従業員は何人居るのだろうか?


会社側や組合側は、この事を踏まえて、「きちんと利益出た時には、その報いになる報酬」を、従業員全員に出してほしい。


その事により、日頃から大変な事も我慢できる様になり、少なくとも先に書いた車椅子事件は起きないと思う。


また、私達バス事業は、「人の命を預かる仕事」である事は、私達従業員はもちろん、会社経営者や組合本部側も理解していなければ、そのうちJR西日本の福知山線脱線事故や、秋葉原暴走事件を起こす従業員も出てきかねない。


特に、秋葉原暴走事件は、会社に不満を抱き、レンタカーを借りての犯行。計画的なので、全部を擁護できないが、「将来への失望感」への犯行には、同じく労働者として哀れみを感じさせた事件でしたよね?


出来事がある程度経つと忘れ去られてしまいますが、絶対に我が神奈川中央交通グループからは、この様な方を出してはならない。





ちょっと話しが戻りますが、今年組合の事で気になった案件は、今年の春先の賃金交渉の時組合側は、各営業所の組合側の代表者、中央委員や分会委員が居る場所で、「株主に配当を増やすから積極的な賃金交渉はできない。」と話したらしく、この事をとある分会委員から聞いたのだが、実際今年の秋の配当を含め、一年間の配当も去年と同じく、年二回合わせて5円の配当だけでした。(笑)


この時点で組合側から組合員に対しての説明は嘘八百。(笑)


そんな事ばかり言うから信用無くなるんだよ、組合本部さん。(笑)


この「配当を増やすから賃金交渉を断念」の筋書きしたのは、会社側だろうか?それとも組合本部側だろうか?


追求しなければならない事案として、今後、組合本部側に質問し、はっきりとした答えが出せたないならば、株主総会にて議長である、社長に問いただす必要がありますよね?


そんな組合本部も設立して早70年。先日、冊子と、大きな壁掛け時計をいただきましたが、何故に壁掛け時計?(笑)


どうせならば、商品券等の選べる物が良かったです。



今回皆さんが、このブログを見てどのように感じるか分かりませんが、「私自身が見たり聞いたりした事を書いただけ」である事だけはご理解いただきたいし、このブログを見て我が神奈川中央交通と言う会社に、就職や利用する時の目安になっていただけたら幸いです。




また、他にも沢山ネタがありますので、そのうち揃えてご報告いたしましす。