ホタル(蛍、螢)
コウチュウ目(鞘翅目)・ホタル科Lampyridaeに分類される昆虫の総称。


 

↑ 亀岩の洞窟 清水渓流公園 ホタルの里遊歩道 ↓

 

 

発光することで知られる昆虫であり、ホタルという名もその様から「火(ホ)を垂(タル)」として呼ばれるようになったが、ほとんど光らない種が多い。


 

極地や砂漠などの乾燥地を除いた全世界に分布していており、2000種以上が生息しているとされる。


 

幼虫時代を水中で過ごす水生ホタルと、陸上の湿地で過ごす陸生ホタルがいる[3][4]。ただし水生ホタルは世界で10種類ほどしか知られておらず、そのうち日本にはゲンジボタル、ヘイケボタル、クメジマボタルの3種類が生息している。


 

日本で「ホタル」といえば一般的にはゲンジボタル Luciola cruciata を指すことが多い。本州、四国、九州に分布し、九州地方では5月上旬から、東北では7月頃から羽化する。


 

日本では50種ほどのホタルが確認されているがほとんどは南西諸島に分布しており、本州、四国、九州では、ゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタル、クロマドボタル、オバボタル、オオオバボタル、スジグロボタル、ムネクリイロボタル、カタモンミナミボタルのおおむね9種類が観察される。


 

南に下った台湾では60種以上が生息しており、初夏にホタルを鑑賞する観光行事も行われている。


 

ゲンジボタルの成虫が初夏に発生するため、日本ではホタルは夏の風物詩と捉えられており、夜の蛍の発光を鑑賞する「蛍狩り」が行われる。


 

日本を含む東アジアにおいて、蛍の成虫は必ずしも夏だけに出現するものではない。

 

例えば朝鮮半島、中国、対馬に分布するアキマドボタルは和名通りに秋に成虫が発生する。西表島で発見されたイリオモテボタルは真冬に発光する。


 

成虫の体長は数mmから30mmほどで、甲虫としては小型から中型である。体型は前後に細長く、腹背に平たい。特に前胸は平らで、頭部を被うことが多い。


 

よくある色合いは全体に黒っぽく、前胸だけが赤いというものである。


 

その体は甲虫としては柔らかい。オスとメスを比べるとメスのほうが大きい。メスは翅が退化して飛べない種類があり、さらには幼虫のままのような外見をした種類もいる。


 

光でコミュニケーションする種では触角は糸状で細いが、フェロモンを使う種では鋸歯状だったり、クシ状だったりするものもいる。成虫期間は約1-2週間。


 

幼虫はやや扁平で細長い。頭部は胸部に引っ込めることができる。胸部に短い三対の歩脚があり、腹部の後端に吸盤があって、シャクトリムシのように移動する。


 

↑ ホタルの里遊歩道に展示されている四季折々の写真 ↓

 

発光
ホタルのうち尾部などに発光器官を持つ種は、酵素のルシフェラーゼと、ルシフェリンの化学反応で光を発する。



 

日本の基礎生物学研究所と中部大学はヘイケボタルの、両者に米国マサチューセッツ工科大学を加えた研究チームは米国産ホタル「フォティヌス・ピラリス」のゲノムを2018年に解読。


 

発光しない生物にもある脂肪酸代謝酵素が、ホタルの祖先が進化する過程で重複を起こして、1億年以上前に発光能力を得たと推測されるとの研究結果を発表した。


 

ホタルが発光する能力を獲得したのは「敵をおどかすため」という説や「食べるとまずいことを警告する警戒色である」という説がある。

 

事実ホタル科の昆虫は毒を有しており、よく似た姿や配色をした昆虫も存在する。ただし、それらは体色が蛍に似るものであり、発光するわけではない。


卵や幼虫の時代にはほとんどの種類が発光する。
成虫が発光する種は夜行性の種が大半を占め、昼行性の種の成虫では強く発光する種も存在するが、多くの種はまず発光しない。

 

夜行性の種類では主に配偶行動の交信に発光を用いており、光を放つリズムやその際の飛び方などに種ごとの特徴がある。このため、「交尾のために発光能力を獲得した」と言う説も有力である。


一般的には雄の方が運動性に優れ、飛び回りながら雌を探し、雌はあまり動かない。

 

成虫が発光する場合は蛹も発光するので、このような種は生活史の全段階で発光することになる。

 

昼行性の種では、光に代わって、あるいは光と併用して、性フェロモンをコミュニケーションの媒体としていると考えられる。


 

発光のメカニズム
発光するホタルの成虫は、腹部の後方の一定の体節に発光器を持つ。幼虫は、腹部末端付近の体節に発光器を持つものが多いが、より多くの体節に持っている場合もある。

ホタルの発光物質はルシフェリンと呼ばれ、ルシフェラーゼという酵素とATPがはたらくことで発光する。

 

発光は表皮近くの発光層で行われ、発光層の下には光を反射する反射層もある。ホタルに限らず、生物の発光は電気による光源と比較すると効率が非常に高く、熱をほとんど出さない。このため「冷光」とよばれる。


ホタルの減少
ホタルの生息数は年々減少しており、その原因としては生息環境の破壊や汚染、自然環境の放置、ホタル観賞のマナーの問題などが挙げられる。

環境省の「第2回自然環境保全基礎調査報告書 1982年」によればホタル減少の原因として、農薬の使用、イワナ漁のための毒流し、ミヤイリガイの駆除、汚水や排水の流入、工事等による土砂の流入、川砂利の採取、河川や用水路の改修などが挙げられているという。




自然環境については、特に里山の放置による生態系の変化が大きいとされる。ホタル鑑賞者のマナーの問題とは、ホタルを採集してしまったり、光でコミュニケーションをとっているホタルに対して人工的な照明を向けることにより交配ができずに子孫を残せなかったり、ゴミを捨てることによる環境の悪化などが挙げられる。


 

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