原発は本当に安全なのか? | ゆるーい建築家のゆるーい日常。

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物事に執着せず、形に執着せず、群れず、媚びず、礼すべき相手にはとことん尽くす。という生き方を日々過ごしています。
よかったら覗いていってくださいね。

東北の一日も早い復興と、原発がこれ以上の被害を出さずに沈静化することを願って止みません。。。


そして、震災から2週間以上が過ぎ、少しずつですが、
これからのことが気になっています。

これまで、ほとんど気にすることが無かった電気。
便利さ、快適さを享受してきた私たちが、大きく変わらなければいけない時期に来ているような気がしています。

原子力発電という、危ないと言われながらも実態を知ることがなかったものを、今、しっかりと知ろうと思います。本当に必要なものなのか、本当に安全なのか?

この講演は、2011年3月20日に行われた小出裕章さん(京都大学原子炉実験所 助教)の講演です。小出さんは原子力の研究者という立場から、原子力の危険について、40年以上に渡り警鐘を鳴らし続けて来られました。とてもわかりやすく、知りたいことを説明してくださっています。




以下、私なりに要点をメモします。
・人体に影響の無い被爆は存在しない。たとえ微量であってもDNAに傷がつけば、それが増殖される。
・原子力発電の原理は高度なものではなく、お湯を湧かした蒸気でタービンをまわして電気をつくるということ。問題はその過程で生成される核分裂生成物であること。とてつもなく効率がよい分、リスクもとてつもないということ。
・ウランという核分裂生成物(死の灰)が、広島原爆を800gとすると、100万kwの原子力発電所1基が1年間につくり出す生成物は1トンにもなるということ。
・チェルノブイリ事故は、4基のうち1基であること。定期検査のために徐々に原子炉の温度を下げている最終段階で起きた爆発であり、それまでの2年間に蓄積された核分裂生成物が飛散した。
・事故を起こした原子力発電所はコンクリートで固められているが、コンクリートの劣化とともに再び漏れ出す恐れがある。
・大気中の放射能が雨で降下すると、汚染地帯になることがこのときすでに起こっており、今回の福島でも十分予知できたであろうこと。
・チェルノブイリ事故の強制避難地域は1万km2、放射線管理区域は15万km2、東京都は2千km2、日本の国土は37万km2。
・爆発で飛散した放射能(死の灰)は、日本にも届き、さらに地球を一周して再び日本に届いた。つまり地球を覆ったということ。
・放射線は、人体の表面だけでなく内部まで突き抜けて被爆させてしまう。DNAまで影響を及ぼすと、遺伝情報が壊されてしまい、生成不能になってしまう(1999年、茨城県東海村の臨界実験事故で被爆した方は約18グレイの被爆で83日後に死亡。わずか1mgのウランで。。。2グレイで死ぬ人が出始める)。レントゲン写真ですら、危険である。
・ただちに影響が出る=急性の障害(髪が抜ける、吐き気等)。そういうものが出なくても、5年や10年先の障害(晩発性の障害)の安全基準については、どんなに小さくても影響があるとBEIR-7(科学アカデミー)の報告で定義されている。
・電力会社は国から守られている(原子力発電所の破局的事故は1200億以上は免責されている。さらに電気料金の決定も原子力発電所の建設コスト分を含めて決めてよいことになっている)。
・他の発電方法に比べ、原子力発電は5倍以上コストがかかっている。コストが掛かってもつくるのは、利潤が守られているから。つくるほどに利益が生まれる。