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ちょっと泣きたい日に泊まりたい宿

※画像は宿の雰囲気をもとに作成したイメージイラストです。実際の外観・客室・景観とは異なる場合があります。

ものすごく大きな事件があったわけじゃない。
でも、なんとなく今日は元気が出ない。

誰かに話したいような、
でも、うまく言葉にできないような。

そういう日に、
ひとりで泊まりに行ける宿があったらいいなと思います。

海を見たり、温泉に入ったり、本を読んだり、
何もしないまま眠ったり。

ちゃんと立ち直るためじゃなくて、
ちゃんと弱るための旅。

今回は、たびぐらふが
「ちょっと泣きたい日に泊まってみたい」と思う宿をまとめてみました。

泣きたい日って、
明るすぎる場所もしんどいし、
にぎやかすぎる場所も少しつらい。

だから今回は、
海、温泉、本、香り、山、静かな部屋。

感情を無理に励まさず、
そっと横に置いてくれそうな宿を選んでいます。

今回の“ちょっと泣きたい日に泊まりたい宿リスト”

01|葉山 うみのホテル
02|HOTEL AO KAMAKURA
03|別邸 海と森
04|箱根本箱
05|里山十帖
06|THE SCENE amami spa & resort
07|インフィニートホテル&スパ 南紀白浜
08|ホテルアナガ
09|香林居
10|ATAMI せかいえ

01|葉山 うみのホテル

神奈川・葉山|海に気持ちをほどいてもらう

泣きたい日と海は、やっぱり相性がいいと思います。
何かを解決してくれるわけではないけれど、海は、こちらの感情を急かさない。

葉山の海は、きらきらしすぎたリゾートというより、日常の延長にある静かな逃げ場みたいな感じがします。
遠くまで行く元気はないけれど、いつもの部屋にはいたくない。
そういう日に、少しだけ海の近くへ移動する。

ちゃんと元気になるためじゃなくて、
ちゃんと落ち込むために海のそばへ行く。

そんな旅の最初の候補にしたい宿です。

 

02|HOTEL AO KAMAKURA

神奈川・鎌倉|青い時間の中で自分を整える

泣きたいけれど、ボロボロのままではいたくない日。
そういう日に、鎌倉の海辺の小さなホテルは似合う気がします。

“AO”という名前も、このテーマには不思議なくらい合っています。
悲しみの青でもあり、海の青でもあり、夜明け前の青でもある。

江ノ電に乗って、海の近くを歩いて、部屋に戻る。
それだけで、少しだけ自分の輪郭が戻ってきそうです。

泣きたい日にも、きれいな場所にいたい。
それは強がりではなくて、自分を雑に扱わないための方法かもしれません。

 

03|別邸 海と森

千葉・銚子|灯台と太平洋に感情を流す

犬吠埼の海と灯台。
それだけで、少し物語が始まりそうな場所です。

灯台って、暗さを消すものではなくて、暗い中で「ここにいる」と知らせるもの。
だから、泣きたい日に灯台の近くへ行くのは、なんだか正しい気がします。

石川啄木の短歌に、
「いのちなき砂のかなしさよ」
という一節があります。

言葉にできない気持ちを、砂浜や波や風が、少しだけ代わりに受け取ってくれる。
立ち直るためではなく、いま自分がどこにいるのかを確かめるために泊まりたい宿です。

 

04|箱根本箱

神奈川・箱根|本の中に逃げ込む

泣きたい日に必要なのは、景色だけではなく、言葉かもしれません。
誰かに相談するほどではないけれど、自分の中だけでは抱えきれない夜。

そういう日に、本がたくさんある宿はやさしい。
本棚の前を歩いて、なんとなく一冊を選んで、少し読んで、読めなくなったらお風呂に入る。
そのくらいの距離感がちょうどいい日があります。

夏目漱石『草枕』の有名な一節、
「兎角に人の世は住みにくい。」

本当にそうだな、と思う夜に、
少しだけ人の世から離れて、物語のほうへ逃げ込む。

箱根本箱は、そんな逃げ方を許してくれそうな宿です。

05|里山十帖

新潟・南魚沼|山と雪と静けさに預ける

海ではなく、山に逃げたい日もあります。
泣くというより、感情を雪や霧の中に隠したい日。

都会でずっと頭を使っていると、悲しみも疲れも、全部“考えごと”になってしまう。
でも山の宿に行くと、寒い、あたたかい、お腹がすいた、眠い、という当たり前の感覚に戻れる気がします。

それはとても地味だけど、かなり大事な回復だと思う。

悲しみを分析する元気もない日は、
山の中で、ただ身体をあたためたい。

里山十帖は、心より先に身体を休ませるために泊まってみたい宿です。

06|THE SCENE amami spa & resort

鹿児島・奄美大島|遠くの青に救われる

近くの海では足りない日があります。
もっと遠くへ行かないと、気持ちの置き場所が見つからないような日。

そんなときに、奄美の青は強い。
海の青、空の青、島の静けさ。
悲しみを消してくれるわけではないけれど、悲しみのサイズを変えてくれそうです。

つらいときほど、世界が小さくなる。
でも遠くの海を見ると、まだ知らない景色があることを思い出せる。

近くの海では足りない日に、
もっと遠い青まで行ってみる。

そんな旅のために、いつか泊まってみたい宿です。

 

07|インフィニートホテル&スパ 南紀白浜

和歌山・白浜|海と温泉に全部ゆるめてもらう

ちゃんと泣いたあとは、全部をゆるめる場所に行きたい。
温泉、海、空。
少し大げさなくらい景色のいい場所に行くと、自分の悩みが世界の中心ではなくなる感じがあります。

白浜は、昔から人が海と湯に救われてきた場所。
万葉集にも白浜や湯崎の地名が出てくるくらい、長い時間、人がここへ来て、湯に浸かって、海を見てきた。

そう考えると、ここで少し弱るのも悪くない。

どうしようもない日は、
自分より大きい海と、自分より古い湯にまかせてしまう。

そんなふうに過ごしてみたい宿です。

 

08|ホテルアナガ

兵庫・淡路島|島の余白で何もしない

誰にも会いたくないけれど、雑な場所には泊まりたくない日。
そういう日に、島のホテルはちょうどいい気がします。

遠すぎず、でも日常とは海で切り離されている。
その距離感が、泣きたい日にはありがたい。

悲しいとき、誰かに説明するより、ただ書くほうが楽なことがあります。
海を見ながら、少しだけノートに書いて、書けなくなったらそのまま眠る。

今日は誰にも説明しない。
海を見て、少しだけ書いて、眠る。

それで十分な夜のために、泊まってみたい宿です。

 

 

09|香林居

石川・金沢|都市の静けさにこもる

泣きたい日に、海や山ではなく、街にこもりたい人もいると思います。
香林居はその枠です。

金沢の中心にありながら、どこか静かで、少し夢の中みたいな空気がある。
香り、サウナ、暗さ、余白。
視界ではなく、香りと熱で自分に戻してくれる宿という感じがします。

金沢といえば、泉鏡花の幻想的な文学も思い出します。
現実の街なのに、少しだけ現実から浮いているような感じ。

遠くへ行く元気はない。
でも、いつもの自分のままではいたくない。

そんな夜に、静かな部屋へ逃げ込むための宿です。

 

10|ATAMI せかいえ

静岡・熱海|海を見ながら、明日の自分に戻る

最後は、海を見ながら“明日の自分”に戻る宿。
熱海は少し不思議な場所で、近いのにちゃんと旅になる。
泣きたい日にも、大げさにしすぎず行けるのがいいところです。

部屋の中に海とお風呂があるというのは、かなり強い。
人に見せない顔のまま、ひと晩過ごせる。

悲しみって、完全には消えないことも多い。
でも朝になって、海の色が変わって、湯気の中で少し顔を洗ったら、昨日とは違う自分として立てるかもしれない。

立ち直る、というほど強くなくていい。
ただ、昨日より少しだけましな顔で、朝を迎えられたらいい。

そんな日に泊まりたい宿です。

泣きたい日って、
誰かに励ましてほしい日とは、少し違う気がします。

ただ静かにしていたい。
ただ海を見ていたい。
ただ本を開いて、読めないまま閉じたい。

そういう時間を、ちゃんと許してくれる宿があったらいい。

元気になるための旅じゃなくて、
いったん弱るための旅。

そして、朝になったら少しだけ、
昨日よりましな顔で帰ってこられたらいい。

そんな宿を、たびぐらふの
“いつか泊まりたい宿リスト”に入れておきます。

気になる宿があったら、
ひとり旅や、何もしない週末旅の候補にしてみるのもよさそうです。

泣きたい日にも、
自分を少しだけ大切にできる場所がある。

そう思えるだけで、少し心強いです。

※宿泊情報や施設内容は変更になる場合があります。最新情報は各施設の公式情報・予約ページ等をご確認ください。
※掲載画像はイメージイラストです。実際の外観・客室・景観とは異なる場合があります。

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