日本では知らない人がいないくらい有名になった、24時間テレビを今年もやっています。
マンネリのようでいて、見てみると結構、感動させられてしまいます。
探せばいくらでも見つけられるであろう、不幸にも不治の病を抱えた方の紹介、また、その家族の苦悩の日々、
または、ハンデを背負いながらスポーツに挑戦する人たちなど、次々と出てきます。
若くして脳腫瘍で亡くなった成績優秀な若者のドラマなど、誰でも泣かされてしまうような番組を意図して作っているようです。
それはそれで、今の子供たちに、五体満足で日本に生まれたというだけで、間違いなく幸運であるということを教えてくれる機会になればいいかなと思います。
ただ、気に入らないのは、24時間テレビって、司会などがギャラをもらってると聞きました。
恥ずかしくないのですかね?
CMも多いです。
ノーギャラで出演して、特にスポンサーは、一般人よりも大きな寄付をするのが当然だと思いますが、これまた私の勝手な暴言でしょうか?
ところで、今の私の住まいはマンションですが、同じ階に兄貴の家族も住んでいます。
徒歩15秒でいける距離なので、兄貴の子供たちは毎日のように遊びに来ます。
兄貴が頑張ったおかげで、苦労無く育てられた2人の娘は、とても可愛くて、少しわがままで生意気です。
この先もきっと、お金に苦労しないだろうし、両親が仲よくて、娘達はブスではありません。
幸せな子供時代をすごしています。
ピアノやバレエを習い、最新のゲーム機もいろいろと持っています。
昔と違い、子供だけで外に遊びに行くのは危険だという時代で、家にいることが多いですね。
ウチの母も、この孫娘たちには、めちゃめちゃに甘くて、私たちだけではなく、本人達も子ども扱いされて少し迷惑がってる有様です。
こんな文章だと、いかにも幸せそうに見えるかもしれませんが、それは兄の家族の話で、私ではありません。
私たち夫婦2人で母の面倒を見ていますが、母はそれを喜んではいないですし、妻のことは嫌っています。
兄の娘達は、私の妻のことが大好きで、ウチに来ると、くっついて離れません。
どこの家庭にもありそうな、問題や悩みだと思いますが、私は介護に疲れています。
と、いうか母が今、一番世話になっている私の妻にやさしくしないのをこれ以上見れません。
もう、弱ってしまって自分のことがほとんど出来なくなった母を世話して、喜んでもらおうと、張り切ってやってきた妻が不憫です。
私が母を叱るのも何度もありましたが、母は物忘れが激しくなってきて効果がありません。
今日の夕食後に、「今、何時」 と聞かれたので私は「8時半」と答えました。
母は、「朝の8時か?」と聞き返しました。
気のせいかなと思い、聞き流しましたが、しばらくして今度は「ヘルパーさんはいつ来るの?」と言いました。
つい、さっきヘルパーさんが来て、一緒に夕食を食べたのを忘れていました。
こんな記事を書いているのは、今朝たまたまポストに入っていたのですが、近所に2ヶ所、要介護の人の介護マンションのチラシが入っていたからです。
この施設は、毎日3食付きで、掃除・洗濯もしてくれます。
個室は新築で、何でも揃っています。
ボタン1つで看護士さんが来ますので家族も安心です。
母の年金とプラス少しあれば毎月生活できるでしょう。
今までネックだった、入居時に掛かる大きな費用は、ここではありません。
だから、兄に相談すればスグにでも入居できると思います。
でも、私はまだ、その話を兄にしていません。
というか、できないからです。
介護をしていない兄には、私たち夫婦の苦悩は全てはわからないでしょうし、孫が毎日顔を見せるのが唯一の楽しみである母の幸せを奪うことにもなるから、反対するのがわかるのです。
母をそういう施設に入れるのは私は反対派でした。
寂しい思いをさせるのは可哀想だと思っていました。
でも、現実に介護してみて、妻に悪態をつく母を見て心が変化しました。
母は昔の母では無くなっていました。
私は兄に助けてもらったことが若い時から何度もあります。
だから、兄が反対するならこの件も無理には進めないでしょう。
若い時に、間違ってることを繰り返しても、経験して学んで、どんどん良い方向に変わって行くことがあります。
高齢で痴呆が始まると、それはできません。
新しく覚えたり、嫌いな人を好きになったり出来なくなるんです。
太陽のように明るい妻が、沈んだ表情を見せるとき私は苦しみます。
きっと、近い将来、私ひとりが悪者になり、母を施設に送って、妻の自由を取り戻すでしょう。
以前のように、フィリピンと日本を行ったりきたりする忙しい日々を送ることでしょう。
そして、母の長生きを望み、時々母に会うことを喜べたら、きっと今よりもいいと思います。
これは、私の勝手なわがままでしょうか?
親を介護付き施設に入れるのは、ひどい行為なんでしょうか?
24時間テレビを見てたら、こんな記事を書きたくなりました。