昔から食い意地の張っている私は、子供のときにプリンを腹いっぱい食べたいと思って、当時売っていた粉末のハウス・プリンを買ってきて、丼一杯に作ったことがあります。
そのときは、さすがに、途中で気分が悪くなり、最後までおいしく食べられなかったです。
いくら好きでも同じものばかり食べてもおいしくないということを身をもって体験したわけです。
しかし、バカな私はその後も、一つのものに凝りだすとそればかり食べて、嫌いになりかけることがよくありました。
たとえば、エビフライ・餃子・釜飯・などです。
エビは大きければ高級品ですが、一時食べ過ぎてからは、大きいほど苦手にしていました。
そんな時代も過ぎて、ある程度ブレーキを掛けながら食を楽しんでいますが、最近困った問題が出てきました。
私がプリンをたまに買ってきて大事に食べるのを見ていた妻が、何を思ったのか、手作りを始めました。
なんと、蒸し器まで買ってきて本格的です。
実は最近、私が茶碗蒸しを教えたことがきっかけで、茶碗蒸しの日々が続き、飽きてきたのを見ていた妻が
プリンも、蒸し器で簡単に作れると思ったみたいです。
フィリピンに長くいる方ならご存知かと思いますが、レチェフランというフィリピンのお菓子は見た目、プリンそのものです。そっくりというか、同じような見た目です。
ところが、食べてみると、案の定、甘ったるくて、しかもプルッとしていないし、固めなんです。
おいしいものもあると思いますが、私が食べてきたものは、ほとんどがもうひとつでした。
あきらかに、日本のコンビニのプリンのほうがうまいのです。
妻はスーパーでプリンミックスとか言うプリンの素を買ってきました。
作り方をわかりやすく説明すると、後は私にまかせてというので、私は出来上がりを待ちました。
今日はフィリピン人に日本のプリンのおいしさを伝えようと楽しみに待っていました。
ハート型の金型に流し込み、冷蔵庫で冷やし固めてやっと完成です。
さっそく試食と、一口食べて驚きました。
レチェフラン がそこにありました。
当然、固いし、おいしくありません。
私の顔を見て察知した妻が先手必勝で、「おいしくないなら無理に食べないで」といいました。
妻曰く、レチェフランという料理がまずいのではなく、インスタントのこの粉末がまずいんだと言うことです。
次こそは、おいしいと言わせてみせるとファイトを燃やしています。
その後、連日、妻は手作りのレチェフランを作ってくれます(泣)
今日は体調が悪いので食べられないと逃げています。
ウチの兄貴や、周りは、「おいしいね」と無責任に言って食べています。
さすがに私は「ウソつくな! まずいやろ、ホンマは!」 というわけには行かずに悔しい思いをしています。
奴らは何でもおいしいといって食べます。(少量つまむだけ)
ウチの妻にやさしくしてくれてうれしいですが、複雑な気持ちです。
料理自慢になってきて、最近は私が夕食を作ることがなくなりました。
今日は妻が自慢の鶏肉とほうれん草のスープです。
案の定、味付けがなっていません。
お湯と、かすかに鶏の味がします。
うぇーん おいしくないよう。
でも、食べないと、ケンカする体力もないし、食べました。
きっと私の風邪が全快したら、お祝いにレチェフランが出されます。 ヒェー怖いよー
プリンのほうがうまいやろ~~!!