
美しい場所に、
泊まる理由を。
海が見えるから、
そこにホテルを建てる。
古い建物が残っているから、
きれいに直して客室にする。
それだけなら、
似たような宿はきっと、ほかにもあります。
ARTHがつくっているのは、
美しい場所に置かれたホテルではなく、
その土地へ行かなければ得られない時間そのものです。
EXPLORE EARTH AS A MUSEUM
地球を、
まだ見たことのない美術館として歩く。
ARTH(アース)が掲げる言葉は、
「Explore Earth as a Museum」。
雄大な自然、長く受け継がれてきた建物、土地の食、そこで暮らす人々。まだ広く知られていない価値を見つけ、その場所でしか成立しない事業へ変えていく会社です。
企画、設計、開発、運営を別々に考えるのではなく、
土地を読み解くところから、宿泊後も地域に価値が残るところまでを、ひとつながりで考えています。
画像はテーマをもとに作成したイメージビジュアルです。実際の外観・景観・客室・料理・家具・施設とは異なる場合があります。
EDITOR’S NOTE|株式会社ARTHと代表の髙野由之氏は、2026年7月16日放送のテレビ東京「カンブリア宮殿」でも、秘境に絶景ホテルを生み出す企業として紹介されました。番組では、WEAZERのオフグリッド技術や、西伊豆・足摺での地域づくりが取り上げられています。
HOW ARTH CREATES A STAY
宿を建てる前に、土地を読む。
| 01 |
まだ名前のない価値を見つける
海が美しい、というだけではなく、どこから夕日が沈むのか。どんな音が響くのか。何時に風が変わるのか。古い建物なら、傷や柱にどんな時間が残っているのか。まず、その土地を観察します。 |
| 02 |
不便さを、消すのではなく読み替える
電気や水道がない。交通が不便。建物が古い。一般的には弱点とされる条件を、単純に均してしまわず、その場所に泊まる意味へ変換します。 |
| 03 |
建物だけでなく、滞在の流れを設計する
どこで夕日を見るか。何を食べるか。夜をどう過ごすか。翌朝、どこへ歩くか。客室のデザインだけではなく、土地と出会う順番まで宿の一部としてつくられています。 |
THREE PERSPECTIVES
ARTHの宿を読み解く、3つの視点
NATURE 自然 海や森を
背景ではなく
滞在の中心へ |
CULTURE 文化 古い建物や
地域の食を
次の時代へ |
TECHNOLOGY 技術 泊まれなかった
場所を
滞在可能に |
ARTH STAYS
土地との出会い方が異なる、5つの宿
01 WEAZER西伊豆
02 LOQUAT西伊豆
03 TheMana Village(ザマナ ヴィレッジ)
04 あたら夜 西伊豆 ~夜を愉しむ宿~
05 obi Hostel
静岡・西伊豆 完全オフグリッド 一棟貸し
宿を建てられなかった場所に、
泊まるための技術をつくる。
WEAZER西伊豆があるのは、駿河湾を望む舟山という小さな集落。視界の先には海が広がり、夕方になると太陽が水面へ沈んでいきます。
これほど景色の美しい場所でありながら、電気や水道などのインフラが十分でなければ、一般的な宿泊施設をつくることは簡単ではありません。
そこでARTHが開発したのが、太陽光と蓄電池で電気をつくり、雨水を濾過・滅菌して生活用水や飲料水として使うオフグリッド型建築モジュール「WEAZER」です。
トイレから出る水も処理して再利用し、外部へ汚水を流さない仕組みを備えています。環境への配慮を、我慢や不便として見せるのではなく、露天風呂や空調のある快適な滞在として成立させている点が、この宿の面白さです。
西伊豆では、最初の一棟となった「Villa」に加え、V字型の渓谷と海に面した「廻」も展開。どちらも、建築の存在感を大きく見せるというより、窓の外にある海や光を主役にするよう設計されています。
夕食は同じARTHが手がけるLOQUAT西伊豆へ。電気自動車で移動し、西伊豆の魚介や野菜を使った料理を味わいます。
ひとつの客室ですべてを完結させず、宿、食、集落をつなぐ。WEAZER西伊豆は、新しい建築であると同時に、地域全体に滞在を広げる入口でもあります。
WHAT TO EXPERIENCE
朝、海の色が変わっていくのを見る。昼はテラスで何もしない。夕方、太陽が沈む方向に椅子を向ける。最新技術について考えるより先に、自然の中で普通に暮らせることの不思議を体験したい宿です。
ARTHが、この土地に加えたもの
景色を変える大きな開発ではなく、電気と水を自給する小さな建築。土地の制約を消すのではなく、制約のある場所でも快適に過ごせる仕組みです。
静岡・西伊豆 築約300年の旧邸宅 オーベルジュ
古い建物を保存するだけでなく、
もう一度、町の中心へ。
LOQUAT西伊豆は、土肥で約300年にわたり受け継がれてきた旧鈴木邸を再生した宿です。
大きな瓦屋根を持つ母屋と、敷地内に残る蔵。歴史的な外観を整えて展示物のように残すのではなく、蔵は露天風呂を備えた客室へ、母屋はレストランやベーカリー、ジェラテリアへと役割を変えました。
宿泊者だけが閉じこもる高級宿ではなく、町の人がパンやジェラートを買いに訪れ、旅行者が食事をし、古い邸宅に新しい人の流れが生まれる場所です。
LOQUATという名前は、英語で枇杷を意味します。土肥で大切に育てられてきた白枇杷を、この土地の象徴として選びました。
市場へ大量に運ばれるものではなく、土地へ来なければ出会いにくい果実。その存在は、ARTHが宿を通じて伝えようとしている地域の価値と重なります。
客室は蔵を改修した二棟と、川のほとりに立つ一棟貸しの別邸。古い柱、厚い土壁、庭の気配を残しながら、現代の水回りや快適性を加えています。
時間を巻き戻して昔の暮らしを再現するのではなく、古いものをいまの生活の中でもう一度使う。LOQUAT西伊豆では、泊まることが建物の続きを支える行為にもなります。
WHAT TO EXPERIENCE
厚い蔵の壁に囲まれて目を覚まし、母屋でパンを選び、夜は西伊豆の食材を使った料理を味わう。客室だけではなく、建物の過去と町の現在を行き来するように過ごしたい宿です。
ARTHが、この土地に残したもの
旧邸宅の外観だけではなく、地域の人が集まる役割。建物を宿泊者のためだけに閉じず、食や買い物を通して町へ開いています。
高知・足摺岬 オーシャンビュー 自然体験
遠いからこそ、
ここまで来た時間が滞在になる。
高知県の南西端、太平洋へ突き出すように延びた足摺岬。TheMana Villageは、海と森、岩場がつくる大きな風景の中にあります。
都市から短時間で移動できる便利なリゾートではありません。高知市内からも距離があり、宿へ向かうには時間がかかります。
けれど、その移動を弱点として隠すのではなく、日常から離れていくための助走として受け止めると、この宿の見え方が変わります。
到着すると、視界の先には太平洋。足摺の森、海と風が削った岩場、地元で青の洞窟と呼ばれる海老洞など、周囲の地形そのものが旅の目的になります。
館内だけで完結するのではなく、岬を歩く、海沿いを自転車で走る、夜空を見るといった体験を通して、足摺という地域へ滞在を広げています。
食事には、高知の海でとれる魚介や地域の食材を使用。イタリアンと和食という異なる料理から、土地の味を伝えています。
宿の名前にある「Mana」は、幡多地域の方言では「とても」「すごく」という意味を持ち、別の文化では自然や生命に宿る力を表す言葉。建物の豪華さだけではなく、足摺の自然そのものを強く感じる場所を目指しています。
WHAT TO EXPERIENCE
部屋から海を見るだけで終わらせず、岬を歩き、岩場へ近づき、夕食で高知の食材に出会う。翌朝、もう一度海を見たときに、昨日より足摺を近く感じられる滞在です。
ARTHが、この土地で広げようとしているもの
一棟のホテルではなく、足摺の海、森、農園、食、アクティビティをつないだ「Village」としての滞在。地域そのものをリゾートとして味わう考え方です。
ONE PLACE, THREE STORIES
同じ西伊豆でも、泊まる理由は違う。
ARTHは、西伊豆の宿を同じブランドの別店舗にはしていません。
土地の異なる時間を、それぞれ別の宿として見せています。
WEAZER西伊豆
海と向き合う場所。最新技術によって、これまで宿泊が難しかった絶景の中へ入る。
LOQUAT西伊豆
町の歴史と食に触れる場所。旧邸宅を再び人が集まる場所へ戻す。
あたら夜 西伊豆
夕日が沈んだあとの時間を楽しむ場所。温泉旅館の夜を、現代の過ごし方へ編集する。
静岡・西伊豆 土肥温泉 夜を楽しむ宿
夕日が沈んでから、
宿の時間が始まる。
絶景の宿というと、朝日や海、山の風景を見せる客室を思い浮かべます。
あたら夜 西伊豆が主役に選んだのは、夕日を見送ったあとの夜でした。
「あたら夜」という名前は、明けてしまうのが惜しいほど素晴らしい夜を表す「可惜夜」に由来します。
屋上の足湯テラスで駿河湾へ沈む夕日を見送り、夕食ではライブキッチンの炎や音を楽しむ。食後はバーでグラスを傾け、夜パフェを味わい、客室や温泉へ戻る。
客室だけを新しくするのではなく、夕方から就寝までの流れを細かく組み直すことで、温泉旅館の夜に新しいリズムを与えています。
館内には源泉かけ流しの温泉、露天風呂付きの客室、足湯や囲炉裏など、昔から温泉宿に求められてきた要素も残されています。
古い旅館をまったく別物へ変えるのではなく、もともとあった魅力を、現代の旅行者が過ごしやすい時間の順番へ並べ替える。ここにもARTHらしい再生の方法が見えます。
WHAT TO EXPERIENCE
チェックインしたら、夕日の時間を確認する。食事のあとにすぐ部屋へ戻らず、足湯やバーへ寄る。夜を空白の時間にせず、少しずつ場所を変えながら長く過ごしたい宿です。
ARTHが、この宿で編集したもの
建物そのものだけではなく、夕日、食事、バー、温泉をつなぐ時間。宿泊者が「次に何をしよう」と考えなくても、夜が自然に続いていくよう設計されています。
東京・日本橋 ホステル カフェ&バー
絶景がなくても、
人との出会いが旅を残す。
西伊豆や足摺の大きな自然を見てきたあとに、東京・日本橋のobi Hostelを見ると、同じ会社の宿とは思えないかもしれません。
ドミトリーを中心とした手頃なホステルで、館内にはカフェ&バーやトレーニング設備を備えています。
けれど、ARTHが見ている「その土地にしかない価値」は、絶景や歴史的建築だけではありません。
都市では、旅人と地域の人が偶然出会い、言葉を交わし、その日の予定になかった場所を教えてもらうことがあります。
obiという名前には、人と人、旅と地域を結ぶ帯になるという意味が込められています。宿泊者だけのラウンジではなく、地域の人も利用できるカフェ&バーを設けることで、建物の中に小さな交流の場をつくっています。
高額な絶景宿だけを手がけるのではなく、東京の街で手頃に泊まれるホステルも運営する。その振れ幅を見ると、ARTHがホテルの形式ではなく、場所ごとに必要な役割から宿を考えていることが分かります。
WHAT TO EXPERIENCE
カフェで隣り合った人と話す。スタッフに近くの店を聞く。東京を観光するための寝床ではなく、東京で誰かと出会うための入口として使いたい宿です。
ARTHが、この街で結ぼうとしているもの
旅行者と地域の人、海外と日本、宿泊と日常。目に見える景色ではなく、人の動きそのものを土地の魅力として扱っています。
ANOTHER ARTH PROJECT
何も加えすぎない、むいの宿。
ARTHの公式プロジェクトには、沖縄県北部・高江の森にある一棟貸し「むいの宿」もあります。
大きなリゾート設備を持ち込むのではなく、古民家と森、その場所にある音や湿度を受け入れて過ごす宿です。
自然の価値を伝える方法は、最新技術を加えることだけではない。ときには、過剰に手を入れず、そこにあるものを邪魔しないこともひとつの設計です。
CHOOSE YOUR PLACE
どの土地に、会いに行く?
自然の中で、未来の暮らしを体験したい
WEAZER西伊豆
古い建物と、土地の食に触れたい
LOQUAT西伊豆
時間をかけて、遠い岬まで行きたい
TheMana Village
夕食のあとも、夜を長く楽しみたい
あたら夜 西伊豆
手頃に泊まり、旅先で人と出会いたい
obi Hostel
CHECK 予約前に確認したいこと
● 食事場所や客室への移動方法
● 駅や空港から宿までの所要時間、送迎の条件
● 一棟貸し、蔵、別邸など予約する客室の種類
● 露天風呂、温泉、テラスなどの設備
● 夕食付き、朝食付き、素泊まりなどプランの内容
● 天候によって変更されるアクティビティや景観
THE PLACE COMES FIRST
美しい場所に、
泊まる理由を。
ARTHの宿には、
共通した外観も、客室デザインもありません。
海の前には、海を見るための宿を。
古い邸宅には、
その時間を次へ渡すための宿を。
遠い岬には、
時間をかけてでも訪れたくなる滞在を。
街の中には、
人と人を結ぶ小さな宿を。
先にホテルの形を決めるのではなく、
土地を見てから、泊まり方を考える。
それが、ARTHがつくる宿です。
REFERENCE
記事作成にあたり、株式会社ARTH、WEAZER、LOQUAT西伊豆、TheMana Village、あたら夜 西伊豆、むいの宿、obi Hostel、およびテレビ東京「カンブリア宮殿」の公式情報を確認しています。
※施設の運営状況、客室、食事、温泉、送迎、アクティビティ、設備、サービス内容などは変更される場合があります。最新情報は各宿の予約ページ・公式サイトでご確認ください。