塩害
構造物に関わる塩害
塩分が付着することで、その物体が急速に劣化したり酸化する被害がある。


 

↑ カフェ・イソロット 南原千畳敷駐車場前 ↓

 

住宅・ビル等の場合、海岸付近では鉄製の柵、テレビアンテナ等が塩害で腐食することがある。そのため塩害対策が必要となる。

鉄筋コンクリートにおける塩害とは、以下に示すメカニズムによって発生する。



 

コンクリートに侵入した塩分中の塩化物イオンが鉄筋を腐食させ、膨張が生じる。鉄筋の膨張に伴い、コンクリートに引っ張り力が働き、ひび割れを生じる。


 

コンクリートのひびは、ますます腐食物質(水、酸素、二酸化炭素、塩化物イオンなど)の侵入を許し、鉄筋の劣化、コンクリートの剥落へと発展する。

 

主に海水が原因とされているが、コンクリートの骨材である海砂や、近年では道路面の凍結を防止するために散布する凍結防止剤による塩害なども原因に挙げられている。 




日本では、高度経済成長期に建築された建物や土木構造物(高架橋やトンネルなど)においてコンクリートの崩落が起きており、これらは充分に洗浄・脱塩が行われていない海砂や砂利が原因となっているのではないかと指摘されている。

塩害を防止する対策として、かぶりを十分大きくとること、コンクリート表面および鉄筋表面に合成樹脂などのコーティングを施すこと、材料に海砂などの塩化物イオンを含む骨材を使用しないこと、海砂を利用する場合は十分に洗浄したものを使用すること、などが挙げられる。



 

カフェ・イソロット
イタリア出身の方だそうです。
店名のイソロットはイタリア語で島のisolaと八丈島の8(otto)を融合させたのかな。

海辺のイタリアンカフェ&バー レストラン; カウンター席あり; 夕日も美しい南原千畳岩海岸を借景に; お食事、カフェメニュー、デザートが楽しめる; 


 

塩害対応の塗料を使用する場合もある。風向きによっては海岸から数キロ離れた場所でも塩害が起こることがある。

コンデンサーにアルミ製の薄いフィンを用いるエアコンの室外機には、耐塩仕様があり、基盤のコーティング、筐体の塗装や設置用のボルトやネジ、をサビ・腐食に強い素材に変更することにより対策を行っている。

給湯器も同様に耐塩害仕様製品が存在する。


 

特に海岸近くでは海水に含まれる塩分により種々の塩害が生じる。塩分を含んだ潮風が吹き付けることや、海岸や河川河口近くの土壌内への海水浸透、津波による一時的な冠水などによる塩害が起きる。


 

海水塩に由来する塩害は、通常は海岸から数kmまでの地域で生じるが、台風の強風などにより海岸から遠く離れた内陸部まで被害が及ぶ場合もある。


 

塩害は海だけでなく塩湖周辺でも起きる。中央アジアのアラル海は流入河川での過剰取水により多くが干上がり、析出した塩分が風に飛ばされて塩害を引き起こしている。



 

海や塩湖の近くでなくても、土壌中の塩分による農作物への障害、コンクリート内に含まれる塩分による建築物・構造物への障害などが生じる。
 

 

↑ 八丈小島 大越園地アロエ展望台へ向かう ↓

 

 

明日葉(アシタバ)
セリ科シシウド属の植物。種小名は、明治時代の植物学者伊藤圭介(1803年〜1901年)への献名。

別名八丈草(ハチジョウソウ)、明日草(あしたぐさ)、明日穂(あしたぼ)。生命力が強く、若葉はお浸しや和え物、汁の実、天ぷらなどにして食用される。春の季語。

名称

和名アシタバ(明日葉)の名は、強靱で発育が早く、「今日、葉を摘んでも明日には芽が出る」と形容されるほど生命力が旺盛であることに由来する。

 

別名でアシタグサ(明日草)ともよばれ、野菜としてアシタバが常食される八丈島は、産地として有名なことからハチジョウソウ(八丈草)の名でも呼ばれている。
 



分布・生育地
日本原産で、関東地方以西の南部、房総半島から紀伊半島南部(太平洋側)と伊豆諸島・小笠原諸島の太平洋岸に自生する。

伊豆諸島・伊豆半島・三浦半島および房総半島の個体は、古くから自生している個体であるが、紀伊半島の個体は近年紀伊大島に移植された株である。

 

主に暖地の海岸沿いの林縁に自生し、砂地や岩の割れ目などに生える。特に伊豆諸島では、海辺や山野に自生し、畑で栽培利用も行われている。日当たりのよい、多少湿気のある土壌で良く育つ。



形態・生態
多年性草本。太い根茎を持ち、太い茎が直立して、草丈は50〜100センチメートル前後に育つ。茎の上部でよく分枝する。

葉は根生する1〜2回3出羽状複葉で、ふつうは5枚前後の小葉がついている。複葉の大きいものでは40 cm以上にもなるが、生育環境や条件によって大きく異なる。葉縁には粗い鋸歯がある。

根生葉や茎の下のほうにつく葉は長い葉柄がつき、基部で茎を抱き、鞘状になる。



 

茎や葉を切ると、濃黄色の乳液が出る。根は、1年目の生育初期では細い直根であるが、中期以降の株では地上部に比べて太く分岐して旺盛に伸長し、3年株を越えるとウドの根に姿が似て重量も200グラム以上に発達する。生育が旺盛で、葉を摘んでも根を残しておけばいつでも新芽が出る。冬になっても葉は緑色をしている。

花期は夏から秋にかけて(6〜9月)。花は複散形花序で、株の生育状態にもよるが、発芽から2〜4年目に花芽が3〜4月にかけて伸長しはじめ、各枝の先端に淡黄色の小花を傘形花序に多数つける。


 

花は5弁で小さく、雄蕊は5個つき、雌蕊は花びら・萼のつく位置より下に子房がある下位子房である。

果実は長径10ミリメートルほどある扁平な長楕円形で、2分果である。開花時期によって多少異なるが、開花後50日ほどで果序の黄変が始まり、90日後には種子が褐色に熟して脱粒する。

結実は7月から見られるが、9〜11月が多くなる。開花・結実すると、その株は枯れてしまう。冬は地上部が枯れる。