〈御宿かわせみについて〉
御宿かわせみ読本(文春文庫)で国文学者の島内景二氏が、短編を積み上げていくこの書を伊勢物語、源氏物語の作風に類しています。源氏物語に類させていることに独特な見解を感じました。読者の多くが女性とおもいますが、私のように男性からも源氏物語に擬して「東吾」と「るい」の愛の物語、東吾に関係していく「琴世」、その子・麻太郎との出会いなど、物語の展開を心をゆさぶって引き込んでいきます。
女性作家ならではの心の機微が表現されていて、藤沢周平の深川江戸物語とはまた別の世界を感じさせてくれます。
