地面の下に、
火がある。

霧島には、大小20を超える火山が集まっています。

火口湖。
噴気。
硫黄の匂い。
山の中から湧く温泉。

森や草原の景色だけを見ていると静かです。

でも湯に入ると、
その下にまだ熱があることを思い出します。

霧島から錦江湾を眺め、
最後は指宿へ。

湯を見る旅から、
地面そのものの温度を感じる旅へ。

九州三部作を閉じる5つの宿を選びました。

BENEATH THE GROUND

見えている山より、
見えない地下を想像する。

霧島の山々は、火山活動によってつくられた景色です。

その恵みのひとつが温泉。

硫黄谷では大量の湯が湧き、
森の中にも自噴する源泉があります。

そして南へ下れば、錦江湾の向こうに桜島。

さらに指宿では、
温泉の熱で温まった砂の中へ身体を埋める。

第一章では町から湯気を見ました。
第二章では山から海まで熱を追いました。

最後は、その熱の上に自分自身が横になります。

画像は記事テーマをもとに作成したイメージビジュアルです。実際の宿、火山、火口湖、噴気、桜島、温泉、砂むし温泉、周辺景観とは異なる場合があります。

FOUR SIGNS OF THE VOLCANO

火山の熱を感じる、4つの方法

SULFUR|硫黄の色と匂いから、地下を想像する

SPRING|地中から自噴する湯に触れる

VOLCANO|錦江湾の向こうに桜島を見る

SAND|最後は温かい地面の中へ入る

01 / ENTER THE SULFUR VALLEY

霧島温泉郷 霧島ホテル

まずは、
圧倒的な湯量の中へ。

霧島・硫黄谷にある、開湯300年以上の温泉。

宿の象徴「硫黄谷庭園大浴場」には、14の泉源から1日約1,400万リットルもの湯が注がれています。

しかも泉質は一種類ではなく、4種類。

硫黄の匂いと白い湯気の中を歩いていると、「温泉に入っている」というより、大きな地熱の場所に身体ごと入ったような感覚になります。

SOURCE|14の泉源

FOUR|4種類の泉質

VOLUME|1日約1,400万リットルの湯

この宿の決め手|火山の恵みを「一つの湯」ではなく、圧倒的な量と種類で感じられる

 

02 / LOOK TOWARD SAKURAJIMA

霧島温泉 霧島 旅行人山荘

森の湯から、
次の火山を見る。

約5万坪の自然林に囲まれた、霧島の高台の宿。

ここには天然自噴の単純泉と硫黄泉、2種類の源泉があります。

森の中には貸切露天風呂。

そして視界が開ければ、錦江湾と桜島。

今入っている霧島の温泉から、遠くにもうひとつの火山を見る。同じ景色の中に「今いる火山」と「これから向かう南の火山」が重なります。

TWO|単純泉と硫黄泉

FOREST|自然林の中の貸切露天風呂

VIEW|錦江湾と桜島を望む

この宿の決め手|温泉の中から、火山の景色がさらに南へ続いていることを実感できる

 

03 / TOUCH THE LIVING SPRING

妙見石原荘

次は、
湧いたばかりの湯へ。

霧島山系から流れる天降川の渓流沿いに建つ宿。

温泉は55℃で自噴し、貯めず、加水せず、熱交換によって適温にして浴槽へ引いています。

川のそばの露天風呂へ向かうと、すぐ近くに水が流れている。

冷たい川と、地面から出てきた温かい湯。その二つが同じ場所にあることで、地下から上がってきた熱が急に現実のものに感じられます。

55℃|自噴する源泉

PURE|加水・貯湯をしない湯使い

RIVER|天降川沿いの露天風呂

この宿の決め手|地下から湧いたばかりの温泉を、「生きている湯」として感じられる

 

04 / THE VOLCANO ACROSS THE BAY

指宿温泉 こらんの湯 錦江楼

山を下り、
今度は海越しに火山を見る。

指宿へ着くと、景色は大きく開けます。

錦江楼の展望大浴場の先にあるのは錦江湾。その向こうには桜島と大隅半島。

湯は、自家源泉「こらんの湯」の源泉かけ流しです。

霧島では山の中にいた。ここでは海の向こうに火山を見る。同じ「地面の熱」を、少し離れた場所から眺め直す一泊です。

SOURCE|自家源泉「こらんの湯」

BAY|錦江湾を望む展望大浴場

VOLCANO|海の向こうに桜島

この宿の決め手|霧島で身体の近くにあった火山を、指宿では大きな景色として見直せる

 

05 / LIE DOWN ON THE EARTH

鹿児島 砂むし温泉 指宿白水館

最後は、
地面の中へ。

指宿名物の砂むし温泉を館内で楽しめる宿。

温かい砂の上へ横になり、首から下を砂で覆ってもらいます。

これまでの旅では、熱は湯気や温泉として身体の外側にありました。

ここでは、その熱を含んだ砂の中へ自分から入っていく。九州三部作の最後に、いちばん直接的な方法で「地面が温かい」ということを確かめます。

SAND|指宿名物の砂むし温泉

EARTH|温かい砂に身体を埋める

BATH|砂むしのあとは大浴場へ

この宿の決め手|三部作の最後に、地面の熱を「見る」でも「湯に入る」でもなく、身体全体で受け止められる

 

HOW CLOSE TO THE HEAT?

どこまで、地面の熱に近づく?

霧島ホテル
まずは14の泉源がつくる、大きな湯の中へ。

旅行人山荘
森の温泉から、遠くの桜島を見る。

妙見石原荘
地中から自噴したばかりの湯に触れる。

こらんの湯 錦江楼
錦江湾越しに、火山のある景色を見る。

指宿白水館
最後は温かい砂の中へ身体を埋める。

THE HEAT WAS ALWAYS THERE

見えなかった熱は、
ずっと旅の下にあった。

別府では、町の屋根から湯気が上がっていました。

雲仙では、地面そのものから噴気が上がっていました。

霧島では、その熱がいくつもの温泉になり、
指宿では最後に温かい砂になります。

景色はずっと変わってきたのに、
旅の下には同じように地球の熱がありました。

湯気を見る。
湯に入る。
火山を見る。
そして、地面に横になる。

地面の下に、火がある。
地面の熱をたどった九州三部作を、ここで終わります。

※霧島地域では火山活動に伴い、登山道・道路・観光施設などの利用状況が変わる場合があります。砂むし温泉や各浴場の営業時間・利用方法も変更される場合があるため、出発前に施設・自治体・気象および火山情報をご確認ください。