雪が来る前の
町に泊まる。

津軽の秋が終わりに近づくと、
町の景色にも少しずつ冬が混ざってきます。

収穫を待つりんご。
夕方の洋館。
古い商家の軒下。
温泉町から上がる白い湯気。

まだ雪景色ではない。
でも、次に来る季節のことを町全体が知っている。

弘前、黒石、大鰐。
冬になる直前の津軽に残るための、5つの宿を選びました。

BEFORE THE FIRST SNOW

冬は、雪が降る前から
始まっている。

11月の津軽を歩くと、季節の境目がよく見えます。

りんご畑では収穫が続き、
山の葉は落ち始め、
夕方は驚くほど早く暗くなる。

古い町には、これから雪を迎えるためにつくられてきた建物や暮らしがあります。

完成した「冬景色」を見に行くのではなく、
町が冬へ切り替わる途中に泊まる。

東北三部作の最後は、そんな旅です。

画像は記事テーマをもとに作成したイメージビジュアルです。実際の宿、客室、町並み、りんご畑、紅葉、降雪、温泉、周辺景観とは異なる場合があります。

FOUR SIGNS BEFORE SNOW

雪の前の町を見る、4つの視点

APPLE|収穫の終わりまで、木に残る赤を見る

HOUSE|洋館、旅館、蔵。古い建物の中へ入る

STREET|雪国の暮らしから生まれた町並みを歩く

BATH|最後は温泉町で、冷えた夜を迎える

01 / SLEEP IN OLD HIROSAKI

石場旅館

弘前では、
古い町の中で朝を迎える。

明治12年創業。弘前に現存する旅館建築として最古とされ、国の登録有形文化財にもなっている宿です。

弘前には、城下町の景色と一緒に、明治以降の洋館が点在しています。

昼は洋館や弘前公園を歩き、夕方になったら古い日本旅館へ戻る。

外では西洋建築を見て、夜は畳や欄干のある宿で眠る。弘前という町が積み重ねてきた時代を、一日の中で行き来できる滞在です。

HISTORY|明治12年創業

HERITAGE|国登録有形文化財

TOWN|弘前の古い町を歩く拠点

この宿の決め手|弘前を「歴史ある町」として眺めるだけでなく、その時間の中に泊まれる

02 / ONE HUNDRED YEARS OF TSUGARU

青森蔵泊

黒石では、
蔵の中に泊まってみる。

江戸末期に建てられた豪農の古民家と蔵が残る敷地にある、一日一組の宿。

宿が掲げるテーマは「100年前の津軽」です。

近くには、中町こみせ通り。

商家、造り酒屋、蔵が連なる黒石の町を歩いたあと、自分もまた古い蔵へ帰る。町並みを見ることと泊まる場所が、同じ時代感の中でつながります。

KURA|蔵を使った一棟貸し

TSUGARU|「100年前の津軽」がテーマ

KOMISE|黒石の歴史的な町並みへ

この宿の決め手|黒石の古い町を歩いた一日を、蔵の中でそのまま終えられる

 

03 / WARM UP BEFORE WINTER

温湯温泉 飯塚旅館

町を歩いたあと、
古い湯治場へ。

黒石の温湯温泉は、古い湯宿や湯治場の雰囲気が残る小さな温泉地。

飯塚旅館では、加温も加水もしない天然温泉を源泉かけ流しで楽しめます。

秋の黒石で町並みを歩き、日が暮れたら温泉へ。

冬には雪のある景色になる場所を、まだ地面の見えている季節に訪れる。季節が変わる境目を、湯の温度で感じます。

TOJI|古い湯宿が残る温湯温泉

SPRING|源泉かけ流し100%

NIGHT|冷えた町歩きのあとに湯へ

この宿の決め手|雪国の町を歩く旅を、昔ながらの温泉文化までつなげられる

 

04 / SLEEP IN THE HOT SPRING TOWN

大鰐温泉 登録有形文化財の宿 ヤマニ仙遊館

大鰐では、
宿の外まで夕食にする。

明治5年創業。文化財登録された本館と土蔵を残す、大鰐温泉の古い宿です。

この宿でおもしろいのが、プランによって町の飲食店へ夕食を食べに出られること。

焼肉店や居酒屋へ歩き、食後はまた古い旅館へ戻って温泉に入る。

旅館の中だけで完結せず、温泉町そのものを一晩の宿にする。第三章のテーマにとてもよく似合います。

HERITAGE|文化財登録の本館と土蔵

TOWN|町の飲食店へ歩く滞在

BATH|歴史ある大鰐温泉

この宿の決め手|宿一軒ではなく、大鰐温泉の町そのものに泊まる感覚をつくれる

 

05 / WAIT FOR THE FIRST SNOW

大鰐温泉 不二やホテル

最後は、
冬になる直前の露天風呂へ。

大鰐温泉の町にある、源泉かけ流しの温泉宿。

石造りの露天風呂では、紅葉から雪景色へ変わっていく四季の風景を楽しめます。

晴れた秋の日かもしれない。
冷たい雨かもしれない。
運がよければ、最初の雪が混じるかもしれない。

そのどれでもいい。東北三部作の最後は、「冬がいつ始まるか」を決めずに、温泉の中で次の季節を待って終わります。

SPRING|源泉かけ流し

SEASON|紅葉から雪景色へ

END|温泉で冬の気配を待つ

この宿の決め手|秋と冬のどちらにも決めきれない季節を、そのまま旅の最後にできる

 

CHOOSE YOUR LAST AUTUMN NIGHT

雪の前の夜を、どこで過ごす?

石場旅館
明治の旅館から、弘前の町を歩く。

青森蔵泊
黒石の古い町を歩き、蔵へ帰る。

温湯温泉 飯塚旅館
町歩きのあと、昔ながらの湯治場へ。

ヤマニ仙遊館
宿の外へ出て、大鰐温泉の夜を歩く。

不二やホテル
最後は露天風呂で、次の季節を待つ。

JUST BEFORE WINTER

雪が降る前にも、
冬は始まっている。

第一章では、冷たい空気の中に立つ温泉の湯気を追いました。

第二章では、その湯気を台所へ移し、炊く、煮る、焼く時間を旅しました。

最後は、町へ。

りんごを収穫する。
蔵の戸を閉める。
夕方の温泉街に灯りがつく。
もうすぐ雪が来る。

季節が完成する前の、少し曖昧な時間。
そこに泊まるから見える景色があります。

雪が来る前の町に泊まる。
冬の手前を旅した東北三部作を、ここで終わります。

※りんごの収穫時期、紅葉・初雪、飲食店の営業、温泉設備、料理内容などは天候や時期によって変わります。晩秋の津軽では降雪・路面凍結の可能性もあるため、各施設・道路・公共交通機関の最新情報をご確認ください。