橋を渡るたび、
秋になる。

尾道を出ると、
海の上に道が続いています。

橋を上り、
海峡を渡り、
また島へ下りる。

その繰り返しなのに、
島が変わるたび、景色も少しずつ変わります。

低くなる午後の光。
実り始めるレモン。
穏やかな海。
早くなっていく夕暮れ。

10月から11月。
尾道、生口島、大三島。
橋を急いで渡り切らず、島ごとに泊まる5つの宿を選びました。

DON'T RUSH THE BRIDGES

渡り切ることより、
途中で止まること。

しまなみ海道は、尾道から今治までをつなぐ道です。

だからつい、「今日はどこまで行けるか」を考えてしまいます。

でも今回の旅では、距離を少し忘れてみます。

橋を渡ったら、島へ下りる。
町を歩く。
レモン畑を見る。
海が夕方の色になる前に宿へ入る。

一日で通り過ぎられる場所に、
あえて一晩ずつ時間を置いてみます。

画像は記事テーマをもとに作成したイメージビジュアルです。実際の宿、客室、橋、島、海、柑橘畑、周辺景観とは異なる場合があります。

FOUR WAYS TO CROSS THE ISLANDS

秋のしまなみを味わう、4つの視点

BRIDGE|海面から少しずつ高くなる景色を見る

CITRUS|島へ下り、実り始めた柑橘のそばを通る

LIGHT|低くなった秋の光と海の色を見る

STOP|その日の島で止まり、一晩過ごす

01 / START BESIDE THE WATER

HOTEL CYCLE(ホテルサイクル)

まずは、
海の横で朝を待つ。

旅の始まりは尾道から。

海辺の倉庫を再生したONOMICHI U2の中にあり、しまなみ海道へ向かう旅人を迎えるホテルです。

宿泊者向けのレンタサイクルもあり、翌朝ここから島へ向かうことができます。

まだ橋は渡らない。まず尾道水道のそばで一晩過ごし、次の日のために速度を落とす。しまなみの旅を、前夜から始めます。

START|しまなみ海道・尾道側の起点

BIKE|宿泊者向けレンタサイクル

WATER|尾道の海辺から旅を始める

この宿の決め手|橋を渡る旅を、尾道の海辺で一晩準備するところから始められる

 

02 / STAY IN THE PORT TOWN

Azumi Setoda

橋をいくつか越えたら、
瀬戸田で止まる。

生口島・瀬戸田に残る、かつて海運と製塩で栄えた豪商・堀内家の邸宅を受け継いだ宿です。

瀬戸内の海と山が育てる旬の食材を軸にした料理があり、宿の外へ出れば柑橘畑や港の町があります。

しまなみ海道の真ん中まで来ても、まだ先へ急がない。

かつて船で人や物が行き交った町で、今日は自分が移動を止める。橋の旅の途中に、古い港町の時間を挟みます。

HISTORY|海運で栄えた旧堀内邸

CITRUS|柑橘畑のある生口島

TABLE|瀬戸内の海と山の旬

この宿の決め手|橋を渡る移動の旅に、瀬戸田という港町の歴史を一晩挟める

 

03 / GREEN LEMON SEASON

旅館 つつ井

生口島では、
秋がレモンの色で分かる。

1910年創業。瀬戸田で長く旅人を迎えてきた宿です。

秋になると、生口島では露地レモンの収穫が始まります。

宿の名物もレモン風呂。夕食には瀬戸内の季節の魚が並びます。

島の道で見た緑のレモンを、その日の終わりには湯船でまた見る。秋を紅葉ではなく、柑橘の実りで感じられるのが瀬戸田らしいところです。

LEMON|秋から収穫が始まる瀬戸田レモン

BATH|名物のレモン風呂

SEA|瀬戸内の季節の魚

この宿の決め手|紅葉ではない「島の秋」を、レモンと海の幸で体感できる

 

04 / AFTER THE TATARA BRIDGE

I-LINK HOSTEL&CAFE
SHIMANAMI

多々羅大橋を下りたら、
今日はここまで。

大三島に入り、道の駅 多々羅しまなみ公園のすぐ近くにあるサイクリスト向けのホステル。

橋を渡った勢いのまま次の島へ進むこともできます。

でも今回は、ここで止まります。

併設レストランでは、大三島近海の魚や島の柑橘を使ったものなど、地元の食材を楽しめます。海の上を移動してきた一日を、島の食卓で終わらせます。

BRIDGE|多々羅大橋を渡った大三島側

BIKE|サイクリスト向けの宿

LOCAL|大三島の魚と柑橘

この宿の決め手|橋を渡り切った達成感のあと、その島でちゃんと一日を終えられる

 

05 / LEAVE THE BIKE AND WALK

旅館 茶梅(Ryokan Chaume)

最後は自転車を置いて、
島の中を歩く。

大山祇神社の参道にある、明治初期創業の小さな料理旅館です。

この宿には、海が見える景色も温泉もありません。

その代わりにあるのが、大三島で長く人を迎えてきた宿の時間と、旬の瀬戸内の魚を使った料理。

海と橋を眺め続けてきた旅の最後だからこそ、景色から少し離れてみる。自転車を置き、神社まで歩き、島の中で夕食を食べる。三部作の第二章を「移動しない時間」で締めます。

HISTORY|明治初期創業

WALK|大山祇神社の参道

FISH|旬の瀬戸内の魚

この宿の決め手|橋と海を追う旅をやめ、最後は大三島の暮らしの中へ入れる

 

CHOOSE WHERE TO STOP

どの島で、いったん止まる?

HOTEL CYCLE
尾道の海辺で、橋を渡る前夜を過ごす。

Azumi Setoda
生口島の港町で、旅の速度を落とす。

旅館 つつ井
レモンで、生口島の秋を感じる。

I-LINK HOSTEL & CAFE SHIMANAMI
多々羅大橋を渡ったところで一日を終える。

旅館 茶梅
自転車を置いて、大三島の中を歩く。

ONE BRIDGE AT A TIME

橋の向こうへ行くたび、
旅を一度止める。

しまなみ海道は、一日で長い距離を進むこともできます。

でも、島はただの休憩地点ではありません。

港町があり、柑橘畑があり、神社があり、その日の魚を食べる場所があります。

橋を渡る。
島へ下りる。
そこで一晩止まる。
そして、また次の橋へ。

橋を渡るたび、秋になる。
瀬戸内の季節を、島から島へたどります。

※柑橘類の収穫時期、料理内容、レンタサイクル・飲食施設の営業状況などは時期や天候によって変わります。サイクリングの場合は日没時刻、気温、風、橋への上り下りも考慮し、各施設・交通機関・しまなみ海道の最新情報をご確認ください。