【産業保健師の生活のはなし】
この記事を読むことで、産業保健師になった後にどのような生活を送れるのか、給料は実際どうなのかなどのイメージを抱くことができます。
でも実際の給料は働き方は勤務先の企業によってかなりばらつきがあるのが現状です。
それを踏まえて解説していきたいと思います。
【前提として・・・】
産業保健師になることで、あなたはどのような生活を送れるのでしょうか?
次のキャリアを考える際に、このようにイメージをしたり調べたりするのはとても大切なことです。
なぜなら、あなたの人生はその仕事を一部分として、親の介護や自分たちの老後、子どもの成長など様々なことと関連しているからです。
この記事を読むことで、産業保健師で働いている自分がどのようなライフスタイルになるのかを想像しやすくなります。そうすることで一歩踏み出しやすくなったり、現実味が増してより勉強しようという気持ちになるのです。
人間はイメージ出来ないことは恐怖に繋がり、ストレスになります。そうすると行動することのハードルがグッと上がり、結果的にやりたい挑戦を諦めてこれまでと変わらない日々を送ることになります。
例えば対象者さんに健康教育をする際、相手のイメージできない言い方や話をしていたらどうなりますか?
「タバコをやめないと、将来自分が困りますよ。」「両手二つ分の野菜を摂りましょうね。」など、あまりイメージできない言い方をした場合、
「困ってないから大丈夫だよ。」「料理しないから分からないよ。買い物は妻に任せてるから。」などと相手の心が動き、『無関心期』なまま心が停滞してしまうことになります。
このままだとどんな辛いことがあって、変化するとどんないいことがあるのかを対象者の人生に照らし合わせながら一緒に考えていく。そして、その変化前と変化後の心のギャップが大きく開いた時に、『関心期』に移っていけるのです。
【お給料事情】
では、実際のお給料事情はどうなのでしょうか?
結論、会社によって違う。です。
年収300万円の企業もあれば、年収1000万円の企業もある。たとえ同じ年収でもボーナスがあるのか、年俸を月で割っているのかで月々手元に入るお金も変わってきます。
看護師は地域や働く領域によってお給料の相場ってなんとなく決まっていますよね。
でも産業保健師が勤務する先は、基本的には一般企業です。
企業では、自社のサービスを提供してお客さんにお金を払って買ってもらいます。
その売り上げから様々な費用を引いたり、会社に蓄えるお金を引いたりして、その内の何%かが人件費として皆様のお給料に振り込まれます。
病院でも大まかにはそうなのですが、病院の収入となる財源は、毎月のお給料から引かれる健康保険料や国の財源によってまかなわれています。ほとんど税金です。つまり、一般消費者からの支払い以外も財源になっているため、一般企業よりは安定しています。
(それでも倒産する病院は増えていますが。)
上記のことを踏まえると、
お給料は産業保健師の経験の有無や一般企業によって変わってくるが、平均的には400万円〜500万円前後。
しかし、それは企業がのキャッシュフローが黒字であり続ける限り。という前提です。
産業保健師のお給料の元となっているのは、その会社の営業職や開発部門、事務職、管理職などが頑張って働いてくれた結果です。そして、その従業員たち・会社全体を健康や心身の安全という視点から支えるのが産業保健師です。
そのように視点を高く持って関わると、より人事部との連携や、決裁権のある方との連携も取りやすくなるかもしれません。
【あなたにとってどのような時間が豊かな時間ですか?】
この記事を読んでくださっている方はどんな方なのでしょうか?
産業保健に興味がある・既に関わっている方であることはほぼ間違いないと思います。
しかし、それ以外は千差万別。
年齢、パートナー、家族、趣味、交友関係、健康状態、今抱えていること。
あなただからこそ分かること、あなただからこそ考える将来や悩みがあると思います。
しかし、誰にでも共通することがあります。
それは1日は24時間であるということです。この時間の使い方によって、あなたは人生をカスタマイズすることができます。
時間という点で言えば、産業保健師は働きやすい仕事かもしれません。
求人が出ているほとんどの企業では月曜日〜金曜日の勤務のことも多く、残業も少ないことが多いです。もちろん全ての企業が平日勤務や夜勤がないというわけではありません。
ただ、看護師に比べて自分の時間が取りやすい傾向にあると言われています。
あなたに夜勤がなかったら?平日勤務だけだったら?数ヶ月後の出勤予定が分かっていたら?
あなたはどのように1人時間を使い、誰とどのように時間を過ごすでしょうか?
それを考えることが、産業保健師としての人生を考えていくことに繋がります。
ぜひ、自分の時間をどう使いたいのかを考えてみていただきたいです。
また、近年では複数の事業所に外部委託事業として産業保健師が関わることも増えています。
一つの企業に1人の保健師ではない、メリットデメリットもあるので、そこも踏まえて調べてみてくださいね。