歩いた身体を、
湯に戻す。

熊野古道を歩く旅というと、
どこからどこまで歩くかを考えたくなります。

でも今回は、
歩く距離を競いません。

杉林を歩く。
石段を上る。
熊野本宮大社へたどり着く。

そして夕方になったら、
湯の峰や川湯へ。

歩いたから、湯が気持ちいい。
湯に入ったから、また明日歩ける。

道と温泉をひとつの一日にする、5つの宿を選びました。

WALK. SOAK. WALK AGAIN.

道の終点ではなく、
一日の終点に泊まる。

熊野古道には、いくつもの歩き方があります。

長い道を歩き続ける旅もいい。

でも一日数時間だけ歩き、
午後には宿へ向かう旅もいい。

靴を脱ぐ。
荷物を置く。
湯へ入る。
夕食を食べて、眠る。

熊野では、道と温泉を別々の目的にしない。

歩く時間と、身体を休める時間。
その両方を旅にします。

画像は記事テーマをもとに作成したイメージビジュアルです。実際の宿、熊野古道、熊野本宮大社、湯の峰温泉、川湯温泉、河川、森林、周辺景観とは異なる場合があります。

A DAY ON THE KUMANO KODO

道と湯をつなぐ、4つの時間

WALK|杉林と石畳の道を、自分の速度で歩く

ARRIVE|熊野本宮へたどり着く

SOAK|歩いた身体を温泉へ戻す

MORNING|翌朝、身体が軽くなったらまた外へ

01 / ARRIVE AT HONGU

わたらせ温泉 ホテルやまゆり

まずは、
歩いた一日を大きな湯で終える。

熊野本宮エリアの旅と組み合わせやすい、渡瀬温泉の宿。

一日の終わりに待っているのは、開放感のある大露天風呂。

朝から歩いてきた日は、宿に着いてからもう何かをしなくてもいい。

靴を脱いで、荷物を置いて、そのまま湯へ。熊野の「歩く旅」を無理なく始めるなら、こんな一泊が似合います。

HONGU|熊野本宮エリアの拠点に

OPEN AIR|歩いたあとに入りたい大露天風呂

REST|移動と徒歩の一日を湯で終える

この宿の決め手|「もっと歩く」ではなく、今日はここまで、と身体を休ませられる

 

02 / STAY ON THE PILGRIMAGE

湯の峰温泉 旅館あづまや

次は、
道の途中にある湯へ。

熊野詣の湯垢離場として知られてきた、湯の峰温泉。

その温泉街に建つ、歴史ある旅館です。

ここでは温泉が「歩いたあとのご褒美」というだけではありません。

熊野へ向かう人が身体を清めてきた湯そのものが、道の歴史の一部。歩くことと湯に入ることが、昔からつながっていた場所に泊まります。

YUNOMINE|熊野詣とともに続いてきた温泉地

PILGRIMAGE|道と湯の歴史が重なる

SOAK|歩いたあと、静かに湯へ

この宿の決め手|温泉を「旅のあと」にせず、熊野を歩く行為そのものにつなげられる

 

03 / FOLLOW THE WATER

川湯温泉 山水館 川湯みどりや

森を歩いたら、
今度は川のそばへ。

川湯温泉では、川底から温泉が湧いています。

川湯みどりやには、大塔川沿いの露天風呂。

目の前には、山の間を流れる川があります。

道を歩いていたときには景色の一部だった水が、宿へ着くと身体を温める湯になる。森、川、温泉がひと続きに感じられる場所です。

RIVER|大塔川沿いの温泉

OPEN AIR|川を眺める露天風呂

WATER|川と湯が同じ景色にある

この宿の決め手|「道を歩く旅」から「川のそばで休む旅」へ、自然に速度を落とせる

 

04 / SLEEP BESIDE THE RIVER

川湯温泉 冨士屋

湯から上がっても、
川のそばにいる。

川湯温泉の大塔川沿いに建つ宿。

この場所の面白さは、温泉だけで完結しないこと。

川の音を聞く。
湯に入る。
部屋へ戻る。
翌朝また川を見る。

一日の徒歩を終えたあとも自然から切り離されず、川のそばでそのまま眠る。熊野らしい「泊まり方」ができます。

RIVERSIDE|大塔川沿い

NIGHT|歩いた日の夜を川のそばで

MORNING|翌朝も自然の中から始まる

この宿の決め手|温泉から出たあとも、熊野の山と川の中に滞在し続けられる

 

 

05 / BEGIN AGAIN IN THE MORNING

わたらせ温泉 ホテルささゆり

最後は、
翌朝のために泊まる。

熊野本宮周辺を巡る拠点として使いやすい渡瀬温泉。

前日に歩いた身体を温泉で休ませ、しっかり眠る。

翌朝、また靴を履く。

「宿に着いたら旅が終わる」のではなく、宿泊が次の日の道につながっていく。熊野では、泊まることも歩くことの一部です。

REST|歩いた身体を休ませる

BASE|熊野本宮周辺の旅の拠点に

AGAIN|翌朝、また道へ戻る

この宿の決め手|「一日の終点」と「翌日の出発点」を同じ場所にできる

 

CHOOSE YOUR REST

歩いたあと、どこで身体を休める?

ホテルやまゆり
大きな露天風呂で、一日の徒歩を終える。

旅館あづまや
熊野詣とともに続いてきた湯へ。

川湯みどりや
川を眺めながら、歩いた身体を湯へ戻す。

冨士屋
湯から上がったあとも、川のそばに残る。

ホテルささゆり
休んで、翌朝また道へ。

THE ROAD CONTINUES TOMORROW

歩くことと、
休むことを分けない。

森を歩く。

熊野本宮へ着く。

夕方になったら靴を脱ぎ、
温泉へ入る。

そして翌朝、
また靴を履く。

熊野では、宿泊は道の中断ではなく、
道の一部なのかもしれません。

歩いた身体を、湯に戻す。
紀伊半島三部作は、ここから海へ向かいます。

※熊野古道は区間によって高低差・路面・所要時間が大きく異なります。天候や季節、交通状況を確認し、無理のない行程を。温泉・露天風呂等の利用時間や内容も宿泊プラン・時期により異なる場合があります。

夜になると、
山は静かになる。

高野山を訪れる人の多くは、
夕方になると山を下りていきます。

店が閉まり始める。
参道から人が減る。
杉の木立が少しずつ暗くなる。

そこで帰らずに、
一晩だけ残ってみる。

昼に「見る」高野山から、
夜と朝を「過ごす」高野山へ。

宿坊に泊まるからこそ出会える時間をたどる、5つの宿を選びました。

AFTER EVERYONE GOES HOME

高野山は、
泊まると時間の流れが変わる。

昼は、金剛峯寺や壇上伽藍、奥之院を巡る場所。

でも夕方になると、町の音が少しずつ減っていきます。

精進料理を食べる。
庭を見る。
風呂に入る。
夜の参道を歩く。

そして翌朝は、読経の声で一日が始まる。

今回は名所の数ではなく、
「夕方から翌朝まで何が変わるか」を追います。

道の先に泊まる理由は、
その土地の夜と朝を見ることなのかもしれません。

画像は記事テーマをもとに作成したイメージビジュアルです。実際の宿坊、寺院、参道、杉林、庭園、夜景、周辺景観とは異なる場合があります。

FOUR HOURS ON THE MOUNTAIN

高野山に泊まって出会う、4つの時間

DUSK|人が帰り始める夕方の境内を歩く

NIGHT|杉林と寺院に夜が来るまで残る

STAY|精進料理、庭、風呂。宿坊の中で過ごす

MORNING|まだ町が目覚める前に、朝のお勤めへ

01 / STAY AFTER DUSK

西禅院

まずは、
壇上伽藍のそばに残る。

西禅院は、壇上伽藍のすぐ近くにある宿坊です。

昼なら多くの参拝者が歩く場所も、夕方になると少しずつ人が減っていく。

宿へ戻る前に、もう一度だけ境内を歩く。

朝から観光してきた同じ場所なのに、音が減るだけで景色が違って見える。まずは「帰らない」というだけで始まる一泊です。

GARAN|壇上伽藍至近

DUSK|夕方の境内へ歩いて戻れる

SILENCE|人が減っていく時間を過ごす

この宿の決め手|観光時間が終わったあとの壇上伽藍まで、宿泊体験にできる

 

02 / WATCH THE GARDEN CHANGE

高野山温泉 福智院

夕方は、
庭の光が変わるまで。

福智院には、作庭家・重森三玲による3つの庭園があります。

庭はライトアップされ、朝・昼・夜で異なる表情を見せます。

さらに、高野山で唯一の天然温泉も。

歩き回る一日を終えて、庭を見る。そして湯へ入る。夜の高野山では、「何かを見に行く」より、ひとつの場所に長くいる時間が似合います。

GARDEN|重森三玲による3つの庭園

LIGHT|夜には庭園をライトアップ

ONSEN|高野山で唯一の天然温泉

この宿の決め手|昼の観光が終わったあとも、庭と温泉だけで山の夜を過ごせる

 

03 / LET DINNER SLOW THE DAY

一乗院

夜は、
食事の速度まで変えてみる。

高野山の中心部にある宿坊寺院。

一品ずつ丁寧につくられる精進料理も、この宿を選ぶ大きな理由です。

夕食を終えたあと、予定を入れない。

テレビや町の繁華街へ向かう夜とは違って、宿坊の夜は自然と短く、静かになる。翌朝早く起きるために眠るという行為まで、高野山で過ごす時間の一部になります。

TEMPLE|高野山中心部の宿坊寺院

SHOJIN|一品ずつ手づくりする精進料理

NIGHT|翌朝へ向けて静かに過ごす

この宿の決め手|宿坊の夜を、イベントではなく「静かに一日を閉じる時間」として味わえる

 

04 / STAY INSIDE THE PRACTICE

宿坊 不動院

泊まるだけでなく、
少し寺の時間へ入る。

不動院では、朝のお勤めをはじめ、阿字観、写経、精進料理など宿坊ならではの仏教体験が用意されています。

目的は、たくさん体験することではありません。

ひとつ選んで、少し静かに座ってみる。

高野山で一晩過ごすことを「珍しいホテル体験」にせず、ここで続いてきた日々の営みにほんの少し触れる。そんな泊まり方ができます。

AJIKAN|真言密教の瞑想体験

SUTRA|写経

MORNING|朝のお勤め

この宿の決め手|宿坊を「泊まれる寺」ではなく、今も営みが続く寺として体験できる

 

05 / FROM NIGHT TO MORNING

恵光院

最後は、
夜から朝まで残る。

恵光院では、夜の奥之院を歩くナイトツアーの案内があります。

そして翌朝7時には、本堂で朝のお勤め。

そのあと7時30分からは、護摩祈祷が行われます。

暗い杉林を歩いた夜から、読経と護摩の火がある朝へ。昼だけ訪れていたら別々の観光体験に見えるものが、宿泊するとひと続きの一日になります。

NIGHT|奥之院ナイトツアー

7:00|宿泊者が参加できる朝勤行

7:30|護摩祈祷

この宿の決め手|高野山の「夜」と「朝」を、ひと続きの時間として体験できる

 

CHOOSE YOUR NIGHT

どんな高野山の夜に、残る?

西禅院
夕暮れの壇上伽藍のそばに残る。

福智院
庭の夜を眺め、高野山唯一の天然温泉へ。

一乗院
精進料理を食べ、静かに一日を閉じる。

不動院
寺で続く営みに、少しだけ参加する。

恵光院
夜の奥之院から、朝のお勤めまで。

THE MOUNTAIN AFTER DARK

帰らなかったから、
見える時間がある。

夕方、人が少なくなる。

杉林が暗くなる。
宿坊で精進料理を食べる。
静かな夜を過ごす。

そして翌朝、
読経の声とともに一日が始まります。

有名な建物をもう一つ見るためではなく、
その土地に夜が来るまで残るために泊まる。

夜になると、山は静かになる。
道の先に泊まる紀伊半島三部作を、ここから始めます。

※門限、朝勤行、瞑想・写経などの体験、食事時間、ナイトツアー等は宿坊や日程によって実施内容・時間が異なります。宗教施設であることを尊重し、各宿坊・寺院の案内や参拝時の注意事項をご確認ください。

地面の下に、
火がある。

霧島には、大小20を超える火山が集まっています。

火口湖。
噴気。
硫黄の匂い。
山の中から湧く温泉。

森や草原の景色だけを見ていると静かです。

でも湯に入ると、
その下にまだ熱があることを思い出します。

霧島から錦江湾を眺め、
最後は指宿へ。

湯を見る旅から、
地面そのものの温度を感じる旅へ。

九州三部作を閉じる5つの宿を選びました。

BENEATH THE GROUND

見えている山より、
見えない地下を想像する。

霧島の山々は、火山活動によってつくられた景色です。

その恵みのひとつが温泉。

硫黄谷では大量の湯が湧き、
森の中にも自噴する源泉があります。

そして南へ下れば、錦江湾の向こうに桜島。

さらに指宿では、
温泉の熱で温まった砂の中へ身体を埋める。

第一章では町から湯気を見ました。
第二章では山から海まで熱を追いました。

最後は、その熱の上に自分自身が横になります。

画像は記事テーマをもとに作成したイメージビジュアルです。実際の宿、火山、火口湖、噴気、桜島、温泉、砂むし温泉、周辺景観とは異なる場合があります。

FOUR SIGNS OF THE VOLCANO

火山の熱を感じる、4つの方法

SULFUR|硫黄の色と匂いから、地下を想像する

SPRING|地中から自噴する湯に触れる

VOLCANO|錦江湾の向こうに桜島を見る

SAND|最後は温かい地面の中へ入る

01 / ENTER THE SULFUR VALLEY

霧島温泉郷 霧島ホテル

まずは、
圧倒的な湯量の中へ。

霧島・硫黄谷にある、開湯300年以上の温泉。

宿の象徴「硫黄谷庭園大浴場」には、14の泉源から1日約1,400万リットルもの湯が注がれています。

しかも泉質は一種類ではなく、4種類。

硫黄の匂いと白い湯気の中を歩いていると、「温泉に入っている」というより、大きな地熱の場所に身体ごと入ったような感覚になります。

SOURCE|14の泉源

FOUR|4種類の泉質

VOLUME|1日約1,400万リットルの湯

この宿の決め手|火山の恵みを「一つの湯」ではなく、圧倒的な量と種類で感じられる

 

02 / LOOK TOWARD SAKURAJIMA

霧島温泉 霧島 旅行人山荘

森の湯から、
次の火山を見る。

約5万坪の自然林に囲まれた、霧島の高台の宿。

ここには天然自噴の単純泉と硫黄泉、2種類の源泉があります。

森の中には貸切露天風呂。

そして視界が開ければ、錦江湾と桜島。

今入っている霧島の温泉から、遠くにもうひとつの火山を見る。同じ景色の中に「今いる火山」と「これから向かう南の火山」が重なります。

TWO|単純泉と硫黄泉

FOREST|自然林の中の貸切露天風呂

VIEW|錦江湾と桜島を望む

この宿の決め手|温泉の中から、火山の景色がさらに南へ続いていることを実感できる

 

03 / TOUCH THE LIVING SPRING

妙見石原荘

次は、
湧いたばかりの湯へ。

霧島山系から流れる天降川の渓流沿いに建つ宿。

温泉は55℃で自噴し、貯めず、加水せず、熱交換によって適温にして浴槽へ引いています。

川のそばの露天風呂へ向かうと、すぐ近くに水が流れている。

冷たい川と、地面から出てきた温かい湯。その二つが同じ場所にあることで、地下から上がってきた熱が急に現実のものに感じられます。

55℃|自噴する源泉

PURE|加水・貯湯をしない湯使い

RIVER|天降川沿いの露天風呂

この宿の決め手|地下から湧いたばかりの温泉を、「生きている湯」として感じられる

 

04 / THE VOLCANO ACROSS THE BAY

指宿温泉 こらんの湯 錦江楼

山を下り、
今度は海越しに火山を見る。

指宿へ着くと、景色は大きく開けます。

錦江楼の展望大浴場の先にあるのは錦江湾。その向こうには桜島と大隅半島。

湯は、自家源泉「こらんの湯」の源泉かけ流しです。

霧島では山の中にいた。ここでは海の向こうに火山を見る。同じ「地面の熱」を、少し離れた場所から眺め直す一泊です。

SOURCE|自家源泉「こらんの湯」

BAY|錦江湾を望む展望大浴場

VOLCANO|海の向こうに桜島

この宿の決め手|霧島で身体の近くにあった火山を、指宿では大きな景色として見直せる

 

05 / LIE DOWN ON THE EARTH

鹿児島 砂むし温泉 指宿白水館

最後は、
地面の中へ。

指宿名物の砂むし温泉を館内で楽しめる宿。

温かい砂の上へ横になり、首から下を砂で覆ってもらいます。

これまでの旅では、熱は湯気や温泉として身体の外側にありました。

ここでは、その熱を含んだ砂の中へ自分から入っていく。九州三部作の最後に、いちばん直接的な方法で「地面が温かい」ということを確かめます。

SAND|指宿名物の砂むし温泉

EARTH|温かい砂に身体を埋める

BATH|砂むしのあとは大浴場へ

この宿の決め手|三部作の最後に、地面の熱を「見る」でも「湯に入る」でもなく、身体全体で受け止められる

 

HOW CLOSE TO THE HEAT?

どこまで、地面の熱に近づく?

霧島ホテル
まずは14の泉源がつくる、大きな湯の中へ。

旅行人山荘
森の温泉から、遠くの桜島を見る。

妙見石原荘
地中から自噴したばかりの湯に触れる。

こらんの湯 錦江楼
錦江湾越しに、火山のある景色を見る。

指宿白水館
最後は温かい砂の中へ身体を埋める。

THE HEAT WAS ALWAYS THERE

見えなかった熱は、
ずっと旅の下にあった。

別府では、町の屋根から湯気が上がっていました。

雲仙では、地面そのものから噴気が上がっていました。

霧島では、その熱がいくつもの温泉になり、
指宿では最後に温かい砂になります。

景色はずっと変わってきたのに、
旅の下には同じように地球の熱がありました。

湯気を見る。
湯に入る。
火山を見る。
そして、地面に横になる。

地面の下に、火がある。
地面の熱をたどった九州三部作を、ここで終わります。

※霧島地域では火山活動に伴い、登山道・道路・観光施設などの利用状況が変わる場合があります。砂むし温泉や各浴場の営業時間・利用方法も変更される場合があるため、出発前に施設・自治体・気象および火山情報をご確認ください。