郷土料理いそざきえん
八丈島の山海の幸を盛り込んだ郷土料理。



 

八丈島に流罪となった人が赦免され本土に戻る時に、島の人々がお祝い料理としてふるまったのがご赦免料理である。

 


 
豊臣政権の五大老だった宇喜多秀家は関ヶ原の戦いで徳川家康率いる東軍に敗れ、八丈島に流罪となった。



 

その宇喜多秀家が、ご赦免料理に含まれる麦雑炊を食していたという言い伝えがある。


 

麦と刻んだアシタバ、サトイモ、野菜を煮込む麦雑炊は現在でも、島内の給食、家庭の食卓、飲食店で八丈島の郷土料理として食されている。


また、麦雑炊を含むご赦免料理を提供しているお店があり観光客から人気を集めている。


 



 

いそざきえん 黒潮料理
1,760円
時期:
通年

 


 

使用食材:
旬の魚、里芋、海草、旬の野菜

 


 

昔は、米が島になかったため、味噌味の麦雑炊が食べられていました。その麦雑炊に、八丈島産の刺身、海草や野菜の郷土料理、魚のあら汁などがついてきます。


 

御赦免料理
5,610円
時期:
通年

 


 

使用食材:
旬の魚、里芋、海草、旬の野菜

 


 

お店のオリジナルのお祝い料理として提供。バナナの葉をお皿にしてお料理を提供。黒潮料理にプラスした、魚の姿造りや新鮮な魚を丸ごと包み焼きした塩釜料理などが特徴。
(2名様から・要予約)


 

島寿司
¥1,870〜
時期:
通年

 


 

使用食材:
旬の魚
長い船旅用のお弁当として考えられたもので、ご飯には、砂糖、酢、塩を効かせ、ワサビの代わりにカラシを使用。鮮度の良い魚には、醤油をまぶしています。一貫の岩のり握り付き。(要予約)


 

おじやと雑炊の違い
おじやと雑炊は同じ意味で用いられる例が多いが、地域や家庭によっては、別種のものとして認識されることもある。


 

ただし、その区別は広く共通のものとはいい難い。以下はその例。

調理にあたり、米飯をいったん水で洗い、表面の粘りをとってから用いることで、さらっと仕上げたものが雑炊。


 

煮込む前に洗うことで、スープがサラサラとした仕上がりになり、かつ、味が染み込みやすくなります。


 

昔、まだ現在ほど食料が豊富ではなかった時代には、水を加えてご飯の量を増やすことから「増水」と言われていました。


 

近代になってご飯以外の具材も入れて煮るようになったため、「雑炊」という漢字になったとか。


 

そうでないのがおじや。
汁とともに温めるだけ、または水分が飛ぶほどには煮込まず、米飯の粒の形を残すものが雑炊。


 

煮込んで水分を飛ばし、米飯の粒の形をさほど残さないのがおじや。
味噌や醤油で味付けをしたものをおじやと呼び、塩味または煮汁が白いものは雑炊と認識している地域がある。


その一方で塩味に限らず醤油味のものも雑炊と呼ぶ地域もある。


雑炊食堂
1942年(昭和17年)、第二次世界大戦下で食糧事情が逼迫すると、市中の食堂は外食券を持つ者だけに食事を提供する外食券食堂が中心となった。



 

一方、この制度外で外食券を持たない者に食事を提供する場として、1944年(昭和19年)からは雑炊食堂が制度化された。


 

東京都内では上野松坂屋、浅草松屋などのデパートや百貨店の食堂も雑炊食堂に衣替えするなど約150軒を数えた。


 

雑炊は規格化され、米5勺に野菜や魚介類を3〜4品を煮込み、出来上がり量2合5勺、120〜130匁を基準とした。定価は場所により20銭-30銭とされた。

 

 

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