…と思う。
たぶん経験をとおしてしかわからないことや
知識の蓄積を通してしか理解できないものっていうのが
世の中にはさまざまさまざまあり、そして、経験を通してしか
理解できないものをすっと理解できたときに
「あー生きててよかったなー」と思います。
いや、別に経験ってようは、しょせん、
友情や恩師や恋愛やそういったものですので
理解できたとて、理解させてくれたものはとうに
失った後だったりするわけなので、それは幸福なのか、って
そういう問題もあるのですが、
いやでもね、やっぱり死んだ人をいとおしんで墓参りするようなのが
人生とすると、参れる墓は多いほど、自分を愛せるのではないかと
そういうことです。
さて、私が思う、経験をとおしてしか理解できない本
…なんていうか、たくさん、人と付き合ったり別れたりしてドロドロした感情も抱いたり
疲れたりした後に、それこそ墓参りをするみたいに例えるなら、付き合いたてのころから、
何年後かに分かれた後にこの人のことをどのように思い出すのかしらと、そういうことを
予測しながらまるで初恋みたいに恋をしてしまうような
そういう状況がひしひし伝わってきて「あーひとってバカらしいなー、
なんでもかんでもばからしーなー、でも馬鹿らしくありながらなんていうか
美しくかなしいな」
という観点から読むと相当涙が止まらない名作です。
それから、これかな
キセルってサブカル好きな人はとりあえず聴いてるイメージだけど
ほんと、なんていうか、責任とか生きるとかに疲れてるときに
聴くといいです。胎内にいるみたいにここちいい。
で、このくちなしの丘は、一見するとよくある失恋ソングのようでいて
とても美しい一瞬を歌った曲です。
ああ、こういう美しい気持ちがあったな。と思いながら聴くと泣ける。