私が好きなTV番組の1つに「なんでも鑑定団」があります。

もう10何年もやっている人気番組なので、おかげで私も、いろんなお宝と言われる物の名前を知りました。


私の大事にしていたメフィラス星人やタイガーマスクのソフビ人形も価値があるようです。

(と、いっても売りに出しても1つ数千円)


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興味が無かった骨董も、鑑定士の話や番組中の紹介VTRなどを見るうちに惹きこまれて、焼き物にはすごく興味を持つようになりました。


小さな茶碗1つに何千万、時には「億」の値がつくものもあります。

たとえば、曜変天目茶碗など、お金をいくら出しても買えない国宝もたくさんあります。


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国宝 曜変天目茶碗   

値をつけるとしたら10億円では安すぎるそうです。




番組を楽しむうちに、私はあることが気になりだしました。


一例ですが、番組中では、お宝を持参した一般人が購入時の価格などを話します。

「100万円で売っていたのを80万円にまけてもらった、でも本当は1000万円くらいの価値があるかもしれない」 とか興奮気味に話します。



そこで、本当の価値を知りたくて番組に応募したと言うことで、鑑定してみると、結果は1万円の贋物でした。

みたいなことは毎週おなじみのシーンです。


もちろん、1万円で買ったものが100万円の価値があると、嬉しいパターンもあります。

それを一喜一憂する様子を視聴者は楽しんでるんですね。


疑問なのは、その後はどうなっているのか知りませんが、私がもし、100万円の価値があるからと言われて、もしその通り100万で買ったものが実は1万円の贋物だったら、必ずクレームをつけるでしょう。

買った場所が骨董屋なら、店に行って写真を撮ってブログで公開して「この詐欺師、弁償しろ」と言うでしょう。



普通、ルイ・ヴィトンのショップで買ったものが贋物ならクレームをつけますよ。

骨董品はもっと、大きな金額の被害なのに笑って済ます方が多いのは不思議な気がします。

せめて、番組内で買ったお店の名前くらい言わないのが不思議です。



でも、なぜか、そういう血なまぐさい話は聞かないですね。

もともと、だまされるのを承知で買っているのでしょうか?

それとも、骨董など趣味のものは、いくらで売ろうが、おたがい合意すれば詐欺にはならないのでしょうか?



そんなバカなわけはありえません。

1万円のものを100万円の価値があるといって、わかってて売るのはダメじゃないのでしょうか?

そんな業者の摘発はほとんど聞いたこともありません。



幸福が訪れるペンダントとか、幸運のブレスレットとか、3万円くらいで売っているインチキ業者のほうが、ずっと良心的です。



しかし、よくよく考えてみると、飲食業界は薄利多売が大多数でしょう。

私も過去、ラーメンの原価35%目標でも40%になったりして、苦労しました。

数十円の値上げもお客さんにはショックを与え、売り上げも落ちたりします。



イヤなら商売変えすればいいのでしょうが、直接お客さんと向かい合って、「おいしかった」と言われる快感は忘れられず、続けていました。



お宝業界にうごめく詐欺師達には気をつけたいと思いますが、普通に流通している品物はどうかと言えば、正直いって、あやしいものは山ほどありますね。



化粧品など、CMに莫大な予算をかけ、人気女優を起用してバンバン流すことで売り上げを伸ばしますが、その

裏で、製品の原価は安くしなければ利益が出なくなってしまい、一説では、1万円の高級化粧品の原価は数十円という話は常識になってきているようです。



それは詐欺でもないし、立派な大企業のビジネスなんですね。

CMの広告料で儲けているマスコミはその秘密は語ることも無く、せっせと宣伝しています。

悪者と善人の区別は難しいですね。



だまされたと気づかなければ被害にはならないので、ずっと、だまし続けると言う方針の会社で働かなくて良かったと思います。


でも、そんな会社が悪い会社だと言いたいわけではありません。

だいたい、10円のものを1万円で売ってはいけない法律などありませんから。



私にはそんな頭のいい「濡れ手に粟」商法はなかなか思いつきませんから、貧乏から抜け出すのは大変なんです。