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ちょっと泣きたい日に泊まる宿で聴きたいAudible

海、温泉、本、そして声。

 

 

ちょっと泣きたい日に、
ひとりで宿に泊まる。

 

海を見たり、温泉に入ったり、
本を読もうとして、でも少しだけ文字が入ってこなかったり。

 

そういう夜には、
本を“読む”より、
誰かの声で“聴く”ほうがちょうどいいことがあります。

 

ベッドの上で。

窓辺の椅子で。

温泉のあと、部屋の灯りを少し落として。

 

今回は、以前まとめた
「ちょっと泣きたい日に泊まりたい宿」とあわせて、
その宿で聴きたくなるAudible作品を選んでみました。

 

※画像は宿や作品の雰囲気をもとに作成したイメージビジュアルです。実際の外観・客室・景観・書影とは異なる場合があります。

 

今回の“宿で聴きたいAudible”リスト

01|夜明けのすべて|瀬尾まいこ
02|ツバキ文具店|小川糸
03|銀河鉄道の夜|宮沢賢治
04|すべて真夜中の恋人たち|川上未映子
05|西の魔女が死んだ|梨木香歩
06|52ヘルツのクジラたち|町田そのこ
07|汝、星のごとく|凪良ゆう
08|四月になれば彼女は|川村元気
09|大人は泣かないと思っていた|寺地はるな
10|永い言い訳|西川美和

 

01|夜明けのすべて

瀬尾まいこ|葉山 うみのホテルで聴きたい

 

 

葉山の海を見ながら聴きたいのは、
瀬尾まいこさんの『夜明けのすべて』。

 

ものすごく大きな事件があるわけではない。

でも、毎日を普通にやっていくことが、
ときどき本当に難しい。

 

そういう感じを、
大げさに励ますのではなく、
少し横に座ってくれるような物語です。

 

泣きたい日って、
「元気を出そう」と言われるのもしんどい。

でも、まったく一人きりでいるのも少し心細い。

 

海の近くの部屋で、
夜が明ける少し前に聴くなら、
たぶんこの一冊がちょうどいい。

 

夜明けのすべて
瀬尾まいこ

 

 

 

 

 

 

02|ツバキ文具店

小川糸|HOTEL AO KAMAKURAで聴きたい

 

 

鎌倉の海辺のホテルで聴くなら、
小川糸さんの『ツバキ文具店』。

 

手紙を書くこと。

誰かの言葉を預かること。

言えなかった気持ちに、
もう一度かたちを与えること。

 

この作品には、
すぐには送れなかった気持ちや、
うまく言葉にできなかった感情が、静かに流れています。

 

泣きたい日に必要なのは、
強い言葉ではなく、
ちゃんと選ばれた小さな言葉なのかもしれません。

 

雨の鎌倉を窓から見ながら、
コーヒーを一杯置いて、
ゆっくり聴きたくなる作品です。

 

 

03|銀河鉄道の夜

宮沢賢治|別邸 海と森で聴きたい

 

 

犬吠埼の海と灯台の近くで聴きたいのは、
宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』。

 

暗い夜。

遠くの光。

どこかへ向かっているようで、
どこにも帰れないような時間。

 

泣きたい日に、
この物語は少し深く入りすぎるかもしれません。

でも、海のそばで聴くなら、
その遠さが救いになる気がします。

 

灯台は、暗さを消してくれるものではなく、
暗い場所で「ここにいる」と知らせてくれるもの。

 

そんな場所で、
星のほうへ向かう物語を聴く。

泣きたい夜に、少しだけ遠くを見るための一冊です。

 

銀河鉄道の夜
宮沢賢治

 

 

 

 

 

04|すべて真夜中の恋人たち

川上未映子|箱根本箱で聴きたい

 

 

本のある宿で、夜に聴きたい作品。

川上未映子さんの
『すべて真夜中の恋人たち』です。

 

ひとりでいること。

誰かと出会ってしまうこと。

生活の中で、
自分の輪郭が少しずつ揺れていくこと。

 

この作品は、
にぎやかな場所よりも、
静かな部屋で聴くほうが似合う気がします。

 

本棚の前を歩いて、
なんとなく一冊を選んで、
でも読む力が少し足りない夜。

そんなとき、声で物語が入ってくるのはやさしい。

 

箱根本箱のような、本の気配がある宿で、
夜の奥へ少しだけ潜るように聴きたい作品です。

 

 

05|西の魔女が死んだ

梨木香歩|里山十帖で聴きたい

 

 

山の宿で聴くなら、
梨木香歩さんの『西の魔女が死んだ』。

 

海に気持ちを流したい日もあるけれど、
山に気持ちを預けたい日もあります。

 

土の匂い。

朝の光。

庭の草花。

暮らしの中で、少しずつ自分を取り戻していく時間。

 

この作品には、
「ちゃんとしなきゃ」と思いすぎた心を、
もう一度ゆっくりほどいてくれるような空気があります。

 

里山十帖のような山の宿で、
窓を開けて、遠くの緑を見ながら聴きたい。

泣くというより、
少しずつ整っていくための一冊です。

 

 

06|52ヘルツのクジラたち

町田そのこ|THE SCENE amami spa & resortで聴きたい

 

 

奄美の青い海のそばで聴きたいのは、
町田そのこさんの『52ヘルツのクジラたち』。

 

届かなかった声。

聞こえなかった痛み。

誰にも気づかれないまま、
ずっと遠くで鳴っていた感情。

 

Audibleでこの作品を選ぶ意味は、
“声”というテーマととても相性がいいところにあると思います。

 

文字で読むより、
誰かの声で聴くことで、
物語の中の孤独が少し近くなる。

 

近くの海では足りない日に、
もっと遠い青まで行ってみる。

そんな旅に持っていきたい一冊です。

 

 

07|汝、星のごとく

凪良ゆう|インフィニートホテル&スパ 南紀白浜で聴きたい

 

 

白浜の海と温泉の夜に聴きたいのは、
凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』。

 

海の近くで聴く物語には、
どうしても少し切なさが似合います。

波の音も、夜の空も、
何かを忘れさせるというより、
ちゃんと思い出させてくる。

 

この作品は、
誰かを大切に思うことの苦しさや、
自分の人生を自分で選ぶことの痛みを、
静かに残していくような物語。

 

温泉に入って、少し身体がゆるんだあと、
星の見える夜に聴きたくなります。

泣きたい日にも、
きれいな景色の中でちゃんと泣ける一冊です。

 

 

08|四月になれば彼女は

川村元気|ホテルアナガで聴きたい

 

 

淡路島のホテルで、
風の入る部屋で聴きたいのは、
川村元気さんの『四月になれば彼女は』。

 

島のホテルには、
どこか“日常から少し切り離される”感じがあります。

遠すぎないけれど、
ちゃんと海で隔てられている。

 

この作品には、
過ぎていった時間や、
もう戻れない関係の気配があります。

 

泣きたい日に、
誰かを思い出してしまうことはある。

でも、それをすぐに整理しなくてもいい。

 

窓辺にヘッドホンを置いて、
海から入る風を感じながら、
少しだけ昔の自分に会いにいく。

そんな聴き方が似合う一冊です。

 

四月になれば彼女は
川村元気

 

 

 

 

 

09|大人は泣かないと思っていた

寺地はるな|香林居で聴きたい

 

 

金沢の静かな部屋で聴きたいのは、
寺地はるなさんの
『大人は泣かないと思っていた』。

 

タイトルだけで、
もう少し心をつかまれます。

 

大人になると、
泣きたいことがなくなるわけではない。

ただ、泣く場所や、泣き方や、
泣いていいタイミングが少しわからなくなる。

 

香林居のような、
街の中にある静かな宿は、
そういう夜にちょうどいい逃げ場になってくれそうです。

 

外には街の灯り。

部屋には香りと暗さ。

その間で、大人のまま少し泣く。

 

無理に明るくならなくてもいい夜に、
聴いてみたい一冊です。

 

大人は泣かないと思っていた
寺地はるな

 

 

 

 

 

10|永い言い訳

西川美和|ATAMI せかいえで聴きたい

 

 

最後は、熱海の海を見ながら聴きたい一冊。

西川美和さんの『永い言い訳』です。

 

泣きたい日にも、
すぐに涙が出る日と、
うまく泣けない日があります。

 

悲しいはずなのに、
どう反応していいかわからない。

自分の感情なのに、
どこか他人事のように見えてしまう。

 

この作品は、
そんな“泣けなさ”の奥にあるものを、
ゆっくり見せてくれる物語だと思います。

 

熱海の宿は、
近いのにちゃんと旅になる場所。

大げさに逃げるのではなく、
明日の自分に戻るために一泊する。

 

その夜に聴くなら、
この一冊がしっくりきます。

 

 

泣きたい夜に、声で読む本を持っていく

本を読む元気がない夜でも、
声なら入ってくることがあります。

 

目を閉じたまま、
窓の外の海や街の灯りを感じながら、
誰かの声に少しだけ預ける。

 

Audibleは、
移動中に聴くのも便利だけれど、
宿の夜にこそ似合う気がします。

温泉のあと。

眠る前。

朝、まだ起ききれない時間。

 

泣きたい日には、
無理に元気になるためではなく、
ちゃんと弱るための物語を持っていく。

 

旅先で、海と温泉と本と声に、
少しだけ自分を預けられたら。

それだけで、十分いい夜になる気がします。

 

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※掲載画像はイメージビジュアルです。実際の外観・客室・景観・書影とは異なる場合があります。